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目的地を知らずして、そこに行くことはできない(目標達成:OKR)

ロゴスウェアでは、短期的な目標を管理するための仕組みとして、OKR(Objectives and Key Results)を導入しています。どんな風に運用しているのかのご紹介です!

OKRは「長い道のりを3か月で区切った窓」である

OKRの位置づけを理解するための絵を作りましたので、ご覧ください。「OKR」と「ミッション」と書かれているのにお気づきでしょうか?

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「ミッション」は、会社や組織の長いスパンの目標です。いつかこうありたい、あるべき、あるぞ、という根本的な存在意義です。それを目指して活動をしていきます。ミッションは、我々が道に迷わないように常に遠くにあり続ける北極星のようなものです。

ミッションは長いスパンのありたい姿なので、抽象的だったり、急には達成できなかったり、たどり着くまでに長い道のりがあります。

では、「今」具体的に何をするのか?

道のりをある単位で区切って「この期間はこれをやるぞ」と会社とメンバーで決意するのがOKRです。ちなみにロゴスウェアでは3か月単位で決意しています。これは、四半期ごとの決算、評価などとも連動しています。

このようにOKRは、長く、これから何があるかわからない道程において、直近の3か月を切り取って、はっきり見えるようにする窓、と言えるかもしれません。

1. 実際の運用

OKRの基本的な考え方については、Google社の情報や、インターネットの情報をご参照ください。ここでは、ロゴスウェアの「生の」運用方法についてご紹介します。

STEP1. 全社会議で、会社全体のOKRをお知らせ

ロゴスウェアでは、四半期ごとに全社会議を開催しており、社長の石神さんから「今期のOKRはこれ」と全社員に直接提示します。

ちなみに「社長が勝手に考えて命令を下す」のではありません。Campに先駆けて、社長&各リーダーの1on1(個別ミーティング)を実施します。そこで各領域のISSUE(課題)や、Probrem(問題)、積み残し、やりたいこと、などが収集されます。

石神さんから提示される全社OKRは、次のようなイメージです。

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「Objective(目標)と、それをブレイクダウンしたKeyResult(主要成果)」がOKRの基本構造です。一列目に「Objective」とある行が達成したい目標で、「KeyResult」とある行が「何が達成できたら、この目標はOKとみなすか」という主要な成果です。KeyResultは、Objectiveを遂行する上で具体的なイメージを持つためにとても大切な指標群となります。最右列には、KeyResultの責任チームが書かれています。

(ここでチームといっているのは「プログラム」のことです。ロゴスウェアでは組織の形として「プログラム制」を採用しており、OKRもプログラムに割り当てられます。プログラム制については別記事になっていますのでご覧下さいませ。)

STEP2. リーダーが「全社OKR」のKeyResultを、さらにブレイクダウンする

おおむね全社会議の発表から数日程度で、各リーダーが「全社OKRのKyeResultを、さらに詳細に展開します(全社KeyResultを、プログラムのObjectiveにする)。もし全社OKRにはなくても、独自に追加したいObjectiveがある場合は追加します。

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チームには色々なグループから専門性のあるメンバーが参加しますので、リーダーはメンバーにObjectiveとKeyResultを説明し、遂行を求めていきます。その情報をもとに、メンバーは個人レベルのOKRにブレイクダウンします。

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STEP3. 全力を尽くす&週一でステータス更新

リーダー、およびメンバーは到達できるように、日々の業務を行っていきます。「どこまで進捗したか」「危険はないか?」というステータスを整理し、周りに知らせるために、週に一度、ステータスを更新します。

ロゴスウェアでは、Googleスプレッドシートで運用しています。今のところ大きな問題はありません。もちろん、全員がすべての情報にアクセスすることができます。

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2. プラス面

・ 会社と個人の目標が繋がる。
・ 期間を区切ることで、具体的な目標を設定できる。
・ 挑戦的な目標をセットすることで、やりがいや、新しい工夫が生まれる

3. 注意点

OKRは、簡単には達成できないことをObjectiveにセットしていきます( 60~70% の達成率が理想的と言われています)。「どうせこのOKRは達成できないから手を抜こう」とか「OKRが達成できないと、評価されない。だから達成できる簡単なOKRにしよう」などのようにメンバーに誤解させず、OKRの達成にベストを尽くすよう周知徹底する必要があります。ロゴスウェアでメンバーに周知をしたときの漫画がありますので、ご参考までにご覧ください。

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(※ Performance Reviewというのは、人事考査です)

OKRは未来に到達するためのツールであり、評価を管理する仕組みでないことをしっかりメンバーに理解してもらう必要があります。とくに、責任感の強い方や、これまで別の目標管理の仕組みの経験のある方は誤解しやすいので、十分フォローが必要です。

4. これからの課題

① Objective、Key Result の設定に課題があると考えています。

というのも「目標達成しやすい書き方」をしないと、そもそもOKRを実施している効果が少なくなってしまうからです。「具体的、客観的、明確な言葉」で具体的に書くほど、達成割合が高いと言われています。

たとえばスポーツの観戦に関して、Objectが「試合座席販売率90%」に対し、Key Resultが「メディアへの露出を増やす」ではいまいちです。具体性に欠け、期限も明確ではないためです。
― ここでいう露出がなんなのか?
― SNSのフォロワー30%増やすことなのか?
― 〇〇テレビで2週間広告を出すことなのか?
違うグループの誰がみてもわかり、達成したか否かが明瞭なKey Resultにセットしてもらえるように、継続的な働きかけが必要と考えています。

② 長期OKRを導入しようと考えています。

OKR(3か月の目標)とミッション(最終目的地)の中間の、1~2年程度の中期目標を定義する仕組みが必要と考えています。

というのも、「あるチームがミッション達成に向けて、どのような戦略で動いているか?」を、他の人にもっとわかるようにしたいからです。

ロゴスウェアには多くのプログラム(業務遂行のチーム)があり、それぞれ自律的に活動しています。各プログラムがどう動こうとしているかは、ミッションだけだと漠然とし過ぎていて、OKRだけだと直近すぎて、わかりにくいことがあります。そこで、ここから1~2年の戦略(ありたい姿、何を目指しているか、重点項目)を「長期OKR」として表現することで、理解が進み、プログラム間のシナジーがより発揮されるのではないかと期待しています。通常のOKRは、この長期OKRに向けてセットしていく計画です。

おわりに

近年有名になってきた「OKR」ですが、実はロゴスウェアは10年以上前から導入しています。どのような考えでOKRを行っているのかご紹介してみました。

そのほかの「成長の仕掛け」はこちらのマガジンから☆彡

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