今日も誰かの何かの日。

夜になると外は暗くなり、寝て起きて、朝になる。１日が始まる。

どこかの誰かの子どもが生まれたらしい。

どこかの誰かは今日が誕生日らしい。

どこかの誰かは今日入籍したらしい。

どこかの誰かは妊娠したらしい。

どこかの誰かは今日救急車で運ばれたらしい。

どこかの誰かは病気で今日からしばらく入院するらしい。

どこかの誰かは今日亡くなったらしい。

どこかの誰かから今日は喪中のハガキが届いたようだ。

どこかの誰かは今日が命日らしい。

今日もどこかの誰かの何かの日で、どこかではお祝いをし、どこかでは弔いをし、喜び、悲しみ、この世に存在している。

今日は愛犬の命日だった。愛犬の眠る森にお参りをしに行った。

森に行ったからってそこに愛犬が実在しているわけではない。精一杯生きてこの世から去ったんだから。命日にお参りしてもそれは自己満なのかもしれない。でも、行ったら不思議と久しぶりに少し会えたような気持ちになって、来てよかったなと思えた。

元気にしてるかな。みんなと仲良くやってるかな。またどこかで会えるかな。

いい天気だった。