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本の記録:人類学と民族誌およびその周辺

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人類学に関する本の記録です。民族誌と理論書、論文等々読んだものから記録をつけています。勉強中ですので、気になったところはコメントください。
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#日記

グレーバーの訃報を受けて。

今朝、起き抜けにデヴィッド・グレーバーの訃報を見かけた。あまりにも寝起きすぎて意味がわからなかったため、「David Graeber」をTwitterで検索し、ひととおり目を通した。 Wikipediaの生年月日も「February 12, 1961 – September 2, 2020」になっている。本当に亡くなっていたのだ。 直接本人に会ったこともなければ、講演会にも行ったこともない。大学の授業で彼の本を輪読して、記事を読んで、少し前に動画で見かけただけだった。でも

人類学者デヴィッド・グレーバーがインタビューに応えていた。

デヴィッド・グレーバーがインタビューに応えていたのを今朝Twitterで見かけた。よかったので共有したい。 デヴィッド・グレーバー デヴィッド・グレーバー(David Graeber) 1961年、ニューヨーク生まれ。文化人類学者、アクティヴィスト。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス大学人類学教授。 *Brut Japanの冒頭で彼は「作家」と紹介されていた。グレーバーはいつから「作家」になったのか、と勝手に困惑した。 著書:『アナーキスト人類学のための断章』(20

「過去への反省」と人類学。

「人類学者1人に人類学観は1つづつ」は過言ではない。 いろんな人類学者が世界中にいて、みんなそれぞれ研究場所も対象もテーマも異なる。出会ってきた人や感じてきたことがそれぞれ違うから、人類学者の数だけ人類学観があると言えるのだろう。 しかし、人類学の前提とされていることは共有しているため、研究者同士通じ合えないということではない。 人類学の草創期は「安楽椅子(アームチェアー)の人類学者」と呼ばれる、自分自身で現地調査には行かず現地のことを語る人類学者がおり、それへの批判から