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反抗期

物心付いた頃から小学校1年生まで、福岡県の南区に住んでいた。
私の記憶は福岡県での記憶と長崎県での記憶が混在していて、なぜだろうと思っていたけど、中学生になって分かった。私が産まれた後、父は家に帰らなくなったようで、母は離婚して長崎の実家に戻っており、お見合いか何かで現在の父と知り合い、福岡県に渡った。高校生か大学生になった頃に母から、隠すことでもないのでと、私の血のつながった父のフルネームは教えてもらった。どうやら結婚当時住んでいたのは埼玉県らしい。それ以上は私も何もアクションは取らず、現在38歳になっても血のつながった父と会った事はないし、今どうしているのか全く知らない。

福岡県で幼稚園時代を過ごした。色々あった。
私は5歳ぐらいの頃、とてつもない反抗期で、母と家から10分歩いたところにある駅中のスーパーまで行った帰り道で、かなり駄々をこねていて、母の姿が突然見えなくなってパニックになった。母は近くの民家の車庫に少し入って姿を隠しただけだったが、お母さんいなくなると困るでしょ、と言われ、本当にそうだと思った。その時は反省した。
それでもそこからまだ少し反抗期は続いていて、すごくわがままだった。一度夜寝ているときに地獄から悪魔が来た事がある。私は自分の部屋で布団で一人で寝ていて、ふと目が覚めて押し入れを見ると、押し入れの下の段が半分開いていて、ゴーレムのような灰色の悪魔が笑顔で手招きしていて、他に小さい悪魔が飛びながら押し入れから部屋に入ってきていた。嫌だと言いながら大声を出して泣いていたが、父も母も気づかず誰も来なかったのを覚えている。こんなに叫んでいるのにどうして、と思ったのを覚えている。
悪魔にうなされていたのがどれぐらいだったか分からないけど、気づいたら朝だった。すぐに母に伝えたのかどうかは覚えていない。ただ、私はその後、反抗期が終わった。
アニメのゲゲゲの鬼太郎のエンディングで、言うこと聞かない悪い子は夜中迎えに来るだよ、という歌詞があって、私はこれは本当の事だと思った。今も本当だと思っている。

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