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ハロプロアイドルによって人生救われた話

1.はじめに

1年半くらい前から何の前ぶれもなく急に、ハロプロ(Hello!Projectの略)、特にモーニング娘。とBEYOOOOONDS(ビヨーンズ)にハマった。もはや生活から切り離せなくらい毎日彼女達のことを考え、応援し、自分のエネルギーとなり力となっている。

40代になってからアイドルにハマるなんて数年前では、全く想像できなかった。いや、むしろそんな風には絶対ならないと思っていたし、ハマっている人のことは完全に他人事のようにみていた(モーニング娘。が全盛期の頃にハマっていた友達を心の底では笑っていた側)。

これまでの人生で、音楽にハマったことすらほとんどなかった。男と女がどうたらこうたら、恋や愛がなんやらと、同じようなことをまわりくどいねちねちした言い方で歌っている(ように聞こえた)恋愛ソング、「頑張れ!」と歌中ずっと気張った声で歌い続け、聞いてるこちらが疲れてしまうようなメッセージ性の高すぎる人生応援ソングなんかは、自分には興味の対象どころか、曲によっては嫌悪感すら感じることも多かった。
そんな中、これまでJ-POPで好きになったことがあるアーティストはPUFFY。好きになった理由は、言葉遊びが多くて意味がないようであるようでない?歌。それを自然体に気張らずに歌いこなし、聞いている私も肩の力が抜けて、自然とリラックスでき、聞いていてなぜか心地よかったから。そのPUFFYのコンサートのチケットを必死でとって、一回行ったのが、これまでこれまでの唯一のコンサート。
その後は、J-POPよりも、旅行中に偶然聞いたThai-POP(タイポップ)が好きになり、言葉の意味がわからないからこそ楽しめるT-POPのマニアックで誰もついていけない世界を一人楽しんでいたこともあった(今でも聞くけどね)。

けど、PUFFYにしろT-POPにしろ、それが自分の生活の一部となることはもちろん、その状態が1年以上も続くなんてことは、全くなかった。

それがなぜ、45を過ぎたあたりから、モーニング娘。の動画をYoutubeで漁りまくり、カラオケでモーニング娘。の歌を6時間も1人で歌い続け(履歴見たら完全にヤバい)、BEYOOOOONDSがコンサートをするといえば、地方にまで遠征するまで、ハロプロ沼にハマってしまったのか。そして、ハロプロを好きになってから、自分でも全く予期していない、大きな変化が自分の中で起きた。これがなぜ起きたかについては、自分でもわかっているようで、わかっていないところがある。だから、自分の頭を整理する意味も含めて、自分のハロプロとの出会いや、自分の中に起きた大きな変化について書いていきたいと思う。

2.モーニング娘。との再会

モーニング娘。については、30歳後半以上の人ならほとんど知っていると思う。私がモーニング娘。を知ったのは、それこそ彼女達がデビューした時。HEY!HEY!HEY!をみていて、定期的に出てくるから、なんとなく存在は知っていたくらい。その彼女達が、「LOVEマシーン」でブレイクした後に出した「恋のダンスサイト」(*1)を聞いて、めちゃくちゃ面白くて楽しい曲だなと感じ、ASAYANも毎週見てモーニング娘。の話題で会話も楽しんだ。ただ、それから数曲だけ追いかけただけで、4期メンバーが入って、子供の集まりみたいになったあたりで、ほとんど興味もなくなっていた。それからは、どんな曲を出しているかはもちろん、存在すらほとんど知らず、たまにメンバーの誰々が卒業とかというヘッドラインを、Yahoo!ニュースで見かけて、まだモーニング娘。が続いていることを辛うじて知っていたくらい。

そんな中、2018年にNHK BSで『モーニング娘。まるっと20年スペシャル!』が放送されることを偶然知り、「なんか懐かしいな、恋のダンスサイト久しぶりに聞きたいな」と思い、番組を録画してぼんやりと見てた。最初のうちは、いわゆる黄金期の全盛期の曲を楽しんでいたけど、そのうち知っているメンバーもいなくなっていき、全く名前も知らない5,6期のメンバーが入ってきた。見ていて、「え?この子たち2人で一言「なぁ」しか、セリフないやん」(大阪恋の歌の紺野あさ美と道重さゆみ)、とか、あの辻ちゃんが少し大きくなって、唸るような声で歌って度肝を抜かれたり(シャボン玉)、自分が知らなかったモーニング娘。の姿に驚きながら、気が付けば5時間にわたる番組を、夢中で見て、そして何度も繰り返し楽しんでみていた。
1つ確かだったのは、モーニング娘。の歌う歌は、明るくて、元気がでるようで曲も面白楽しく、それ以上に、彼女達が楽しんでいる様子が伝わってきて、聞いているこちらが心地よかった。

ちょうど当時の自分はというと、2016年あたりから、メンタルの不調をきたしており、自分でそれがわからないまま、いや途中からは自分がおかしいと気づいたけど、そんなものに自分が負けるわけがないと、余計に気負ってさらにメンタルの不調がスパイラル上に悪化して、今考えると完全に普通じゃない状態が続いて、まともな生活を送ることが困難になっていた。

毎日とにかく異常に苦しくしんどかったが、特にひどかったのは、イライラ感。普段なら気にも留めないようなことまで気になってイライラし、いつもなら我慢できるようなことが我慢できずに、最後には些細な事で感情が爆発して、自分がコントロールできなくなっていた。そして感情を吐き出した後は、倦怠感、自分への嫌悪感が残り、そしてすぐにイライラが心の奥底にたまっていった。

それがピークに達していた頃に、モーニング娘。の番組に出会い、少し見ていると、その間だけでも、気分が落ち着いて過ごすことができた。
きっと、心が少し穏やかになって少し満たされたのだろうが、当時の自分がそのことを認識していたかどうかは覚えていない。

そういうわけで、その『モーニング娘。まるっと20年スペシャル!』をふとした際に繰り返し見ていたのだが、そうこうしているうちに、単純にモーニング娘。の歌を含めた世界が好きになっていた。ただ、その当時はそれ以上には進まず、その録画した番組をたまに見るだけだった。

3.本格的にモーニング娘。にハマる。

『モーニング娘。まるっと20年スペシャル!』をみてから、3年以上が経った。録画していた番組も1‐2か月に一度くらい、お気に入りの歌の部分を数分見るくらいになっていた。
それが、なぜかある日、モーニング娘。のライブDVDを買ってみようという気になった。番組をみてから3年以上経っており、その間、DVDを買うという選択肢が頭の中に浮かんだこともなかった。なぜDVDを買う気になったのかはまったくわからないし覚えていないが、とにかく一度見てみようという気になり、メルカリで中古品を購入した。

購入したのは、2009年の春ツアー「PikaッPikaッ!」というツアーのDVD(*2)。というのは、『モーニング娘。まるっと20年スペシャル!』の中でも、ダントツに興味をひかれたのが、2008-2010年あたりの「プラチナ期」と呼ばれる時代のモーニング娘。だったから。

商品が届いた。一度見てみる。知っている曲もちらほらあって、まあまあ楽しめた。まあ楽しめたから、翌日もう一度見てみる。2度目に見た時、昨日とは明らかに違って見え、違った感じ方がする。なんか、気持ちいい、楽しい。気が付けば、そのDVDを毎日のように繰り返し再生していた。
新しい楽しみを発見をした私は、DVDを繰り返しみては、新しいものを購入し、それを繰り返し見ることを、仕事終わりの毎日の楽しみにしていた。そして、何度も繰り返し見ているうちに、気持ちいい、楽しいだけでは表せない、これまで生きてきた中で、味わったことがないような感覚が自分の中に生まれていることに気が付いた。この感覚は、言葉にするのはかなり難しい。純粋にリズム、歌が楽しいだけでなく、メンバーの表情や、観客を含めたライブの一体感が作り出す空間が、見ている私の心を潤し穏やかにしてくれる、幸せな満たされた何かだった(*3)

ライブDVDを見始めてからは、一人カラオケにも行き始めた。これまでは、<歌を聞かない→知らないから歌えない→カラオケ面白くない>
だったので、カラオケに行くのも嫌なほうだったし、ましてや一人で行くなんてのは全く考えられなかったのだが、モーニング娘。のDVDで歌を聞いたら、それを一人カラオケで歌うというのが楽しくて仕方なかった。

モーニング娘。の楽曲は100以上あるのだが、乙女ソングも表現や歌詞がめちゃくちゃ面白いもあり、そういう曲も純粋に楽しい。さらに、人生に対する考えや生きる上のヒント、誰しも感じている心情みたいなのが、くすっと笑えるような歌詞とともにちりばめられている曲がここ10年でぐっと増え、最初は単に笑えたのが、何度も歌っているうちに、涙がでてくるほど心打たれることも少なくなかった。

そして、おそらくこうやってカラオケに行って何度も歌って、自分なりに歌詞を理解して自分の中で消化し始めた頃からだと思うが、自分の中に大きな変化が起きはじめた。
それが

「イライラすることが少なくなった。感情をコントロールできるようになった」

ということだった。

4.ハロプロを知って起きた自分の革命的変化

自分はとにかく感情の起伏が激しく、社会にでてからも感情がコントールできないことによって、自分の人生に多大な損害を与え続けてきた。
そのたびに、感情をどうにかコントロールできるようにするために、瞑想、仏教の教え、マインドフルネス、アンガーマネージメントなどの本を読んで、実践もした。それらは確かにある程度効果はあり、イライラしたり怒りが爆発しそうな時に、少し自分を客観視することができるようになった部分もある。
ただ、それは単に一時的にイライラや怒りを自分の奥底に閉じ込めたにすぎなかった。そして次のイライラや怒りが来て、それをまた閉じ込めるといったことをしていると当然、どこかで満杯になり、あふれ出ることになる。そのあふれ出た時が、[これまでため込んでいた分]×[ため込んだ時間]となり、一気に増幅して放出され、放出された時は、これまで以上に感情のコントロールが効かなくなるといったことが起こった。

特に、最初に書いたうに、ここ数年はメンタルの不調から、イライラ感がとまらず、常に心は限界ギリギリで、些細なことすぐに感情があふれ出ていた。感情を爆発させると、その時はすっきりして快感なのか、今度はさらに爆発までの閾値が下がり、さらに悪化をするといった悪循環に陥っていた。

それが不思議なのだが、モーニング娘。やハロプロの音楽に出会ってからは、そういった感情の爆発がほとんどなくなった。
それがなぜかというと、
① 些細なことは、受け流せるようになり、イライラすることが少なくなった。
② 消化しきれないストレスは、いったん心の奥底にしまい込んだとしても、ハロプロを浴びているうちに、知らないうちに心の奥底から流れ出して、どこかに消えていた。
①の段階で、かなりバッファーとなり、自分の中に入ってくるストレスが少なくなっている上に、それでも入ってくるストレスでも②で勝手に自分の外にでていくのだから、怒り、イライラがたまりようがなく、当然感情が爆発することもほとんどなくなった。

結局、自分にとって、アンガーマネージメントやマインドフルネスといったものは、一時的に怒りやイライラを押し殺すことには役に立ったが、怒りやイライラを受け流すことや、それらを自分の中から排除して消し去ることはできなかった。もちろん、これらも長期にわたって粘り強く取り組んでいけば、もっと大きな効果はでるのだろうが、私には、効果を上回るほどの日々のストレスによるイライラ感、本当に効果がでるのかといった不安感の方が大きく、継続的に持続して自分の問題を解決するまでには至らなかった。
それが、単なる?アイドルの歌を聞いて、その映像をみただけで、自分の中の大きな問題、課題を解決することができるなんて、思いもしないことだった。
そして、ここ5年程苦しんでいたメンタルの不調も、知らないうちにほぼ自分の中から消えさっていった。
最初にモーニング娘。のDVDをみたことで感じた、見ている私の心を潤し穏やかにしてくれる、幸せな満たされた何かというものというのは、やはり自分の心を満たして、心に余裕をあたえてくれるものだったのだ。

なぜ、こうした幸せな気持ちになれるのか、これは自分ではよく理解できない。単純に男性目線でいえば、若くてかわいいコのビジュアルに目を奪われ、それが楽しみで応援したりするのは少なからずある。ただ、それだけで心が満たされるようなことはないだろう。
ハロプロのメンバー達は、アイドルという自分が好きでやりたかったことに打ち込んでいる。とはいえ、現実では厳しいことだらけだと思う。それでも自分が好きなことだから、続けて頑張っている。その集大成としてライブがあり、大好きなことを頑張ってきたことに対して、自信をもって全力を出し切っていることに心打たれる。それが皆に伝わるから、ライブ会場も自然と満ち足りた空間になって、その空間を感じることでさらに幸せな気持ちになるのではないかと思う。

5.今のハロプロの楽しみ方

ということで、今の自分はこれまでよりも穏やかに過ごせている。もちろん、日常生活にはストレスが満ち溢れているし、今でもイライラすることは多くある。でも、これまでとは比較にならないほど少なくなった。対人なら、嫌味を言ってくるような人でも、冗談で返せるくらい余裕ができたし、自分の感情をゆさぶるような不快な物事にも近寄らなくなった。願わくば、こうした状態をこのまま持続させ、まずは2023年一度もぶち切れずに過ごすことができたら嬉しい。そうすれば、もっと人生も好循環が生まれるはずだと信じている。

こういったいい状態を持続させるには、やはり日々ハロプロを浴びることが今の自分には重要だ。
今は、日々のDVD鑑賞やカラオケに加えて、昨年からハロプロのファンクラブに入って、ライブにもよく行くようになった(45年の人生でライブに1回した行ったことがなかったのに、去年だけで10回以上行くとは、我ながらえらい変わりよう)。

最初は、モーニング娘。しか興味がなかったのだが、チケットがなかなか取れなかったので、少し興味のあったBEYOOOOONDS(*4)のライブに行ってみたら、またこれが楽しい。楽しいからもう一度行くと、さらに楽しいので、次もライブに行く。
今は、BEYOOOOONDSの面白い楽曲と、クオリティーの高いメンバーにドはまりしている状態。好きすぎるので、今年も何度もライブ参戦したいと思う。願わくば、声出し応援できるような状態になってくれれば、DVDでみたようなもっと楽しい空間が広がり、自分の心ももっと満たされるんだろうなと思う。
その他にも魅力的なグループがあるので、そっちに沼るのも時間の問題のように思える。

6.おわりに

というわけで、ハロプロをきっかけに、自分の中に起きた革命的変化について、自分なりに考えてみました。
私はゴルフやテニスなど体を使うことが趣味で、それである程度ストレスを発散してきた。全くストレスのはけ口がなかったわけでもない。それでも自分でもどうしようもない状態までなることもあった。スポーツは楽しいし満足感も得られる、でもそこで幸せな満たされた感覚を得たことはなかった、それがハロプロによってもたらされた。たかが?(と思っていた)アイドルによって、自分がこんなに救われるとは全く思いもしなかった。本当に驚いている。

〈2023/1/25追記>
先週末、冬のハロコンに行ってきた。BEYOOOOONDSとモーニング娘。の2つの回に行ったが、必死でサイリウムを振り続け、楽しんでいる自分がいた。終わった後は、心も満足になり満ち足りて、数日たっても楽しさが消えない。
今回のライブに行って、一つ気づいたことがある。ライブで楽しいのは、純粋に音楽が楽しいのもあるが、それよりも演者であるハロプロメンバーに対して必死で応援していることが楽しいというのが大きい、だから満足できる。そうなんだよ。結局、他人に対して自分が何かを必死でしているということで、幸せで満ち足りた感覚がうまれるのだと思う。この感覚は、自分だけのことをやっているだけでは、決して生まれないと感じたコンサートだった。(追記終わり)

最後にモーニング娘。’19の「人生Blues」(*5)という曲の歌詞の一部を紹介して記事を終わりにしたいと思います。

笑ってみ
100回さ
笑ってみ
声にして
笑ってみ
全身で
笑ってみ
毎日

人生って
なんとも無理な場面から
なんとかするから なんとかなる・・・

笑ってみ
大胆に
笑ってみ
正直に
笑ってみ
まっすぐに
笑ってみ
今すぐ

人生って
どうでも良いような場面から
ヒント掴むから 上に立つ
右に倣うは 簡単さ
無難なんだろうけど

人生って
待ってる時は来ないのに
無意識になれば現れる・・・

7.楽曲紹介

(*1)恋のダンスサイト
名曲。今聞いても楽しい。


(*2)個人的にお気に入りのシーン
かわいさとカッコよさとセクシーさと楽しい歌が絶妙にMIXされてて、何度もリピートしている。


(*3)最高に幸せに満ちた空間だと思ったシーン
この場面だけ見てもなかなか感じ取れないが、ライブを最初から見ていれば、この場面が最高潮に達していると感じる。
その他にも、「2014年のGIVE ME MORE LOVE」のHappy 大作戦の場面は最高。


(*4)BEYOOOOONDSを知るきっかけとなった曲
他にも楽しい曲がいっぱい。BEYOOOOONDSの良さは、真剣にふざけて楽しいけど、かわいくてかっこいいところ。


(*5)人生Blues
この内容の歌詞を10-20代の女の子が歌っていることがすごい。だからこそ、説得力があるのかも。歌うときはいつも泣きそうになる。


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