あの日見た戦隊は何だったんだろう

4歳か5歳くらいの忘れられない記憶がある
保育園から帰ってきてしばらくして母親がスーパーに買い物に行くと言ったが、私はもう数分後に始まるアラレちゃんを見たくて留守番してると言ったのだ。
そうして母親と妹は玄関を出てったが、アラレちゃんを見ようとつけたテレビはなんと不運にも国会中継をしており、アニメ放送はなかったのだ。そんなもん1ミリも興味のない当時の私はすぐさまテレビを消した。そうなると不意に静まり返った家のなかに自分一人ということが堪らなく不安で恐ろしくなった。
ふと、今ならまだ母達に間に合うかもと、思わず玄関を出て「待ってー」と叫びながら追いかけたが、ちょうど車が角を曲がっているところで一寸間に合わなかった。
このあたりでもう泣いてたと思う。
泣きながら家に戻る途中で向かいのメガネの三城の店員のお姉さんから「どうしたの?置いてかれたの?」と声をかけられた。
内弁慶な子供であった。状況だけ見れば自分で留守番すると言ったくせに、結果的に泣きながら外を歩いているのである。それを正直に話すことがとても恥ずかしくて思わず「うん」と頷き置いてかれたことにしてしまったのである。
それから「中で(店で)待ってる?」と聞かれ、これも頷いたのである。
そうして留守番を放棄しメガネの三城の中でココアをご馳走になったのである。
(休憩。続きます)

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