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売れるアイドルを考える2

前回、アイドル飽和しすぎの現状を書きました。
今回はアイドルの収入、グループの売上方法を確認していきます。

そもそも前回、”飽和”という言葉を使った時点である程度気づく人は気づきますが、ヲタクの数よりアイドルのほうが多い状態になっているんです。
正確にカウントしたわけではないですが。。

アイドルはヲタクがCDを買ったりグッズを買ったりすることで売上になり、彼女たちの収入となります。
当然ヲタクが多いグループは売上が高く、少ないグループは売上も低い。
※稀に石油王と揶揄される超絶太いヲタクがグループを支えるってこともありますが、一旦例外扱いとします。

当然グループとしてファンを増やすことはどこもやっていますが、ファンが少ないところほど増やさなければなりません。
(急にファン呼びにしたのはヲタクのタイピングよりファンのほうが楽だと気づいたから。忖度とかはまったくない。)
地下アイドルがファンを増やす方法は
①SNSで知ってもらう
②対バンライブで知ってもらう
③ビラを配って知ってもらう
④配信で知ってもらう
メリット、デメリット説明していきます。

①SNSで知ってもらう
SNSというのはフォロワーへの情報発信には長けているがフォロワー以外へ情報をリーチさせにくい。
バズったりしない限り新規ファンを獲得しにくい。

②対バンライブで知ってもらう
一応説明すると対バンというのは、ライブハウスを借りても集客が見込めないグループが何グループか集まってライブをすること。
対バンライブに来てる人たちは他グループが目当てなのでそもそも地下アイドルに対して偏見や抵抗もなくファンを増やしやすい。
ファンがお目当てのグループじゃないグループをそもそも見ないことも多いが、せっかくお金払ってるしついでに見ていくかとなれば一番新規ファンを獲得しやすい場だと言える。
ただ、これはAグループからBグループへファンが横移動しただけとも言えるので地下アイドル業界全体で売上は変わっていなし、露骨にファンを横取りするような行為は暗黙的に禁止されている。

③ビラを配って知ってもらう
これは地下アイドル、そもそもアイドル自体に興味がない人へリーチできるし、貰うために足を止めてくれた人には直接魅力をアピールできるのでチャンスは多い。
足を止めてビラを貰ってもらうまでのハードルが高く、ビラを配るアイドルのコミュニケーション能力やメンタルに大きく差が出る。
乃木坂やももクロクラスのアイドルがライブする会場の近くでビラを配っていたアイドルもいた。

④配信で知ってもらう
配信ツールも数多あり、おすすめ機能などもあることからSNSよりは多くの人にリーチしやすい。
住んでいる場所も関係なく一番気軽にたくさんの人にリーチできるのが配信。
しかし、遠方の人も見れる分、直接ライブに足を運んでくれることに繋がりにくく、ただ可愛いことおしゃべりしたい輩もたくさんいるのでリーチは多いが、ファンになってくれる率はかなり低い。

とどれも良い点悪い点がありますが、新規ファンを増やすのは相当むずかしいということです。
たとえば自分のポストがアイドルにいいねされました、それでファンになりますか?
一旦その子のプロフィール見ますよね、それでフォロワー1000人ぐらいだったら、ああ、こういう子か。ってなりませんか?
渋谷歩いていてアイドルにビラ渡されたらライブに行きますか?

やはり実際にライブ会場まで足を運んでもらうことがハードルが高すぎます。
そもそもアイドル自体好きじゃないと継続的な応援には繋がりにくく現状②の方法で別のグループのファンに応援してもらうようになるのが多い気がします。
そうなるとアイドルの飽和である状態はアイドルにとってもよくないですよね。
言い方を過激にするなら、ファンの方が少ないのにそれを取り合っている状態。

では、ファン目線で応援したくなるアイドルとはどんなグループでしょう。
・ライブが楽しい
・パフォーマンスがいい
・他のファンの仲間がいる
・大きい会場でライブをしてくれる
・新曲、新衣装のスパンが短い
などなど
そうなるとこの差は事務所の資金面の差に直結してきます。
お金がある事務所はお金をかけていいライブ、新しい衣装を作れる。
その結果ファンは増え、資金が潤う。

毛玉のついた衣装をずっと着ているグループやライブにファンが一人もいないこともあるグループは資金を増やせず、事務所は苦しいまま。

地下アイドルの収入はライブ後の物販のみです。
(固定給があるところも事務所によってはある。基本大きい事務所だが。)
物販もグッズやCDを売るわけではなくチェキや写真撮影+アイドルとトークがメイン。
だいたいチェキ1枚1000円~2000円で撮影後に1分程度おしゃべりができる。
1000円~2000円を売り上げたときのバックが25%~40%。

一回のライブでどれぐらいチェキを買ってもらえるかですが、20枚買ってもらえたら相当人気あるか、太いファンに支えられてますね。
5枚程度じゃあ相当厳しいでしょう。
当然それだけじゃ生活できないからバイトをする。
でもレッスンや配信など給与が発生しない時間もあるうえにアイドルはメイクやらで出費も激しい。

そうなるとどうなるか。
病みます。
将来への不安といまの生活の精神的負荷から病んで休んでそのまま辞めていきます。
もしくはグループがなくなります。

飛躍し過ぎかもしれませんがファンがいないところってそんなものです。
ファン増えてないのに売り出し方変えずにずるずる延命してるところもたくさんあります。
でもそれって20才ぐらいの女性にとってめちゃくちゃもったいないと思うんですよ。
事務所的には現状維持の収益を挙げられているからそれでいいのかもしれませんが、当のアイドルたちは満足しないでしょう。
社会に出るまでの学生期間のモラトリアムとしてアイドルをやっている子たちはいいですけど本気で大きい舞台に立ちたいとか、アイドルの先も芸能をやりたいって子もいるわけでそれは彼女たちを導くべき事務所がちゃんと面倒を見るべきです。

整理しますと、
1️⃣アイドルは飽和している
2️⃣そのためファンをアイドルどうしで取り合う状態にある
3️⃣そうなると資金で苦しいグループはファンを増やせず延命かグループがなくなる
4️⃣新しいグループが増えては減るを繰り返している(アイドルになりたい子は多いため)

こんな感じです。3️⃣に当てはまってしまった時点でアイドル自身にとってはつらい状態でしょう。
そんな状況を変えたい。そんなグループにさせない方法を以後考察していきます。
ですが、そのあたりの売り出し方の話はまだおいておいて、次回はアイドル自身のモチベーションやどういう想いでアイドルになったのか、当事者自身にフォーカスしていきます。

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