Kindle unlimitedと学習用無料インターネットリソースで何とかするFP3級。

はじめに

人生も折り返し。仕事に関する資格は一通りとってしまった自分としては何かあたらしいことを勉強するきっかけが欲しいと考える今日この頃。高校時代に履修しなかった理科・社会の科目と、いつか徳島ヴォルティスのスタッフとお近づきになるためのスペイン語は細々と自学自習しているものの、何か資格として形になるものが欲しい、そう考えてFP(ファイナンシャルプランナー)3級を受けてみることにした。

FPにしたのはシンプルに「勉強すれば生活に役立ちそう」ということと「比較的簡単に受かりそう」という2つの理由から。ネット上には「全く勉強しなくても常識で受かる」などと仰るツワモノの声も観察される。それならば自分も何かの「縛りプレイ」でやってみようということになった。

流石にノー勉での受験はムリだと思ったので、「新たにお金を出して参考書を買わない」ことを自分に課した。学習には従来から利用していたamazonの電子書籍サブスクリプションサービスである「Kindle unlimited」とインターネット上の学習用無料webサイトを利用した。

学習開始前の自分のスペック

非事業者。年金関係は仕事で少し関わるので多少の知識あり。4年前から積立NISAを、今年初めからiDecoを利用中。確定申告は社会人になってから毎年実施。

使用した教材

Kindle本

① ゼロからスタート! 岩田美貴のFP3級1冊目の教科書 2020-2021年版
岩田 美貴, LEC東京リーガルマインド

※この本が学習のベース。まず通読。問題を解きながら立ち返って知識の確認。ただ「1冊目の」とあるように試験範囲を細部まで完全に網羅できているわけではないかも。

② FP3級 学科 一問一答問題集 2022年版 Tokyo Interactive

※問題演習をこの本をメインに。とにかくどんどん解いていって間違えた問題にしおりをつけて繰り返し確認。


③文系女子のためのFP技能士3級 音声付き合格テキスト&演習問題 文系女子シリーズ
    堀川 洋,インプレス

※①で不足している細部を補完するために購入。これについては自分の選択ミス。内容的には満足のいくものなのだが。


④FP3級実技直前対策模試【2022年9月試験】|日本FP協会対応: 過去問を徹底分析!よく出る問題を厳選収録!
 針井 真,2022
※旧番を利用。

※直前に実技の対策に不安を覚えたために利用。本番前日に模試として解いた。

インターネットサイト

⑤FP3級ドットコム

※初期から時間があれば過去問道場にポチポチと取り組む。書籍より気軽に手軽に取り組めるのがよい。

学習の手順と時系列

1週目
もう少しギリギリからでもいいかと思ったが、試験3週前から学習を開始。まずは①の通読。思った以上に知らないこと、暗記が必要なことが多くて不安になる。予定に反し1週間では全部読み切れず。同じタイミングで⑤の過去問道場をやるが、この時点で正解率は50%ほど。少なくとも自分にとって全然勉強せずに受かる試験ではないと感じる。

2週目
①の残りを読みながら②に着手。難易度は⑤より少し高めの問題も収録されていて、分野によっては全然できないことも。それでも解説を読んで知識を蓄えながら解きすすめる。おおむね1週間で一通り②を解き終え、並行してやっていた⑤の過去問道場の正答率も70-80%くらいまで上がる。

3週目
①では足りない部分の知識を埋めるために③を入手しつまみ読みする。引き続き②の間違えた問題を解きなおし潰していく。⑤も継続し過去問道場の正答率は80%台後半に。直前になり実技の対策に不安を覚え、⑤を入手し前日に模試として解く。これの成績は16/20(正答率80%)。

試験本番雑感

難易度はそこそこ。当たり前だが全ての問題が過去問として既出なわけではないので回答を迷うものも散見された。
後はとにかく試験時間が長い。。学科試験は60問で試験時間120分。開始60分後から退出が可能になるが、40分ほどで見直しもすべて終わってしまい、退出可能時間を待ちわびることになった。退出可能のアナウンス直後に同室の受験生の90%くらいが席を立っていたのでおそらく皆同じ気持ちだったのではなかろうか。実技は20問、60分でこちらは途中退出不可。こちらも試験終了時間をひたすら待つことになった。

結果

無事合格。
学科: 57/60  実技: 20/20  まさかの学科最初の問題を間違えるという失態。

受験した上で感じる重要ポイント

1.学習はインプットよりアウトプット重視
これはすべての学習に言えることだろう。もちろん知識ゼロの状態で問題集は解けないが、すべて理解・記憶するまで教科書や参考書を読むだけで問題演習しないというやり方は個人的に非常に非効率だと思う。インプットはどうしても受動的になりがちで、頭を働かせにくい。どんどん問題を解きながら知識を蓄えていくのがいいのではないだろうか。

2.学習資材は必ず受験する年・回に対応した最新版のみを使用すること
個人的に今回一番の反省点。学科試験で間違えたうちの1問はこれに起因。実は今回使用した教材のうち、③は2017年と5年前の本であった。③で習得した知識の一部は5年間のうちに制度改定があって、現行の制度では「誤ったもの」になっていたのだ。特に税制の部分は目まぐるしくルールが変わる分野である。必要なのは最新の、現行の知識であるので、その点を踏まえて教材選びは慎重にしたい。

まとめ


なるべくお金を使わずにFP3級を受験してみた。縛りを守った上で合格できたので、目的は達成したとみていいだろう。ただし、繰り返すが自分にとってFP3級は一般常識の範囲で何の準備もなく合格できるような試験はないと感じた。合格如何はおいておいても短い期間とはいえ、この分野をまとまって学習できたこと自体にも大きな価値があるのではないかと思う。
最後に、勉強法や教材については個人個人で合う合わないが大きいので本記事の内容が全ての人に役立つわけではないことを申し添える。


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