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プロレスラブの行方

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10年以上見続けてきたプロレス。何故か暗黒時代と呼ばれた頃にハマってしまい、古い試合から世界中のレスリングを追いかけるように。”物語”を中心にプロレスの面白さとそこから得れる着想… もっと読む
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2019年7月の記事一覧

女子プロレスの現状をおさらいしてみる

女子プロレスの現状をおさらいしてみる

世界的な状況を鑑みると、日本の女子プロレスというものが非常に目紛しいということは、理解いただけているかと思う。(専門誌なりメディアがもう少し温度感高めになってくれるといいのになと思いつつ)

そこで、少し日本国内の状況をおさらいしてみようと思うのだ。古くは、全日本女子プロレスとジャパン女子プロレスの大まかな流れから、細分化されている状況の中で、何が起きているのかを見てみよう。

【LLPW-X】

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衝撃!DDTにサンティーノ・マレラ参戦

衝撃!DDTにサンティーノ・マレラ参戦

あのWWEスーパースター サンティーノ・マレラの参戦が発表された瞬間、皆が(………何故!?)と疑問に思ったに違いない。8.25DDT後楽園に電撃参戦が決まったわけだが、どうしてこんなにもジャストフィットする選手を見つけてきてしまうのか。

サンティーノ・マレラはイタリア系カナダ人で2005年WWE下部組織のOVWに入り、以後小気味の良いコミカルなヒールとして、2000年代前半のインターコンチネンタ

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里歩 Queen of Asia王座防衛!フィリピンの夜を沸かせる

里歩 Queen of Asia王座防衛!フィリピンの夜を沸かせる

PWR、Philipine Wrestling Revolutionにとって偉大な一夜を里歩は己の勝利で彩ってみせた。自身が持つQueen of Asia王座をかけて、フェイタル4ウェイマッチ、4人が同時に戦うという難しいルールで、団体初の女子だけのメインマッチを堂々締めてみせたのだ。

東南アジアにおけるプロレスの状況というのは、日本国内にもあまり深く入ってきていないのが現状だが、PWRについて

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超満員のゼロワンとスーパーJカップに思う事

超満員のゼロワンとスーパーJカップに思う事

7.28 後楽園 ゼロワンの年間最大のビックマッチ火祭り決勝戦が行われ、西側バルコニーを解放するほどの超満員1612人となった。前回3月の後楽園は、18周年記念興行ながら758人という来場者数に留まったことを考えると、倍以上の集客となった。

メインの火祭り決勝戦は火野裕士が若い岩崎永遠を退けて初優勝を遂げる展開となったわけだが、今やゼロワンに欠かせない存在となった火野の大人げない程キツく決まった

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里歩を巡る数奇な状況について

里歩を巡る数奇な状況について

7.25 スターダムの会場に突如現れたのは、今や世界を飛び回る里歩だった。しかし、その入場曲を聞いても今ひとつ掴めない表情の観客の中、フリーランスになった彼女は参戦からいきなりハイスピード王座への挑戦が決まる。それは急転直下の出来事だった。

彼女については、これまでも様々な記事の中で語ってきたが、改めて説明するのであれば、現在22歳。アイスリボンでのデビューは13年前、小学校3年生の時だ。翌年に

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"The OC"に個人的に望むこと

"The OC"に個人的に望むこと

WWEでの"The Club"AJスタイルズ、カール・アンダーソン、ドク・ギャローズの名称がひっそりと"The OC"に変更された。OCの意味についてこれまで正式な意味合いというのは語られていなかったが、Official、Original、Onlyというようなミーニングに掛けたものらしい。

これに対し、タマ・トンガは「Bullet Clubだけが本物のClubだ」と発言をした。確かに、今のThe

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AEW 2019年10月放送開始!一方………

AEW 2019年10月放送開始!一方………

常々噂になっていたTNTによるAEWのテレビ放送だが、ついに発表となった。2019年10月放送開始、放送時間はなんと午後8〜10時のプライムタイムとなる。確実にAEWというものを目にする人が増えることになるだろう。

新興団体がこれほどの早さでテレビ放送にこぎつける例はあまり見た記憶がない。WCWはそもそもNWA連盟とWWFの吸収合併戦争の果て、テレビ局の子会社として旗揚げされている。ECWやRO

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ホーガン、フレアー、DXにオースチン!7.22 RAWは大騒ぎ

ホーガン、フレアー、DXにオースチン!7.22 RAWは大騒ぎ

おそらくこれは、新たな”アティテュード”時代への祝砲なのだろう。前々から予告されていた通り、フロリダ州タンパで開催されたRAWでこれまでWWEを彩っていたレスラーやスタッフが集結した。

エンディングでは、ホーガンとフレアーが立ち並ぶ中、オースチンが入場してくるわけだが、その時の会場の熱気やマイクでの訴えかける様はまるで90年代真っ直中に戻ったかと思わせた。

この企画は、WWE主導ではなく、放送

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2019年以降のプロレス業界は一体どうなる?

2019年以降のプロレス業界は一体どうなる?

色々な形で日々更新されるプロレス業界の話を記事にしているが、7月も終わるこのタイミングで、2019年今年以降のプロレス業界の予測としてどのような動きが考えられるかという統括をしたいと思う。

大きな動きとして、WWE、AEW、新日本のトピックを比較などしながら、まとめていこう。

【WWEvsAEW 10月から始まるTV戦争の行方】

AEWはこれまでほぼ月1の興行と、AEW、ヤングバックス、コー

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その名前聞き覚えあり テッサ・ブランチャード

その名前聞き覚えあり テッサ・ブランチャード

インパクトレスリング最大のイベントSlummyversaryのメインで行われた一戦、サミ・キャラハンvsテッサ・ブランチャードが話題を呼んでいる。ハードコアファイトを信条としている男性のキャラハンが突如女性レスラー達を襲撃、これに立ち向かったのが女性のテッサというストーリー、試合は普段より暴力的な面が抑えられていたものの、正面からぶつかりあう展開に。終盤には、テッサも金的からバットでの殴打を放つな

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もし知らないなら、PWG バトル・オブ・ロサンゼルスをチェックしておくべき

もし知らないなら、PWG バトル・オブ・ロサンゼルスをチェックしておくべき

もし、貴方が熱心なレスリングファン、もしくは、新日本プロレスから始まりプロレス沼に足を踏み込んでしまって抜け出せそうも無い、その上でWWEやROHだけじゃない何かを手軽にチェックしたいというなら、PWGのバトル・オブ・ロサンゼルスをお勧めしたい。

【なぜチェックすべきか】

このバトル・オブ・ロサンゼルスという大会は、シングルトーナメントとなっており、北米に限らず多くのインディー団体から選手を集

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待ち望まれた"ストレート・エッジ"の帰還 CMパンクはリングに上がるのか

待ち望まれた"ストレート・エッジ"の帰還 CMパンクはリングに上がるのか

それは歴史的な一歩には及ばないかもしれないし、何かの始まりかもしれない。8.31 シカゴで開催されるAEWの興行と同じシカゴにて8.29〜9.1の週、レスラーやレジェンドのインタビューやサイン会が行われる「スターキャストⅢ」というイベントが開催されるのだが、突如、そのイベントにCMパンクの参加が決まったのだ。

WWEを離脱後、総合格闘家としてトレーニングを続けているパンクには、多くのプロレスファ

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一発のチェアショットが生み出した新時代のソープオペラの幕開け

一発のチェアショットが生み出した新時代のソープオペラの幕開け

これは必然の一撃である。6.29 AEWの興行でコーディがリングに乱入したショーン・スピアーズに椅子で激しく頭部を殴られダウンする一幕があった。

ショーン・スピアーズというレスラーの素性とコーディの関係性は非常に複雑だ。まず、彼はWWEでは「タイ・デリンジャー」という名前で知られている。NXTでは実力者として恐れられ、スマックダウンへ昇格するもなかなかチャンスに恵まれずにいた。

しかし、彼がW

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AEW旗揚げにより混迷する北米マット デイビーボーイスミスJr.の旅の行き先

AEW旗揚げにより混迷する北米マット デイビーボーイスミスJr.の旅の行き先

鈴木軍のK.E.S デイビーボーイスミスJr.ことハリースミスが新日本を離脱して早2ヶ月。今年1月にはアメリカMLWとの契約に応じたという話題が出ていたし、常々新日本でのマッチメイクに納得していないという事を本人も口にしていただけに離脱自体は当然かとも思う。

今月のBUBKAに掲載された藤原組長のインタビューでも、酒を飲みながら6時間ずっと質問攻めにあったと明かされたUWFヲタクは噂の通りMLW

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