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自治体DX壁越えのヒントは「寄り添うマインド」!?(地域DX推進ミートアップ#04レポート)

こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションハブ「LODGE」の中川です。LODGEはオンライン/オフラインのハブとなり、各自治体のDXを支援する取り組みをしています。巷でよく聞く「自治体DX」というワードに、LODGEメンバーも試行錯誤しながら、様々な地域の現場の声を取り上げ、皆様に共有できるコンテンツとして発信しています。私は主に地域DX推進ミートアップ」シリーズを企画・運営(オンラインイベント司会)をしています。

第4回目となる今回は、「行政の中におけるリアルな課題、参画企業のDX着手や加速がしづらい理由を、赤裸々に話せる人は誰か」に焦点を当てたイベントになっており、登壇いただいた(株)フィラメントCEO 角 勝さんからのご紹介で、(株)AmbiRise CEO 田中 寛純さんを交えてトークセッションを行いました。お二人とも市役所職員をご経験の後に起業されたこともあり、共感ワードがとても多く、司会がついていけない場面もありましたが…笑 視聴者の中には、公務員の方や自治体コンサルなどを経験された方もいらっしゃったようで「うん、うん、わかるわかる」と頷いていらっしゃった方も多かったように思います。

本イベントレポートのポイント

1. 自治体連携のサービス導入で見極めるポイントは「一度に全部やらない」「誰にも負荷が掛からない」

2. 見極めるには「制度の壁」「予算の壁」「意識の壁」を理解すべし

3. 3つの壁を理解し「寄り添って共創するマインド」を大事にしていこう

動画アーカイブ

行政あて請求プラットフォーム「Haratte」が着目したDX視点と、段階的導入

(株)AmbiRiseが提供する行政あて請求プラットフォーム「Haratte」には、CEO田中さんが札幌市の公務員経験を元に、「年間30万件以上職員が対応する請求書処理の事務リソースを軽減させたい」との思いから生まれたサービスです。

請求書プラットフォーム「Haratte」
Haratteの特徴

Haratteの特徴
・事業者が無料で請求書発行サービスを利用できる
・行政側の業務効率化(自動入力)により、1件の手作業が70%OFF(費用対効果)
・ネットワーク分離しているので安心
・事業者は従来通りの請求書手続きと、Haratteの利用が併用できる(業務フローが変わることがないため、職員の負担が増えることはない)
・初期費用不要の、サブスクリプション形式で自治体側にサービス提供(予算規模に応じた対応が可能)

田中さんの資料説明より

Haratte誕生の背景には、田中さん自身が市役所職員のときに財務会計システムの改善を検討した経験から、DX化の際にぶち当たる「3つのできない理由」を徹底的に取り除くことを目指したんだそうです。

■ 費用対効果が無い・・・職員の手間が減らない、かえって掛かってしまうようなシステム導入はNG
■ そんなの理想じゃ無い・・業務全体の最適化、パターン網羅など、完璧を求められる要求
■とにかく予算が無い・・新規システム導入において、多額の初期費用投入は議会の予算要求が通らない

これら自治体ならでは起きうるDX課題を整理し解決を目指したサービスがHaratteなんですね。今回、田中さんをご紹介くださった(株)フィラメントCEO 角 勝さんも、以下の点をとても評価されていました。

角さん:
・自治体側の圧倒的な導入のし易さを実現している
・(田中さんが自治体職員の業務を知ってるからこそ)自治体導入におけるややこしいところをうまく回避している

自治体連携のサービス導入で見極めるポイントは、「一度に全部やらない」「誰にも負荷が掛からない」ことを意識すべきだということ。これが自治体におけるスムーズなシステム導入の秘訣なんですね。

3つの壁を理解しよう

後半は、本イベントの目玉でもある「3つの壁(予算の壁 / 制度の壁 / 意識の壁)」について。角さんから詳しく解説していただきました。動画を見ていただけるほうが流れもわかりやすいかと思いますので、ぜひこちらからどうぞ。

3つの壁の越え方(まとめ)

角さんから最後まとめて3つの壁の乗り越え方・理解とともに「寄り添って共創するマインド」を大事にしていくことが大事だと締めくくっていただきました。

予算の壁・・・予算書を読んで「スクラップビルド原則」を使う
制度の壁・・・「例規集」に目を通し、どの部署が何を目的に実施している事業なのかを理解する
意識の壁・・・自治体が持っている課題・背景・予算などのストーリー(予算プレスなど)の情報を把握する

よく企業誘致や補助金の募集要項などばかりに目を向けがちですが、その制度の背景には何があるのか、自治体課題はどこにあって、どれくらいの予算で動いてるのか?まで知ることも大事なんだなと、改めて知ることができました。

田中さん:
角さんや私は、たまたま公務員経験あったから知ってるけど、こういったノウハウはもっと広く共有されて社会に還元されていかないと官民連携は進んでいかないので、共有できることはどんどんしていきたい。

とはいえ、まだまだ具体的な例で困ってる、物事が進まないというときには気軽に相談してほしい。

角さん・田中さんのコメントに合わせて、視聴者の方からも「私も相談承りますよ!」とおっしゃってくれた人もいましたので、次回の企画では「相談承りの会」「お悩み相談室」「ノウハウ公開」などをテーマにできたらと思っています。

ゲストの角さん・田中さん、ご視聴いただいた皆様ありがとうございました。

「自治体DX」を推進するLODGEでは、引き続き「地域DX推進ミートアップ」シリーズのイベントを積極的に開催予定ですのでお楽しみに!

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