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食思考マラソン(17)おひたし万能論│太田充胤


本日の献立
鰤の山椒焼き
トマト、水茄子、焼きアスパラガスのおひたし
冷奴
玉ねぎと油揚げの味噌汁
とうもろこしごはん

変なタイミングで飲酒論を始めたので、夏の食材についてまったく触れないまま、夏が終わってしまいそうです。

スタンプラリー(夏)をやろうかとも思いましたが、やはり春のようには気持ちが乗りません。というか、食材単位で「茄子!」とか「トマト!」とか書いても、正直全然面白くありません(私が)。

さてどうしようかな、と、2週間ほど考えるでもなく考えているうちに気がついたのは、そういえばいつの間にか、季節の変わり目に感じていたあの覚束なさ、まとまらなさがなくなり、日々の献立の組み立てが完全にルーチン化したなということでした。

つまりこれ、季節の食思考が軌道に乗ったということです。

これまでまったく意識していませんでしたが、こうしてみるとたった1, 2ヶ月のあいだにもちゃんと食思考のダイナミズムがあるんだなあ! ということで、Before/After的に、いま私がどんなものを食べているのかをご紹介する回になります。

トマト、水茄子、焼きアスパラガスのおひたし

早速ですが今回のポイントはここです。
以前ご紹介した、近所の飲み屋式の漬け汁になんでも入れてしまう方式のおひたしです。

これがあまりにも便利であるため、この夏の副菜はほとんどこれ一本になりつつあります。

「なんでも入れてしまう」という適応範囲の広さゆえ、その日の八百屋の安売りがなんであろうと、冷蔵庫になにが残っていようと成立するところがポイントです。


そもそも、食材と献立をめぐる食思考は大きく2つにわかれます。

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