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伏見瞬の「何らかの連載」

前々からロカストプラスで連載を持ちたいと思っていたのだけど、テーマが決まらなかった。浮かばないというより、いくつか候補があってどれにしようか決めかねていたのだった。

多くの人もそうなのかもしれないが、とにかく性格は気まぐれであるし、生活は忙しいからいつ書けるかわからない。考えるのも面倒だ。だるい。寝たい。みたいな感じで連載はずっと先延ばしになっていたのだが、何かしらの基準を高めに設定してしまうといつまで経っても書けないことに気づいた。

この際だ。このままテーマは決めないで書くことにする。と言っても、ある程度の枠がないとそれはそれで書けないので、いくつかのお題は用意しておく。

①単著完成までの心情日記

先日ゲスト出演したPOP LIFE:The Podcastのスピッツ回で発言した通り、スピッツに関する本を出す予定である。スピッツをがっつり批評する内容で、今年中の刊行を目指している。ただ、自分にとって最初の単著ということもあり、何をどうすればいいかわからないまま、手探りで作業を進めている状態だ。何もわからない人間が、どうやって本の刊行に漕ぎ着けるのか、それとも頓挫するのか(いや、それはない、あってはならない)を開示するのも、面白くなるし、何かしらの学びにもつながるのではないか。そうしたセルフ・ドキュメントを記していくのも一興かなと思う。

②自分が買って着てる服から考えるファッション批評

ファッションの批評というとファッションショーに基づいた批評か、会社の経営に紐付けた分析(ユニクロとかZARAとか)が多くて、それはそれで構わないのだけど、規製服を買って着るというのが大多数の人々のファッションの関わり方なんじゃないか、その視点から服を考えて言葉にする作業が全然為されていないなと以前から思っていた。服について書くのは個人的に難しく、尚且つ自分の所有物となると余計にハードルが上がる部分もあるのだが、チャレンジしたい領域ではある。

③ミュージックビデオ批評

これだけYoutubeが敷衍した社会なのだから、音楽をミュージックビデオ(MV)で体験する人数は増えに増えているはずだ。作家にとっての表現のウェイトも大きくなっている。しかしながら、日本ではMVの美学を分析したり、価値基準を定めたりする批評がほとんど見られない。MV批評の不足は2017年に三鷹SCOOLで行われた『エクリヲ』の音楽批評イベントでも話題に上っていたが、3年以上の時間を経過しても、状況に変化は見受けられない(私の知らないところで何か起きているかもしれないが)。「俺が書いてもいいかな〜でもめんどくさいな〜」みたいな気持ちがずっといたのだけど、やっぱり書こうという気持ちが最近湧いてきた。理由はよくわからない。

この3つのテーマのどれかから毎回書いていこうと思う。三つ交互になるかもしれない、どれか一つの比重が大きくなるかもしれない。全く違う題材が途中で出てくるかもしれない。とりあえず、最低月一回はアップするというルールだけは厳守しつつ書いていく。あとは適当である。

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