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盆暮れ正月に休めないのは、間違いなくチャンスロスになる。これからその手の職に就こうとする者、損失の覚悟は出来ているか?

年末年始に仕事をする生活になって
10数年といった所なんだけど、
今回初めて「損失」に気付きました。

以下、少々長めの記事です。

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盆暮れ正月、GW、土日祝日に仕事をする職業はたくさんある。

交通機関、
医療機関、
警察や消防、
公共インフラ関係、
小売業、
飲食業、
サービス業、
…など、探せば他にも出てくる。

このような職の場合、
時期をずらして休みを取るので
総合的な休日数に変化はない。

しかし、
ずらして休む意味が無い休日がある。

土日祝日やGWなどの連休は、
どんな日でも代替えは効く。

でも
年末年始とお盆だけは不可能。

3月に初詣に行っても、
それは普通の参拝。
10月に田舎に帰っても、
親戚が集う事はない。

代替えを立てても
その時期ではないのだから、
意味が無いのだ。

もちろん、
この手の職業の人間は
それを承知でその職に就いている。

世間と違う休みのサイクルは
2〜3回繰り返せば慣れてしまうので
遅れた帰省も、遅めの正月も、
気にならなくなる。

自分もそのひとりで
本来、代替えの効かない休みすらも、
もはや毎年の事で何も感じなくなっていた。

しかし、
しかしだ。

今回の年末年始だけは、
承服しかねた。

2017年の冬頃から
社外の方々との集まりに顔を出すようになったことで、現実を知ってしまったのだ。

「世の中のコミュニティは
世間と同じ様に動いている」
と。

世間と違う休日形態では、
あらゆるイベントに参加できない。
ちょっとした集まりにも、
仕事を理由に断る羽目になる。

故に、
変則休み系の職業は、
どうしても社内か同業者でしか、
交友関係は広がらないし、そもそも維持できない。

学生時代の友人も、
変則休み系の職業に就く事で
毎年どんどん疎遠になってゆく。

これはこの手の職業の宿命であり、
最終的には関係者だけの
クローズドなコミュニティになる。

でも、
これはクローズドコミュニティではない。

ただの孤立だ。

同じ職業、同じ業界、
同じ会社に、同じ課。

煮詰めて煮詰めて
まっ黒コゲになる。

この孤立状態から、
異業種の人とコミュニケーションをとるのは
非常に困難。

周りにはもはや、
同業者しかいないのだから。

世間の多くは
12/28〜1/3までは休みになる。
これより少ない場合も多い場合もあるが、
どっちにしろ年末年始は休みだ。

だから、
イベントや集まりもそこを狙って行なわれる。

土日や夏休みにも、
そこを狙ってのイベントはあるが、
年末年始は一年の集大成のような企画がなされることが多い。
規模や内容だって、土日や夏休みとは大違い。

でも、そこには行けない。

これをチャンスロスと言わずに
何と言うか。

年末年始、
とくに正月出勤は多少なりとも手当がつく。

でも、機会損失はカネでは補えない。

年末年始の休みを
後で取ろうなんて甘いのだ。

しかも
年末年始の忙しさで身体を壊す場合も多く、1/8以降の世間が普段に戻ってからバタッと倒れる。

チャンスを失い、
健康を失い、
医療費で金銭も失い、
そして、つながりも失う。

「年末年始が休みでも、やる事ないし。
だったら仕事してるほうが楽だね。」
という人もいるだろう。

でも、
本当にそれでいいのか。

これからの時代は
つながりが非常に重要になってくる。
一億総ソロ社会とも言われ、
畑違いの人達と普通に交流するのが
当たり前になる。

煮詰まった孤立コミュニティでは
太刀打ち出来なくなるのだ。

山奥でハイクオリティな工芸品を作れても、
つながりが無ければ埋もれるだけ。

いい品だけじゃダメ、
いい仕事だけじゃダメ、
いい業界だけじゃダメ、
いい会社だけじゃダメ。

脳のシナプスのように、
小さなコミュニティが無数につながるネットワークでなければならない。

単に
正月に休めなければ他の日でいい、
お盆に休めなければ他の日でいい、
土日に休めなければ他の日でいい、
では済まない。

休日の代替えならいくらでも可能だが、
機会の代替えは不可能なのだ。

今回、自分は年末年始にそれを感じたが、
ひとによってはお盆休みやGWかもしれないし、
通常の土日祝かもしれない。

好きな分野、興味のあるコミュニティによってそれは変わるだろう。

しかし、
よっぽど特殊な世界でない限り、
世間に合わせてコミュニティが展開される事を忘れてはならない。

これから
盆暮れ正月に休みの無い職業へ
就こうという人。

安定しているのかもしれない。
稼げるのかもしれない。

でも
失った機会は絶対にカネでは買えない。

つながりを失う覚悟は、
本当にできているか?

取材費になります!