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ローカルナイトピクニックができるまで

「ここは何もないところ」
地方出身の人なら、自分の地元に対してそんな風に感じる人も少なくないのではないでしょうか。
LOCAL NIGHT PICNICの発起人でもある純さんも、学生の頃は地元の魅力にまだ気付いていない地方出身者でした。

高校卒業後、地元を離れて生きてきた私は、様々な事情が重なり塩尻に帰ることになりました。多くの情報や多くの人やコトが集まる東京での暮らしは刺激があり、デザイナーとして仕事をしていくには東京でないと無理だと思っていました。それゆえ、塩尻で都会で生活していた頃と同じような刺激や活力になるものを見つけられるのか、とても不安に感じていました。


しかし、純さんの心配は杞憂に終わります。彼女を待っていたのは、塩尻で新たなコト・モノに挑戦する人たちの姿でした。公務員をしながら地元で親しまれる生食用のブドウ品種「ナイアガラ」を次世代にもつなぎたいとクラフトビールをつくる人、空き家の再生で1万人以上の流動人口を生み出す人、大門の商店街でマルシェイベントを主催し笑顔溢れる風景をたくさん生み出す人など。
「何もないところ」と思っていた塩尻が、おもしろくもカッコいい大人たちが集まる町になっていたことに驚きました。そして新たにできた繋がりから、さらに新しいコト・モノが生まれていくのを実感していくことになります。


しかし、しばらしくして少し残念だなぁと感じることを見たそうです。それはこんなにも魅力的な方がたくさんいて、その方たちがワクワクすることにチャレンジしいるのに、その事実が地域の人にまだまだ知られていないという事実でした。
「ここは何もない」塩尻に帰ってくる前の純さんが抱いていた、この町のイメージ。もしかしたら、ここに住んでいる人も同じように感じているのかも知れない。もしそうだとしたらもったいない。

まだ塩尻の魅力に気づいていない人や、面白い活動をしている人に出会っていない人、この地域のヒト・モノ・コトがもっと気軽につながる機会があったらどうだろう。

塩尻の新たな魅力に気づくことができれば、帰郷して塩尻が大好きになった純さんのように、また一人、もう一人とこの土地を愛してくれる人が増えるはず。そして地元愛だけでなく、その魅力にひかれて他の土地から移住や旅行で寄ってくれる人も引き寄せてくれそう。そんな風に考えながらローカルナイトピクニックは形作られていったのです。


塩尻は昔から、結節点、交通の要衝とされてきた土地です。
土地としての塩尻のように、ローカルナイトピクニック(以下LNP)も、塩尻の ヒト ・モノ・コトをつなぐ結節点になれたらきっと面白いことが起きるのではないかと考えたそうです。これがLNPの根底にあるコンセプトです。



一見すると、きらびやかで、バエやエモ、SNSのタイムラインを賑わせるイベントと勘違いされる方もいるかも知れません。ですが、LNPは一時の派手なイベントではなく、地域と人をつなぐ恒例行事になりたいと強く思っています。

例えるなら、スポットライトやネオンサインのような眩い明るさを求めているわけではありません。ランタンの灯りのように、自分の身の回りのモノや、大切な人を優しく照らし出してくれるようなあかりになりたいと思っています。


イベントの打合せを行う実行委員メンバー

耳馴染みのある言葉で言うならLNPは「地域おこし」のひとつと言っていいかも知れません。LNPの主役は地域の産業や特産だけではなく、そこで暮らす人、参加する人、関わる全ての人たちが主役です。


参加してよかった、楽しかった。皆さんの心に残るポジティブな感情ひとつひとつが塩尻の新たな魅力につながると信じて、今年もランタンのあかりを灯そうと思います。

ローカルナイトピクニックの詳細やご予約については下記の公式サイトよりご確認ください。


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