「失われたワクワクを求めて: 大人になっても忘れないファンタジーの魔法」
子供の頃、私はファンタジーの世界に魅了されていた。魔法使い、龍、遥かなる王国…これら全てが、日常から離れた壮大な冒険へと私を誘った。
その当時は少女漫画にファンタジー要素が含まれる作品は珍しく、見つけることができたら宝物を見つけたような喜びで、心は狂喜乱舞していたのだ。
時は流れ、今では「異世界」ものが子供だけでなく大人たちの間でも大流行している。若者たちは、私が子供の頃に夢見ていたような、数え切れないほどのファンタジーの物語に囲まれて育っている。それを見ると、羨ましい気持ちでいっぱいになる。もし、今の子供たちと一緒に、あのファンタジーの世界を楽しめたなら、どんなに幸せだろう。
しかし、目の前にそんなチャンスが転がっていると言うのに大人になった今、どういうわけか、ファンタジーの物語は私の心に響かない。読んでも、見ても、あの子供の頃に感じたワクワク感、心躍る感動が蘇ることはない。私は常に自問自答する。「あの興奮と感動は一体どこへ行ってしまったのだろう？」大人になるということは、現実の重さに押しつぶされ、夢見る心を失うことなのだろうか？
それでも私はまだ希望を捨てていない。もしかしたら、あのワクワク感をもう一度感じる方法があるかもしれない。それは、自分の子供や周りの子供たちと一緒に、新しいファンタジーの物語を探求することかもしれない。彼らの目を通して物語を見ることで、私もまた、あの純粋な喜びを感じられるのではないだろうか。
現に私がパートをしている書店では、60代以降の男女のお客様が異世界転生ものや、姫と王子の本を次から次へと購入される。
多すぎて目移りするが、一冊手に取れば私だって変われるに違いない。
ファンタジーの魔法は、私たちを日常の束縛から解放し、限界のない想像力の世界へと誘う。大人になった今でも、その魔法にかかることを諦めてはいけない。あの子供の頃のワクワク感を、もう一度心の中に取り戻すために、私は今日も新しい物語を求めて旅を続ける。
ソラちゃん「でもね、桜子ちゃんがSFに夢中になったって聞いたから、それもまた素敵なことだよね。ファンタジーの世界だけじゃなく、宇宙の果てまで想像力を広げるのは、きっと新しいワクワクを見つける旅なんだろうね。」
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