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【赤裸々】すぺしゃるな葛藤

愛しかない。
幼稚園に君がいた。あの頃から運動神経が良くて、跳び箱6段も一発で成功してたわな。
君はそのことを小4くらいまで誇ってた。
私はといえば、跳んでる途中でバランス崩して、箱ごとマットに崩落。

小学校では、林間学校の班とかクラスとかが同じなことが多くて、何かと近くにいたわな。
家の近所の神社で待ち合わせて、毎朝一緒に登校してたし。
同じタイミングでボカロにハマって、ボカロクイズとか出し合ってた時期もあった。
イラスト付きの年賀状にボカロ曲の歌詞を書いた別紙を付属させて、それを家のポストに入れるっていうのを2年ぐらいやったっけな。
書いた歌詞は多分『いーあるふぁんくらぶ』。
確か、この頃くらいに、私の親友Tに惚れてることを私に打ち明けたんだわな。
君は、ずっと、ずっと、ずっと、私のことを幼なじみとしか思ってなかったんだねぇ。(中学3年までは私もそうだったのだけれど。)
修学旅行に行った。自由行動でお化け屋敷に入った時、「暗くて見えへんからぁぁーー」と言って私の腕だか服だかを掴んできたよね。暗くて見えないのは私も同じだったのだけれど、あの時はめちゃくちゃ使命感を感じたし、小6にもなって異性からそんなことされてしまったら、可愛すぎてドギマギしてしまうやん。というかんじだった。

私は、この頃からあることに勘づいていた。 君の顔を見ると。 
汚れひとつ無い白砂のような肌、唇は朱色の小さな果実のようで、造り物かのように整った鼻、凛とした眉、はっきりとした二重の下に、硝子細工の目を浮かべ、その目を際立たせる涙袋が額縁のよう。喩えなんていくらでも思いつくほどに、
君は容姿端麗可憐Girlなのだ。
 
中学生になった。
相変わらず君と私の家はとても近いので、同じ中学に通えば当然登下校の道は丸被りだった。
朝、特に待ち合わせはしてなかったけど、会えば一緒に登校した。帰りに関しては、部活や生徒会(私は生徒会役員だった)で時間が合わないとき以外、必ずと言っていいほど一緒だった。この頃には既に、登下校を共にすることはルーティンと化していた。
また、中学生になってからは下校時、私たちの家の中間地点、通学路唯一の別ルート分岐点で小一時間だべってから別れるという日々を過ごしていた。話すことなど無いように思われたが、結局はだらだらと喋ってしまうのだ。別れたあとも夜からLINE電話を始めることすらあった。
そんなことを続けていたら、他の人から「付き合ってんの?」などと聞かれたり、そういう噂がたつことがあった。そのことはお互い理解していたが、君はどこ吹く風であった。君は、だ。
前述したように君は容姿端麗なので、噂が立つとき、私は割と満更でもなかった。ただ、君がTのことを好きなのも知っているし、付き合うなんて想像もつかなかったので、ただ君と幼なじみなことを誇ったのみであった。
中2の10月、君はTに告白した。LINEで。私はTから、「N(この文中で君)に告白されたんだけどどうしよう〜助けて〜」的なLINEを受け取ってそれを知った。TからLINEを受け取った次の日の朝、君から「Tに告白してから1週間返事が来ないー(泣)」的なことを言われた。二人から同時に恋愛相談を受けたのだ。このまま一生照れ拗らせてぐずぐずもじもじのクソウザ恋愛続けるのかと思ってイラついていたので、やっと行動したことにスッキリしたし、
まじで面白かった。
君があんなに不安定になっているのは本当に初めて見たし、ついに奥手同士の両想いに決着が着きそうだったから、まじで面白かった。
後日夜、返事は最低でも電話ですべき (私がチャットだけで彼女作って失敗したから) だけど、タイマンは気まずいという理由で、私とTと君のグループ通話でカップル成立の儀式が行われたね。意味不。私は普通にMinecraftしながら片手間で司会みたいなことしてたし。意味不。意味不。
カップルは成立したけど、君と私との関係は何一つ変わらなかった。        ただ、私の心には恋心以外の何かが渦巻いていた。
                                                      君は体操服の下にシャツかスポブラ的なやつ一枚だし、夏服セーラーの襟からは衣で禁ずるべきものが無防備にちらついている。心に重い春を負った私にとって、君が私を許すが故の緩々一挙手一投足は、成人向け漫画に描写されるような、現実世界では稀な、私だけが君に抱くスペシャルな葛藤を生んでいた。
だんだん私は君のことを見下ろすようになっていたし、当然力も強くなっていた。葛藤を、毎日毎日殺し続けて、なるべく君とはいつもどうりでいられるようにした。
これはノンフィクションの話なので、我慢ならなくなって手を出した訳でも無く、私は生徒会や部活動や塾で中学生活を満たした。
君は何事もコツコツできるタイプだし、勉強はよくできる訳じゃなかったけどちゃんとやってた。中学以降の進路について考える時期になって、偏差値の話になると君と私は何となく別世界な感じがした。君は努力家なので、偏差値真ん中くらいの高校に行けなくもなかった。けど、落ちた時の経済的リスクや友達の進路に合わせて、所謂底辺高校という感じのとこに行った。私は目標あって偏差値上の下くらいの公立高校に進学した。君と高校が離れることは何となく察しがついていたけど、心の中で人生は私の好きなようにいかないなと思った。
卒業式で君といると、春風が私を冷やかしたので、私は他の友達と写真を撮ってさっさと帰った。 
 
高校生になった。
春休み中も、カラオケに行ったり、宿題を一緒にやったり、通話したり、頻度は減ったものの関わりは続いた。
私は、かなり目まぐるしい、忙しない、活発な高校生活を送っていた。楽しい。今も割とそうである。しかしながら、君は高校で邂逅するあまりにも育った環境の違う人々や、軽薄で馬鹿な全身性器の連中に困惑している様子だった。私のいる学校に転校したがる旨の発言も見受けられた。
正直私も君と同じ学校ならより良かったのにと思い続けている。
私は、この高校1年生の中で、経験したことの無い強烈な恋を知ることになった。その時は、君にもよく恋バナをしていたものだ。私が呑気に恋してる間、君とTはあっさり別れたケド。
私の初恋は秋の落ち葉と共に砕けた。                                                     その辺りからだろうか。君は以前よりもずっと、私に対して素っ気なくなった。
LINEの返事はリアクションかスタンプだけになって、私のだる絡みにも取りあってくれなくなった。
だる絡みがだるがられるのは当たり前だが、それにしても不安になる素っ気なさだ。
朝、駅までの道で会っても無視。
すぐそこに居るのに、どこか遠く私の知らない所に行ってしまったかのような寂しさがある。どこかからやり直せたら、こうはならなかったのだろうか。何がいけなかったのだろうか。日々君と過ごす度に、君とのコミュニケーションを軽んじていた心当たりがあるようなないような。全てがダメだった気もするし、何もダメではなかった気もする。然るべきことなのか?それだけが気がかりだ。
高校が離れたのだから疎遠になるのは仕方ないとか、そういう年頃だとか。私の友達は色々言ってくれるけど、そんなことで割り切れる存在じゃないのだ。君は。
では、私にとっての君とは何なのか?君にとっての私とは何なのか?
分からない、が、事実として、替えがきかない幼なじみなんだ。

ただ、知りたい。なぜこうなったのか、どのように立ち回れば良いのか、何を話せばいいのか、どこで変わったのか、いつまでこのままでいるのか。

私は何も伝えられないのだ。本当に、愛してるのに。


 クソ長ポエムを読んでくれてありがとう。
要は、幼なじみが最近冷たいョ😭 というだけなのだが、自分の性格から考えづらい程の喪失感があるので、このぐらいの物量でアウトプットしてやろうという文章の自慰行為です。書ナニーです。
本当にありがとうございました。














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