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北海道周遊パス紀行(18)富士山を望み、東海道を下り帰路へ。

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11:16、横浜から32分で平塚到着。ここで約10分待ち、11:27発普通熱海行に乗車。最後尾はガラガラでボックス席に座ったが、気分は少し憂鬱になった。
このまま熱海まで行き、熱海で静岡方面行に乗り換えだが、静岡方面行は編成か短く、最悪3両編成もある。乗車している熱海行は15両編成、それらの客の内、何割かは静岡方面行に乗り換えだろう。疲れた身体に鞭を打って、静岡方面行列車の座席争奪戦に参戦するのは辛い。気分が圧し潰されそうになったその時、列車は国府津に到着しようとしていた。

「‥‥御殿場線、御殿場経由沼津行は、3番線から11:50発。まもなく国府津です。」

そうだ御殿場線だ。うまい具合に御殿場線沼津行があるのに車内放送で気付かされ、私は国府津で下車した。

国府津で御殿場線に乗り換え。
国府津11:50発 ワンマン普通 御殿場線経由沼津行
313系3000番台2両編成(撮影 国府津駅)

国府津で地下道を通り、3番線に停車している御殿場線に乗車。車両はJR東海では見慣れた313系の4人向かい合わせボックス席仕様の3000番台だ。そこそこ混雑していたにも関わらず、御殿場まで富士山を眺められる進行方向左側のボックス席が丸々空いていたから、空いている幸運に感謝しながら、その席に座る。11:50、普通御殿場線経由沼津行、国府津発車。

御殿場線上大井駅
上大井駅 駅名標
上大井で交換列車待ちをする普通沼津行

国府津を発車し、2つ目の上大井で早速列車交換待ちで数分停車する。この御殿場線は単線なので、言うまでもなく上下列車がすれ違うには交換設備がある駅や信号場に限られる。こんな長閑な路線が、戦前は東海道本線の一部として複線化されていたとは、にわか信じ難い。
戦前の東海道本線は、東京〜国府津〜御殿場〜沼津〜静岡と、今乗車している御殿場線経由だった。今の東海道本線の熱海〜函南の丹那トンネルが未開通だったからだ。東海道本線は、東名阪を結ぶ日本の大動脈だから、このルートは全線複線化されていた。
しかし1934年(昭和9年)12月1日に丹那トンネルが開通し、東海道本線が現在のルートになり、国府津〜御殿場〜沼津は御殿場線と言うローカル線になった。複線だった線路は片方が剥がされ、それ以来単線で運行されている。
交換列車が来たので列車に戻る。上大井を発車し、進行方向左手には富士山が見え隠れしながら列車は走る

御殿場で時間調整停車

御殿場で乗客の過半数が下車。私は空いた進行方向右手ボックス席に移る。ここからは右側が富士山が見える。時間調整停車したから、改札外の売店BellmarkKioskへドリンクの買い出しに出掛ける。

御殿場線から眺める富士山

御殿場を発車し、しばらくは御殿場線車内から富士山が見える。雪を被った富士山は綺麗な上に迫力もあり、神々しさすら感じる。乗客が増え、車窓も都会になった頃に沼津到着。久しぶりの御殿場線の旅は、富士山が綺麗に見れて良かった。

沼津駅の記念スタンプは、ラブライブサンシャイン柄
沼津13:37発 普通静岡行
211系5000番台+313系2300番台5両編成(撮影 沼津駅)
沼津で買ったお茶もラブライブサンシャインキャラが

沼津の駅売店BellmarkKioskでもお茶を買い込み、13:37発普通静岡行に乗り込む。車内はガラガラで、乗車した最後尾には私含めて数人しかいない。後は大阪まで列車本数が多いから、極端な話だが時刻表を見なくても大丈夫だ。ガラガラの車内で、沼津で買ったお茶を飲み干す。

東海道本線から眺める富士山
静岡14:32発 普通島田行
211系5000番台+313系2500番台6両編成(撮影 静岡駅)

1時間弱で静岡到着。降りたホームの向かい側には、島田行普通列車が。浜松まで行かないが、ガラガラだったので、吸い込まれるように島田行車内へ。そのまま島田へ。

島田15:09発 普通豊橋行 313系2300番台6両編成
(撮影 島田駅)

島田で後続の下り列車に乗り換えたら、浜松を通り越し豊橋までの直通だった。しかし6両編成の内後ろ3両編成は浜松切り離しだから先頭車に乗車。座れるか危惧したが、ロングシート座席の半分も埋まっておらず、ホッとする。

豊橋駅弁業者直営駅そば屋で夕食
選ぶは【ポンポコチャーシューメン】

1時間弱で豊橋到着。後は快速列車が私を大阪まで運んてくれる。その前に私は駅ナカの立ち食いそば屋で夕食にした。
券売機を見てどれにしようかと迷ったが、【ポンポコチャーシューメン】に目が奪われた。ポンポコラーメンは、豊橋の地場の製麺所である山本製粉が発売しているインスタントラーメン。そのラーメンを使ったメニューに惹かれ、ポンポコチャーシューメンのボタンを押した。

豊橋駅駅そば屋【壺屋】
ポンポコチャーシューメン(600円)

出されたラーメンは、麺がプリプリしてコシがあり、なかなかの美味。しかもチャーシューが4枚も載っており、600円であることを考えたら、コストパフォーマンスはかなり良い。

豊橋17:00発 快速米原行 313系5000番台8両編成
(撮影 豊橋駅)

あとは速くて快適な快速列車に乗るだけだ。豊橋から大阪までは、米原の一度の乗換だけで、3時間45分で帰られる。私は快速米原行に乗車する。もう夕闇がせまり、夜が迫っている。
三河路を最高時速120㌔で駆け抜け、名古屋で岐阜方面へ帰る人々を詰め込む頃は、外は暗くなった。そして大垣から先は地元民より旅行者の比率が高くなった。皆、青春18きっぷだろうなと思った。

豊橋から2時間で米原到着
米原19:18発 新快速姫路行
225系+223系2000番台12両編成(撮影 米原駅)

豊橋から2時間で、19:09に米原到着。周りはかなり雪深い。一週間前に平年比3550%の積雪を出したドカ雪がまだ残っている。下車したホームの向かい側に姫路行新快速が停車しており、バリアフリーで乗り継ぎが出来る。
今回の旅行、北海道の特急列車を通してJR北海道を見たが、色々な困難が垣間見た。主にエゾシカ等の野生動物との接触や車両故障等々、時にはJR北海道に振り回された旅行だったのは否めないが、やはりそんな中でも楽しめた。
特にキハ183系【大雪】、キハ283系【おおぞら】、キハ281系【北斗】の惜別乗車が出来たのは大きかった。やはり行って良かったと感じた。

大阪に無事に到着

20:45、新快速姫路行大阪到着。今日は浅草を9時に出て、時刻表を全く見ずに御殿場線経由で進んだか、21時までに大阪に着ける事に気付き、内心少し驚いた。まあ、大した寄り道しなかったとは言え、思ったより早く帰れた気分だった。

そして、私の道内特急を堪能した北海道旅行が終わった。



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