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自治体システム標準化文字のキホン

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戸籍の文字がどうこうの前に、システム目線の文字のキホンを押さえよう
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自治体システム標準化~基本フォントファイルのキホン~

久しぶりのnote投稿となる。きっかけは後述するが、最近、某庁のキラキラしたクラウドネーティブオタクのnoteが目に余る。自治体システムの何たるかも知らずに、大好きなお花畑クラウド桃源郷の世界で我々にクラウドの良さを説こうとする。普通のシステムではほぼ考えない、文字の泥臭さとかをまず経験してからお花でも摘んでほしい。あ~この表現は、女子がお手洗いに行く時に使う表現か!いずれ、キラキラクラウドで、この文字をなんとかできるマネージドサービスでもあろうものなら、私も桃源郷に行かせて

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自治体システム標準化 ~文字要件 経過措置のススメ~

弊社でも議論の最中である「文字要件の経過措置」の話。 結論から申し上げると、エンジニアの端くれとして経過措置をススメる。 今回はその話題を執筆する。なお、内部処理がUTF-16で動くシステム前提にまとめている。 「文字のキホン」がわからないと、チンプンカンプンだと思う。そんな方は、ぜひ以前の投稿をご覧いただきたい。 ①文字要件の経過措置とは?いろいろ書いているが簡単にまとめると、「標準化を機に、各自治体にある"外字"利用を辞めさせたいけど、当分そのままで良いよ」って話だ。

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自治体システム標準化の前にまず文字のキホンを理解せよ①

自治体システムに携わると、普通のエンジニアでは基本的に意識しないものを意識する必要がある。それは、文字である。 普段目にする新聞やテレビの字幕スーパー(テロップ)等は、2千数百字のいわゆる常用漢字しかキホン使わない。Windowsユーザーならお馴染みの、MS明朝。これを使うと、約1万数千字の漢字や非漢字(英数字やひらがなカタカナそして記号等)が扱える。これでキホン世の中うまく廻る。 ところが、自治体システムに携わるとそうはいかない。 戸籍制度のもと、太古の昔から手書きで管理さ

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自治体システム標準化の前にまず文字のキホンを理解せよ②

前回の「自治体システム標準化の前にまず文字のキホンを理解せよ①」が思いのほかViewが伸びた。意外だった。なぜ意外か?標準化界隈の村人は、文字に関する食いつきが悪い。その答えは簡単だ、知りたいのは古き良き(悪き)太古の昔の戸籍の文字の話ではない。ここの棒が長い短い。はねがあるない。文字オタクはそっちに走り勝ちだ。誰も興味はない。知りたいのは、標準化における文字要件において、ベンダーがなぜ騒いでいるかが知りたいのだ。 エンジニア目線で言うと、誰も「使わない読めない文字」には興味

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自治体システム標準化の前にまず文字のキホンを理解せよ③

これまで、キホンのキを第1回。キホンのホを第2回。そして、最終回の第3回目は、キホンのンと言いたいところだが、書き忘れてたりしたものを、とめどなく綴る。 ①字形と字体と書体文字の形の話。今まで、文字オタクの領域だとすっ飛ばしたが、このあと異体字セレクタの説明をする以上、ここで軽く触れたい。簡単に言うと、以下の図の通りだ。

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はしごを外された!ならぬ、はしごをつけられても、もじもじしてられない文字要件

用語定義MJ :文字情報基盤 MJ+:行政事務標準文字 +文字:行政事務標準文字のうちデジタル庁が標準化20業務で利用するものとして必要として追加したもの 経緯総務省の住民記録標準仕様書で氏名等の文字セットが「MJ」と定義され、一律全業務がその定義を参照した。その後、データ要件・連携要件にて、氏名等の文字セットが「MJ」とされたものの、戸籍・戸籍附票が標準化業務へ追加となり、また共通要件及びデータ要件・連携要件等の検討会で氏名等の文字セット「MJ+」の検討が始まった。

MJ+漢字どないな

MJ+という文字集合が、デジタル庁より作成、公表される予定です。 地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化に関する共通機能等技術要件検討会(第2回)|デジタル庁 (digital.go.jp) 現在どんな日本語コンピュータ環境でも全く同じように文字を扱える訳ではないので、画面に表示された文字の形を構成する部品、部首を見たら、学校で習った形、住民票や戸籍の記載とも形が違う、意図通り表示されず文書の内容を再現できない、といったことが起こります。それらを回避/解決し、情報交換

普及が期待される新しい仕組み・IVS

フォントざっくり解説⑱フォントに興味はあるけれど細かい事が不安で何となく購入に至ってない方、仕事で入手する必要ができてしまったけどイマイチ選び方に自信がない方のための、ざっくり解説。 厳密すぎる説明で途方に暮れてしまわないよう、選ぶ・買うのに必要な知識を、ほどほどに端折りながら解説します。 ※2016年11月時点の情報です。 かつて「一太郎 2014 徹」が発表されたとき、IVSと呼ばれる仕組みに対応したことが表明され、一部でちょっとした話題になりました。また、一太郎だけで