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「窮鼠はチーズの夢を見る」の感想(大切なことは美しいケツじゃない)

どうも、みっちーです。

昨年公開された窮鼠はチーズの夢を見るというタイトルの映画がAmazonプライムで観ることができるようになったので観ました〜♪
この記事では、この作品の感想を書いています。

作品の感想というと、誰が何を演じて、どのような演技だったのか、また、どういったシーンに感激したのかが焦点になると思いますが、この記事では、単純に私が感じたことについて淡々と書いていますのでご了承ください。

作品の概要


概要は、「映画.com」さんに掲載されている内容を引用します。

恋に溺れていく2人の男性を描いた水城せとなの人気漫画「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」を、行定勲監督のメガホンにより実写映画化。主人公の大伴恭一役を「関ジャニ∞」の大倉忠義、恭一に思いを寄せる今ヶ瀬渉役を成田凌が演じる。優柔不断な性格から不倫を重ねてきた広告代理店勤務の大伴恭一の前に、卒業以来会う機会のなかった大学の後輩・今ヶ瀬渉が現れる。今ヶ瀬は妻から派遣された浮気調査員として、恭一の不倫を追っていた。不倫の事実を恭一に突きつけた今ヶ瀬は、その事実を隠す条件を提示する。それは「カラダと引き換えに」という耳を疑うものだった。恭一は当然のように拒絶するが、7年間一途に恭一を思い続けてきたという今ヶ瀬のペースに乗せられてしまう。そして、恭一は今ヶ瀬との2人の時間が次第に心地よくなっていく。
※出典:映画.com  >>https://eiga.com/movie/90758/

当初は女性が好きだったのに、紆余曲折あって途中から男性も好きになって、ついには男性に溺れてしまった男の一生みたいに描かれているので、そう思ってしまう方もいると思いますが、わたしが見えてきたものはそんなじゃなかったです。

原作や脚本、監督の意図は別として、私は次のように思いました。


多様性に気付けというサインでもある。

優男(やさお)で清潔感があって、イケメンであれば誰でも経験があると思うのです。「この人、自分に好意がありそうだな〜」ってことないですか?(女性であれば、好意を寄せてくる男性を思ってもらえれば)

その好意に対して自分も好きであれば問題ないと思うのですが、その好意に対して、自分がそこまで好きではないのに、流れされてしまうことがあると思うのです。映画の中では、その好意を上手に利用して、女性を術中に嵌めてしまう主人公が描かれています。

とはいえ、本人は可哀想だなとか、優しくしてあげなきゃと思っていることが本当の気持ちであって、決して嵌めようとはしていないはずです(もしかしたら異なる考えの方もいるかもですが)。

心理学では、こうした相手の気持ちを上手に利用してコントロールしようとする人をマニピュレーターと言うのですが、まさにこの例だなと思いました・・・。
(もしですが、もっと、お金と時間があれば、もっと違った人生だったのかも)

とはいえ、男性との恋愛により最終的にはマニピュをやめて、流されないで生きようとする姿が描かれるのですが、男女の恋愛よりも素敵だなと思うくらいに、映像には美しさがありました。

がしかしです。この映画の本質はそこだけではないです。

この映画の本質は、人が人を好きでありたい気持ちを丁寧に描いているところです。

美しい男のケツも綺麗だし、大倉さんと成田さんの演技は至高の領域に達していると思う(多分、女性が観たら悶絶すると思う。笑)。でも大切なことはケツだけじゃない。

日頃から思うのですが、美しさに男性も女性もないし、人を思う気持ちに男性も女性の区別もない。だからこそ、この映画を観ていて気持ちよさを感じました。

というのも、今の日本では、正しさを押し付ける倫理観や凝り固まった価値観に支配された人達が、自分と違う”モノ”を攻撃してますよね。

例えば、結婚しないと子供を産んではいけないとかですかね。
別に結婚しなきゃ子供産んではいけない規定なんてないし、結婚することによって、生じる苗字の変更や煩わしい親戚付き合いなどは少なくなるし、むしろ結婚制度そのものを無くした方が、出生率が向上するんじゃないかと思うくらい(公務員である私が言うと怒られそうですけどねwww)

誰が誰を好きになってもいいし、倫理観に縛られて本当に大切な人を忘れてはいけないことを教えてくれる作品だと思います。

自分が追い込まれて描く夢は、妥協した人生かそれともホントに大切にしたいと思える人なのかという話です。

ということで、孤独に観ることをおすすめします。


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