サステナブルな社会の実現に向けて、生活者としてできること。 国際認証マークを調べてみた〜Part2〜
こんにちは。
ラバブルマーケティンググループでSDGs推進を担当している相澤です。
まもなく師走❄
クリスマスや年末年始に向けて買い物の機会が増えてくるかと思います🎄🎍☃
そんな時こそ、SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」をちょっとだけ意識して地球に良い行動をしてみませんか?
前回の記事では、「国際フェアトレード認証」「FSC認証」「MSC認証」をご紹介しました。今回は新たな3つの国際認証制度をご紹介します。
マークの種類や意義を理解して、持続可能な社会を実現する商品選びに役立ててもらえたら嬉しいです✨
(1)レインフォレスト・アライアンス 認証(The Rainforest Alliance)
運営主体: The Rainforest Alliance
設立:1987年
本部:アメリカ、ニューヨーク
HP:https://www.rainforest-alliance.org/ja/
1つ目は「レインフォレスト・アライアンス認証」です。
この認証マークは、認証製品または原料が、持続可能性の3つの柱「社会・経済・環境」の要件に基づいて生産されていることを保証するものです。
紅茶やコーヒー製品やバナナなどの食品から、ホテルやツアー会社に至るまで幅広く見かけることができます。
キリングループでは、この認証制度の運営母体である「レインフォレスト・アライアンス」と協働し、「キリン 午後の紅茶」の原材料を生産するスリランカの紅茶農園が取得するためのトレーニング費用を提供するなどの支援を行っています。
カエルのマークが特徴的で可愛いなと思っていましたが、カエルをマスコットに選んだ理由は以下のようです。
”カエルは、科学者からは生物指標と呼ばれており、カエルの健全な生息個体数は健全な環境を指し示します”(公式サイトより引用)
カエルが健全な環境のバロメーターになっているとは驚きました。
(2)RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証
運営主体:Roundtable on Sustainable Palm Oil
設立:2004年
本部:マレーシア、クアラルンプール
HP:https://www.rspo.org/
続いては、パーム油に関する生産と流通の認証を行う「RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil)認証」です。日本語で、「持続可能なパーム油のための円卓会議」を意味します。
パーム油と聞いてあまりピンとこない人もいるかもしれませんが、商品に記載される原料表示で見るとわかる人も多いのではないでしょうか?
植物油
植物油脂
ショートニング
マーガリン
界面活性剤 など
パーム油は他の植物油に比べて、生産効率が高いため収穫量が多く、安価で作られることもあって、世界一消費されています。
パンや、ポテトチップス、インスタントラーメンなどの加工食品に多く含まれており、スーパーに並ぶ商品の約半分に含まれているとまで言われています。
また、食品だけでなく食器・洗濯・掃除用の洗剤やシャンプー、石けんにも含まれ、世界的には人口増加の背景から今後さらに需要が高まると言われています。
パーム油の生産は、熱帯林や泥炭湿地林の伐採による減少やそこに住む野生生物への影響、気候変動、土地をめぐる先住民との紛争などさまざまな諸問題が指摘されています。
そのため、持続可能な生産を行うため、熱帯林保全やそこで働く人々の健康や労働条件が適切な農園で生産されたものだと保証する認証制度ができました。
日々生活する中で、何かしら口にしたり使っていたりするパーム油にこのような問題があったとは知りませんでした。一消費者としてRSPO認証の製品を確認しようと思いました。
(3)GOTS (オーガニック・テキスタイル世界基準)認証
運営主体:Global Standard gGmbH
設立:2008年
HP:https://global-standard.org/
3つめは、オーガニックのコットンやウール、麻、絹などの繊維製品を、環境的・社会的に配慮した方法で製造しているかを保証する「GOTS(GLOBAL ORGANIC TEXTILE STANDARD,オーガニック・テキスタイル世界基準)」認証制度です。
そもそも何が問題かというと、綿栽培は大量の薬剤・化学肥料を使用しており、その量は世界の殺虫剤の約16%、農薬全体の7%にあたります。
化学物資の使用は、製造者の健康を害すだけでなく環境を汚染します。(NPO法人 日本オーガニックコットン協会 「どうして、オーガニックコットン!?」より一部抜粋)
また、児童労働や低賃金・長時間労働など社会的側面の問題も指摘されています。
「オーガニックコットン」というワードを聞いたことがある人は多いと思いますが、その基準まで知っている人は少ないのではないでしょうか。
主に以下の基準を満たしたものが「オーガニックコットン」と呼ばれるそうです。
・遺伝子組み換えの種は使用しない
・約3年以上化学薬剤や化学肥料を使わない畑で栽培される
・製造化するまでの全工程において、できる限り化学薬品を使用しない
「オーガニックコットン」は綿生産量の1%未満に過ぎない事実に驚きました。逆に残りの99%はどのような背景になっているのか気になります…。
GOTS認証の製品が増えることで、環境に与える負荷を減少させ、製造者の健全な生活を可能にすることがわかりました。
おわりに
日常的に食品や日用品など多くのものを消費している私たちですが、
やはり意識しないといつもの〇〇のように、ふだん買い慣れているものをついつい購入してしまいます。
今回ご紹介した認証制度の背景にあるパーム油や綿の生産に伴う社会的な問題は、日本で目にする機会はほとんどないので、遠い世界の問題のような気がしてしまいますが、私たちは一消費者だと意識するとぐっと身近な問題に思えてきませんか。
そして、認証マークを意識しながら購入するなどの消費行動は、私たち個人でも貢献できることではないでしょうか?
もちろん、好きな服を着て、好きな食べ物を食べることは大事な価値観です。
なので、無理をせず自分ができる範囲でこのような社会問題に貢献することが大切だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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