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(見た記録)でっけぇ風呂場で待ってます[第1話]

「演技が上手い」をどう表現しようか。いつもうまく言語化できずにもやもやしている。必ずしも書く必要はないのだが、誰かにとっては課金したりすることと同じように、好きな人について書き殴ることは、どこへも出せず、他に形を代えることができない「好き」の気持ちの発散であるように思っている。

と、これから書き殴ることへのの言い訳をした上で、シソンヌのお二人の演技が好きなので、「でっけぇ風呂場で待ってます」第1話を見た。初回はじろうさんの脚本。(嬉しさ100倍)
長谷川さんが演じるのは、舞台となる銭湯のアルバイト役でレギュラー出演。じろうさんは恐らく脚本担当回のゲスト。面白いのは、長谷川さん演じる役が、場面場面で求められている役割が変わっていくところ。主演のお二人のうち、北山さんがツッコミ、佐藤さんがボケということをベースにキャラクターが作られていて、その二人とのシーンはボケが多く、外部から別の人物(平田さん等)が登場するとツッコミに回る。この細かい演じ分け(と言ったら些か大袈裟すぎるかもしれないが)のスムーズさ、器用さが長谷川さんの演技の魅力だと思っている。特に、役として演じる部分と、素(芸人としてのスキル)が求められる部分とが混ざっているところに目が離せなくなる。じろうさんは今回、「まいど様です」というフレーズをあらゆる言い回しをして、キャラクターの引き出しを開け続けているのが対照的で面白い。公式HPを見たら役名が「まいど様」で声を出して笑ってしまった。「まいど様」が役というのは意味不明だけれども、それをキャラクターとしてその世界の中に成立させてしまう、その力量が本当に魅力的だ。

ここまで書きながら、結局「好き」とか「魅力的」と言った言葉しか出てこないことがもどかしい。じろうさんの演技はいつも圧倒的で、その空間を全て自分のものにしてしまう。Netflixの映画「マリッジストーリー」のローラ・ダンを思い出す。 場を掌握する力が圧倒で、有無を言わせない存在感。引き出しの多さ。あえてよく言う言葉を使うならば、憑依型で、指先までキャラクターの命が籠っている。それと対照的な、どこまでが演技なのか分からない、掴み所がない長谷川さんの演技。個人的にはソーを演じている時のクリス・ヘムズワースに近い。(キャラクターを自分に引きつける力が強い)

話がだいぶ外れていますが、2話以降はじろうさん以外の脚本のようなので、どのような長谷川さんのキャラクターが出てくるのか楽しみ。

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