ネイティブインド人並みにインド料理を作れるようになりたいあなたへ!
こんにちは!Layered Little PressのSNS、広報担当の活乃鰤子です!
鰤子もそのうち本を書こうかな~とか考えていますが、意外にも(!)Layered Little Pressの出版スケジュールが来年の分まで既に決まってしまっており、鰤子の枠がないのでnoteで活動することにしました!
テーマは今流行りのスパイスカレー!ではなくインド料理です!鰤子の長年の研究成果をとりあえずこちらに余すことなく書き連ねていきます!この記事と次の記事までは無料でご覧いただけます!是非ためし読みしてやってください~
このnoteは以下のような方々を対象にしています。
インド料理のことを詳しく知りたい。
インド料理をネイティブインド人並に作れるようになりたい。
スパイスをネイティブインド人並に使いこなせるようになりたい。
まずインド料理とは?
インドといってもかなり広く、北はヒマラヤ、東は東南アジア、南は熱帯、西は砂漠と気候も地形も様々すぎる上に、宗教もヒンドゥー教、イスラム教、ジャイナ教、キリスト教…他といった感じで多様ですし、その他にも人種やカーストなど人々の生活に影響する要素が多様すぎて、一言でインド料理を表すことができません。
ただどこの地域でもスパイスを比較的多用する料理が多いですし、辛い料理も多いかもしれませんし、豆や野菜を多用した料理が多いかもしれません。
また、カレーと呼べるような料理も非常に種類が多いですし、ナンやビリヤニなど日本でも名の知れた料理がありますね。ターリ、ミールスといった、何種類もの色とりどりのカレーが一つのプレートに乗せられた定食を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
このようにインド料理は多様を極めますが、インド国内でみれば隣り合う地域で日本とヨーロッパの料理ほどの差があるわけでもなく、なんとなく全体像というものを想像してもらうことも、また各地域の共通点を要約してこちらから伝えることもできます。
四大インド料理?
実際に四大インド料理何ていう言葉はありませんが、とりあえず便宜上方角で括ってみました。
北インド料理
東インド料理
南インド料理
西インド料理
いかがでしょうか?北インドとか南インドくらいはなんとなくイメージ付く方もいらっしゃるかも知れませんね。マニアックな方は西も東も区別がつくと思います。
しかし実際は、更に細かく東インド料理の中でも西ベンガル州の料理とオリッサの料理は確かに違いますし、西インドと言ってもマハラシュトラ州の料理とゴア州の料理は違います。その前にゴア州にいたっては南に分類するか西に分類するか、コンカンエリアとするかゴアからケララまでの沿岸部をまとめたコスタルエリアとするか、などどこに所属させるかの議論がインド人の間でも分かれている地域です。
そして隣国のバングラデシュやパキスタンの料理も似通っていることはお察しのとおりです。しかし似通っているとはいっても、それぞれこてこての料理を何品か用意して実際に並べてみると、確かに違う気がする…となると思います。このnoteで解説することの一つですが、そういった地方料理の違いが何によってもたらされるのかというのも理解していただけるようなコンテンツをここから先で用意していきます。
ホームスタイルとレストランスタイル
地域差もさることながらインド料理を考える上で更に重要な要素として、ホームスタイル(家庭料理)とレストランスタイル(簡単に言えば外食)の違いが大きいのもインド料理の特徴です。ホームスタイルとレストランスタイルの差が大きいか小さいかも地域によって差があるのですが、とにかくこの2つのスタイルで同じ地域でも料理がぜんぜん変わるということはまず頭に入れておく必要があります。
ホームスタイルとレストランスタイルの中間のようなスタイルとして、ダバスタイル(食堂スタイル)というのもあります。これはごく簡単に言うと本当に両者の中間みたいなものなので、必要に応じて追加で説明するに留めます。
ホームスタイルとレストランスタイルの違い
一般的には簡単に言うと下記のような違いがあると言えるでしょう。
○レストランスタイル
-ギー(バター)&油の使用量が多め
-手間暇を惜しまずに調理されるものが多い
-使用するスパイスの種類が多め(量は多いとは限らない)
-一度に大量に調理するためそれに適した調理法が取られる
○ホームスタイル
-ギー(バター)&油の使用量が少なめなものが多くなる(料理による)
-限られた時間でできるだけ手間暇をかけるが、どれくらいの手間暇をかけるかはその家庭による
-使用するスパイスの種類が少なめ(全体としては多くの種類を使うことも多いが、一品一品では使うスパイスの種類は絞ることが多い)
-一度に食べ切れる量を作る
○ダバスタイル レストランとホームスタイルの中間
ただ家庭によっても違いますし、レストランによっても色々あります。レストランスタイルのようなホームスタイル料理の家庭もありますし、家庭料理を出しているようなレストランもあります。
宗教による料理の違い
インドは多宗教国家です。本当に様々な宗教を信仰してらっしゃる方々がいらっしゃって、宗教によって料理も違ってきます。ヒンドゥー教、イスラム教、ジャイナ教、キリスト教(カトリック、クリスチャン)がインドで人口の多い宗教ですが、例えばヒンドゥー教では牛肉はダメですし、イスラム教では豚肉がダメです。ジャイナ教徒の方々には超厳格なベジタリアンの人が多いですし、キリスト教は食のタブーがありません。食事の摂り方も宗教ごとに価値観が違うので、それが料理の違いとして現れます。皆さんそれぞれ独自の食文化を持っていらっしゃるんですね。
地方によってどの宗教が多数派か、などインドの中でも勢力図があったりしますので、宗教が料理に与える影響はその都度解説していこうと思います。
まとめ
インド料理を理解する上では東西南北の地方差だけでなく、その料理がホームスタイルなのかレストランスタイルなのか、またどの宗教の人たちが作って食べているのかを考慮する必要があります。
ただ考慮すると言っても、実際どの要素がどのように料理に影響を与えてくるか分かりませんよね。それをこれから一つ一つ細かく見ていこうと思います。最初は手間で時間もかかるのですが、各地域、各宗教、ホームスタイルとレストランスタイルのノリの違い、みたいなものがあって、それを理解するとインド料理の習得がぐっと楽になりますよ!
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