赤血球ができるには栄養が必要
赤血球ができるには栄養が必要。
こう書いてみると、「そりゃそうでしょ」って思うくらい当たり前のことだけど、いくつかの栄養素が不足していると赤血球ができないことを知って軽く驚いたことがあった。
動かそうと意識しなくても心臓は動いてくれてるし、キズはそのうち治ってくれるし、からだはまるで自動操縦。
だから、お腹が空くから食べる、という程度で、栄養がからだを作っているとか、からだは栄養を使って動いているとかっていう実感はなかなか持ちにくい。
すごくすごく赤血球が必要
ひとのからだの中にある赤血球は約20兆個だそう。
想像しにくい数字なので、比較のためにググってみたら、地球の人口は、2019年度の世界人口推計によると77億人。
赤血球の数の多さに圧倒された・・・。
赤血球を含むからだの中の細胞の数は、60兆個とか37兆個とか言われてる。
(37兆個というのが比較的新しい研究のようだけど、数字に弱い私にはもはやついていけない「たくさん」の世界。これだけの数字になると、桁が同じであれば大差無いと考えるものらしい。)
で、ざっくり計算すると、体中のすべての細胞の約1/3から半分超が赤血球ということになる。
もっとざっくり言うと、
私たちのからだの半分くらいは赤血球
ということに!!
これだけ赤血球が必要ってことらしい。
赤血球って何のために必要??
体中を巡って、酸素を運び、二酸化炭素を引き取るというのが赤血球のオシゴト。
「酸素を運び、二酸化炭素を引き取ること」が、いかにからだにとって大切なのかがわかる。
その仕事を成し遂げるために、これだけの数の赤血球を用意するというからだの仕組みには、もう感謝しかありませぬ。
どうやって赤血球を用意しているのか
赤血球はポン!と赤血球として血液の中に生まれてくる・・なんてことはない。
もともと卵子と精子だったのが受精卵になって、そこから分裂を繰り返して、幹細胞が生まれて、臓器になったり、筋肉になったり、皮膚になったり、血球になったりと、それぞれの機能や形を持っていくようになる「分化」が行われるわけだけど、
赤血球や白血球や血小板の種である造血幹細胞が、骨髄という骨の内側の組織にあって、そこで分化が繰り返されて、赤血球の赤ちゃんを経て大人の赤血球まで育って血液に出ていく。
骨って、からだを支えるとか、カルシウムを貯蔵するだけでなく、血液細胞を作ることまでするというマルチタスク!(だから骨髄移植っていうのがある)
赤血球の通常の寿命は4ヶ月だから、骨髄でどんどんと作ってもらわないとすぐになくなってしまうので、造血幹細胞からスムーズに赤血球まで分化していってもらう必要がある。
この分化に必要な栄養素がビタミンAとビタミンD
そもそも細胞が正常に分化していくためにはビタミンAとDが不可欠で、
赤血球に関していうと、前赤芽球(ぜんせきがきゅう)という赤血球の赤ちゃんになるためにビタミンAとDが必要。
つまり、ビタミンAとDが足りないと赤血球の赤ちゃんが作れなくて、貧血になる可能性があるわけ。
血液検査で赤血球の数が少ないという場合は、タンパク不足だけでなく、ビタミンAとDの不足も考えに入れてみて!
ビタミンAもマルチタスク
ビタミンAの化学名はレチノール。
眼の網膜(レティーナ)に由来して名前がつけられたそう。
某社のRetinaディスプレイは網膜では認識できないくらい画素が細かいということらしい。
名前の由来にもあるように、ビタミンAは、夜盲症(トリ眼)や視力低下にも関係あるし、粘膜や皮膚のターンオーバに関わることから、アトピー性皮膚炎や花粉症、感染症など、それこそ全身に関係あり。
(レチノール配合、っていう化粧品もよく見かけるね)
ビタミンAの補給で貧血だけでなく他の問題も改善する可能性あり!
長くなったので、ビタミンDについてはまた今度。
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