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『イノベーションの競争戦略』

日本マーケティング本 大賞2023受賞作品


内田和成さんは、多くの著書を執筆しており、その中には以下のようなものがあります。

  • 『アウトプット思考 1の情報から10の答えを導き出すプロの技術』:この本では、情報収集(インプット)は最小でいいと主張し、大事なのはむしろアウトプットから逆算し、情報収集になるべく時間をかけず、最大の成果を上げるという視点を提唱しています。

  • 『仮説思考』:この本では、仮説を立ててそれを念頭に置きながら情報を読み解いていくというアプローチを提唱しています。

  • 『論点思考』:この本では、論点を明確にすることで、議論を深める方法を提唱しています。

  • 『右脳思考』:この本では、右脳を活用した独創的な思考方法を提唱しています。

  • 『異業種競争戦略』:この本では、異なる業種間での競争戦略について論じています。
    これらの著書は、ビジネスパーソンや経営者にとって、新たな視点を提供し、問題解決の手法を提案しています。また、これらの著書は合計で50万部以上を売り上げています。

内田和成さんの最新刊『イノベーションの競争戦略』は、イノベーションを引き起こす企業とそれを取り逃す企業、また連続してイノベーションを起こす企業の違いについて探求しています。
本書では、イノベーションとは新しい製品やサービスを消費者や企業の日々の活動や行動の中に浸透させることが本質であると主張しています。これを「行動変容」と呼び、これこそが企業がイノベーションを起こすためのカギとなると述べています。
また、本書ではイノベーションの競争戦略とは、顧客の行動を引き起こし、市場における優位性を築くことであると説明しています。そのメカニズムを明らかにすることに焦点を当てています。
具体的な内容としては、以下のような章立てになっています:

  • 第1章:競争戦略としてのイノベーション

  • 第2章:イノベーションのトライアングル

  • 第3章:イノベーションのストリーム

  • 第4章:逆転のイノベーション

  • 第5章:連続するイノベーション

  • 第6章:イノベーション成功への提言
    このように、本書はイノベーションに対する新たな視点を提供し、企業がイノベーションを成功させるための具体的な手法を提案しています。

内田和成さんは、日本の経営学者であり、コンサルタントでもあります。彼の専門は競争戦略論とリーダーシップ論で、元早稲田大学商学学術院の教授であり、現在は早稲田大学の名誉教授です。また、ボストン・コンサルティング・グループのシニア・アドバイザーとしても活動しています。
内田さんは東京大学工学部を卒業後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科でMBAを取得しました。その後、日本航空に勤務した後、1985年にボストン・コンサルティング・グループ(BCG)に入社しました。BCGではパートナー、シニア・ヴァイス・プレジデントを歴任し、2000年から2004年まで日本代表を務めました。
彼の著書には『仮説思考』(東洋経済新報社)などのベストセラーがあります。また、2006年には「世界の有力コンサルタント、トップ25人」に選出されました。現在は東京女子大学の特別客員教授としても活動しています。

内田和成さんは日本マーケティング学会と深い関わりがあります。『イノベーションの競争戦略』は、今回、日本マーケティング学会が主催する「日本マーケティング本 大賞2023」で大賞を受賞しました。この賞は、日本マーケティング学会の会員が推奨する優れたマーケティング書籍を投票形式で選出するもので、内田さんの著書が選ばれたことは、その内容がマーケティングの理論や実践において高く評価されていることを示しています。
また、内田さんは以前、「嶋口・内田研究会」の代表幹事を務めていました。この研究会は、慶応ビジネススクール嶋口充輝ゼミOBである内田さんを中心に、「卒業後も勉強する場を持とう」という趣旨で発足し、1984年以来200数十回以上続く、多くの社会人が集う研究会でした。この研究会は、2014年より日本マーケティング学会と統合を模索のため研究会を共催していました。
これらの活動を通じて、内田さんはマーケティングの理論と実践の両方に深く関与しており、その知識と経験をもとに、日本マーケティング学会の活動にも貢献しています。


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