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雨音からショパンまで(あいだにユーミン)


 前回は1クール!と内山さんについて熱く書いてしまったけれど、今回は全く別のことをノートしてみようかな。※内山さんの話は出てきません。


 読書をする時には、たいてい何か音楽をかけながら読むことが多い。最近は雨音を聴きながら読むのが好きだ。本当の雨降りの音ではなく、Spotifyなどで検索して出てくる雨関連のいろいろなシチュエーションから選んで聴いている。
 ちなみに実際の雨は、気圧の低さと湿気と仲良くなれずに身体、主に頭痛が辛いけれど、すべて天気のせいにしてダラダラ過ごしてもいい気がするので、雨降りの日は嫌いではない。


 雨音にもいろいろなシチュエーションがあってこれはその中でも気に入ってるもの。森の雨が心地よくて集中できる。木の枝から雨が葉に落ちてパラパラする音がいいし(多分大粒)、水に濡れて湿った木や草の匂いが思い出されてとても落ち着く。
 水の音が落ち着くのかと思って、川のせせらぎ、滝、海の波などきいてみた。悪くないけどちょっと違う。滝はちょっと騒がしいし、海は広さが思い出されて不安になったりで、やはり森の雨音が一番しっくりくる。
 よく晴れた休日、AirPodsで雨音を聴きながら本を読んで、怠惰に過ごす午後は贅沢だなあと思う。そのままお昼寝してしまい、ハッと気付いて雨⁉︎と慌てて洗濯物の心配をしたり。まあ晴れてるんだけど…。

 「雨音」を検索していると出てきた『雨音はショパンの調べ』。柴咲コウと松任谷由実バージョンがあった。記憶の彼方では小林麻美が歌っていたたような…と小林麻美のディスコグラフィーをみたけれど、Spotifyのラインナップにはなかった。
 なんとなく深掘りしていくと『雨音はショパンの調べ』はイタリアの男性歌手ガゼボのヒット曲『I Like Chopin』をカバーしていて、日本語詞は松任谷由実作だそう。それでユーミンも歌っているんだなと合点がいった。
 『雨音は…』の歌詞はユーミンが小林麻美のために書いたもので原曲をそのまま訳しているわけではないとか。
 『I Like …』は男性目線で別れた恋人を思うといった歌詞でふぅん…とさらり流してしまったけれど、ユーミンの書いた詞は女性目線の叙情的な物語が広がっていて言葉のチョイスが素敵。タイトルに「調べ」ってついてるのがすでに素晴らしいと思う…しらべ…
 直訳ではなく、元の曲の、雨とショパンをこう解釈してメロディにのせてあの世界ができている…ユーミンはやっぱりすごいな、と思った。

(イケイケな感じのアルバムジャケットがいいな)


 検索してるとショパン(本家)も出てきたりする。
 『雨だれ』という曲ををチョイスして聴いてみた。クラシックに関して、恥ずかしながら教養がないので曲名は知らなかったけれど、聴いたことのある旋律が心地よくて、そのままショパンをずっと聴くターンになる。


  聴きながらすこし前にショパンコンクールのニュース見たな…と考える。  
 以前の自分だったらショパンコンクールについて特段興味を示すこともなかったけれど、今はおっ日本人が入賞⁉︎すごい!位には反応してしまう。なぜならこの間『ピアノの森』を観たからである。ちなみに2周目。

 『ピアノの森』は一色まこと原作の漫画をアニメ化したもので、主人公の一ノ瀬海(カイ)がいろいろありつつ(省略)ピアノと人と関わりながら成長しショパンコンクールに出たりする物語(ざっくり)。とにかくカイがかわいくてカッコよくて魅力がある。取り巻く人たちのキャラもいいし様々な感情が描かれていて、見始めると続きを観たくなるアニメだ。そしてタイトルにもある「森」はカイの原点であり物語でもポイントになっている。


 雨音からユーミン、ショパンまでいろいろ聴きながら森のことを考えてみたり、観たアニメを思い出してみたり。そしてぼんやり妄想したりもして。ぐるぐる伸びていく蔓のように、思考がゆるく繋がっていく感じが好きだ。
 その、繋がっていくことについて考えたりもする。SNSでは検索やいいね履歴をすっかり把握されていて、少しクリックしただけでも好きな感じのものがどんどんサジェストされてくる。
 流れ込んでくるのは小川の水量ではなく洪水レベルの勢いだ。だからあれこれ感じて、これいいじゃん、と思ったことも、実は自ら生み出した思考ではないのかな…思うこともある。いや、そもそも自ら生み出せることなんかあるのか…?感じたことを取り入れていって自分のものにすれば、発信する時はオリジナル…?
などとループに入る。特に着地を求めない話。

 考えたこと、気になったことをとりとめなく、それこそ雨のように流れていってしまう話を、つれづれに書いてみた。
 師走だし、とっ散らかったあれこれを整理しないとかな。部屋も頭の中も。


2021.12.1

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