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エジンバラ市の自動車交通を減らす新たな政策

case | 事例

スコットランド初の歩道駐車禁止が施行されたエジンバラ市では、市議会で新しい議案「Our Future Streets」が審議される予定になっている。この議案では、市内中心部の主要道路を閉鎖して、市街地の「自動車支配」を減らすためのさらなる措置を講じることが示されている。

検討されているオプションでは、都心のターミナル駅であるエジンバラ・ウェイバリー駅の南北を貫く幹線道路とその周辺道路の一部は、公共交通機関と許可車以外のすべての交通を締め出すことになっている。幹線道路と交差するいくつかの道路も今年後半から試験的に通行止めになり、その後も自動車交通が禁止され、旧市街のその他の通りは歩行者優先となる。また、新しいトラムのルートも提案されている。

2023年に市が実施した「エジンバラ市モビリティ計画実現のための行動」協議の際に行われたアンケート調査の回答では、今回の対象となっている道路の通過交通を制限することに対し64%の市民が支持した結果となっていた。交通・環境担当議員は、エジンバラ市の都心のこの試みは、公共交通を改善しながら交通量をさらに削減する都心の変革であり、短期的には市のより広範への影響を検証する目的もあるとしている。

insight | 知見

  • 今回の通行規制の対象となっているターミナル駅前の道路をGoogle Street Viewで見ると、すごい人通りでした。人々が自動車交通規制に賛成するのもうなずけます。

  • 福岡市の2つのターミナル駅(博多、天神)周辺も公共交通以外の通過交通量が多いですが、それを制限する政策の議論はあまり聞いたことがありません。都心の交通規制が市全体にどのような影響を及ぼしうるかを検証するためにも、色んな試みがあっていいのではないかと思いました。