見出し画像

ロンドンでよろずサービス業を営むManMaid社は電動カーゴバイクの利用で業務移動時間を10分短縮

case|事例

ロンドンのハマースミス&フラム区でよろず屋サービスを営むManMaid社は、大工仕事やタイル貼り、配管工事などのサービス提供の移動手段をバンから電動カーゴバイクに切り替えたことで、移動時間やコスト、大気汚染物質の排出量の削減を実現している。サービス提供に用いている電動カーゴバイクは、900リットルの容量をもち100kgまで荷物を積めることから必要なサービスや材料のもち運びに問題はない。また安全に迷わずに地区内を移動させるため、ManMaid社は区が提供する自転車のトレーニングプログラムを従業員に受講させている。

移動時間の短縮によりサービス提供が効率化されたために、電動カーゴバイクの導入は、経営的なメリットももたらしている。駐車場所の選択が容易になったことによりサービスの提供にかかる移動時間を短縮でき、かつ年間7,000ポンド(約130万円)かかっていた駐車料金も不要になり、営業費用の削減が可能となった。さらに、電動カーゴバイクでは自転車レーンやバスレーンが走行可能になるため、交通量が多く渋滞を伴うラッシュ時には従前よりも10分も移動時間が短縮された。

ハマースミス&フラム区では、CO2排出量の16%が道路交通由来のものであり、燃料消費の28%が貨物輸送によるものであると推計されている。そのため、運輸部門、特に業務交通や貨物交通によるCO2排出の削減を目指しており、ManMaid社のような取り組みに対して、カーゴバイクの購入資金を最大1,000ポンド(約186,000円)まで補助する制度を設けている。]

insight|知見

  • カーゴバイクの導入は宅配だけではなく、よろず屋のような地域サービスへの導入もあり得るのかと、なるほどと思い記事を読みました。言われてみると、酒屋の配達などでもカーゴバイクで行っていますね。ほかにも郵便や訪問介護などでにも展開されはじめるのかなと思います。

  • ロンドンの事例で、所要時間などでバンよりもカーゴバイクのほうが競争優位性が高いのは、何より自転車走行レーンやバス走行レーンのインフラによる恩恵が大きいように思います。日本ももっと車道側の空間再配分が進んでいくといいですね。