見出し画像

ロンドン市長はパリのSUVs駐車課金の動向を注視

case|事例

大気汚染が原因で亡くなった9歳の女の子を偲ぶ会に出席したロンドン市長は、大気汚染の改善のため、パリのSUVsに対して駐車料金を値上げする計画の動向を注視し、効果のモニタリングを続けるとの考えを示した。パリのSUVsに対する駐車料金の値上げ策は、2月4日(日)に賛否を問う住民投票が行われ、集計作業が進められている。

ロンドン市長は、現在課金する権限を持っておらず、SUVsの駐車料金値上げの導入予定もないが、「世界で様々な先駆的な政策が実施されており、下手にゼロから新たな政策を生み出すよりも効果のある政策を模倣し政策に取り入れていきたい。」と述べていることから、大気汚染対策の代替案のひとつとして考えているかもしれない。

SUVsは車両のサイズが大きく、道路上での専有面積が大きい。また車両が大きいため死角も生じやすく、道路交通の安全性を脅かすリスクもある。車両重量が他の自家用車より重いため排出原単位が大きいく、重量化がさらに進んでいるため、SUVsから排出される二酸化炭素の量の増加する懸念がある。最近のレポートでは、もともとSUVsは荒れた路面を走行したり重い荷物を牽引したりという用途を想定して設計された車両であるにもかかわらず、英国のSUVsの新車購入の4分の3は都市部で登録されている実態が報告されている。

insight|知見

  • NYCのロードプライシングも同様ですが、車種や車両重量に応じたプライシングはこれから広がっていきそうですね。ナンバープレートの読取技術などの技術の進化もそれを後押ししそうな気がします。

  • 日本の平日の自動車平均乗車人数は1.3人/台くらいです。ゆとりのある空間で移動したいという気持ちもわかりますが、輸送の効率や外部不経済などを考えると車種別の課金は妥当なようにも思います。