見出し画像

バルセロナはオーバーツーリズム対策としてバス路線を地図アプリから消去

case|事例

バルセロナは世界的に人気のある観光地のひとつであるが、オーバーツーリズム問題にも苦慮している。観光地に向かうバスに観光客が押し寄せ、住民の生活に支障をきたしている場合もある。

今回、バルセロナ市は、GoogleとAppleの協力を得て、オーバーツーリズム問題を抱えるバス路線を地図アプリから消去した。対象となった路線は、グエル公園に向かう116番系統で、杖をついた人やお年寄りも乗れないほど、車内が観光客であふれる状況だった。沿線の住民は、何年にもわたって混雑するバスの影響を受けており、家に帰れないなどの不満を市役所に寄せていた。

地図アプリから路線が消去された効果は著しく、現在では混雑なく住民が利用できており、住民からの評価も高い。

insght|知見

  • 実施したことはとても単純なことですが、デジタル技術をうまく活用した事例だなと思いました。属性ごとに異なる情報を与えることで需要を管理することができると思いますし、プライシングを絡めても面白いと思います。

  • 生活の質を損ねずに観光需要を受け入れていく取り組みは福岡や他の日本の都市でも必要だと思います。その時のデジタル技術の使い方はもっと学ぶべき点が多いと思います。MaaSや電子決済の工夫の余地は、効率化を超えてもっとありそうに思います。