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NYCはピア35に水上プール「+Pool」を建設

case|事例

ニューヨーク市はピア35に水上プール「+Pool」を建設する。このプール建設は安全で健康的な水へのアクセスを確保するための革新的なモデルであることを示すことを目的にしており、現在進めている水のろ過プロジェクトのデモンストレーションの一環と位置付けられる。建設費はニューヨーク州と協働で拠出する。

プールでの遊泳を許可するには、水質の安全基準などの要件を満たす必要がある。プロジェクトは8月中に開始され、開発に必要なデータの収集から着手する。収集されたデータは水質の評価に用いられ、ニューヨーク市保健精神衛生局の定めたプロトコルやニューヨーク州の定めたプールの健康フレームワークを満たしているかどうかが判断される。

エリック・アダムズ市長はコメントの中で、「気候変動に伴い熱波が頻発する中、ニューヨークを涼しくするための方策の一環であると共に、水泳をはじめとする水へのアクセス機会の公平性を拡大することを目指している。」とコメントしており、このプロジェクトは気候変動に伴う熱波対策のひとつでもある。ニューヨーク市は、Let’s Swim NYCに則って、ここ5年間で1970年以降最大の水泳インフラへの投資を行っており、市の公共プールの建設、回収、保全に総額10億ドル(約1,470億円)が費やされている。ここまで2つの新設を含む計39カ所のプールに資金が投入されている。

insight|知見

  • NYCのプロモーションと公共空間改善の一環のプロジェクトなのかなと思って記事を読み始めましたが、温暖化が進むNYCの生活の質を改善するための水泳インフラへの着実な公共投資の一環でびっくりしました。

  • 確かにプールに限らず涼しい環境へのアクセスは、移動制約や経済的な制約で格差がでそうですし、低所得者などは特に冷房での電力使用による経済的な負担も大きくなりそうです。そう考えると涼しい環境を公的な投資によって整備していくことの妥当性にも納得できます。