ヘルシンキは配送ロボットの第2フェーズの実証を開始
case|事例
ヘルシンキは宅配の端末輸送のソリューションとして自動配送ロボットの実証を進めている。実証は2022年に開始されたURBANEプロジェクトの一環で、物流を原因とする交通混雑や温室効果ガス排出の削減を目的に、多様な端末輸送のソリューションの実証を進めている。
自動配送ロボットの実証は、5月から8月に実施された第1フェーズで機能の技術的な実証と一般市民の受容性の検証を行った。今回実施される第2フェーズの実証では、Ruoholahti地区とJätkäsaari地区を対象に、実際に玄関先まで小包を届け、消費者のサービス受容性の検証と配送ルートの最適化を行う。実証期間は2023年末まで。配送ロボットの実証は、ヘルシンキに拠点を置くフォーラム・ヴィリウム・ヘルシンキが請け負っており、LMADが開発したゼロエミッションの配送ロボットを使用する。今回使用される配送ロボットは電子商取引での配送を想定して開発された。
insight|知見
ヘルシンキも着々と革新的なサービスの社会実装に向けて実証を進めていますね。
2024年問題で宅配ドライバーの不足もさらに深刻化すると言われています。消費者としてはジャストインタイムや翌日配送のような便利なサービスを諦めなくてはならない場合もあるかもしれませんが、このような技術適用で乗り越えられる課題もあるように思います。
都市側としては、積み替え場所などの小規模な物流拠点を設けたり、歩道の環境を整えたりという対応が必要になりそうです。歩道は、ホコミチなどの賑わい空間や新たなモビリティの走行空間という新しい使われ方を想定しなければなりませんし、限られた空間で利活用ニーズは高まるのでマネジメントの高度化も求められそうです。