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『切に願うことは、必ず遂ぐるなり』社長ヒストリー 最終回

こんにちは。芝園開発株式会社と申します。
駐輪場・駐車場の運営や自治体コンサルティングをしている会社です。
昨年の創立36年目には、代表取締役の交代や新ブランド「LIXTA」の創立といったビッグイベントがありました。
社内はてんやわんやしつつも、前へ前へと進んでいます。
「これから」に向かいつつ、わたしたちの「これまで」にも目を向けよう。
創業からこれまでの歴史を知らない社員と芝園開発のルーツを共有しよぅ。そんな目的を持って始まったのが「社長ヒストリー」。
社内報で7カ月にわたり連載をしていました
noteでは、その内容を一部加筆・修正しつつ、お届けします。

最終回を迎えるにあたり、感謝をみなさまへ

 noteでは全8回の連載となりました「切に願うことは必ず遂ぐるなり」。  
 ながらくお付き合いくださった読者のみなさまに深く感謝いたします。
 ヘッダーの写真で私が手にしているのが、旧経営理念です。隣は私の娘ですが、2021年6月に代表取締役に就任いたしました。彼女が手にしているのが2019年4月に策定された新経営理念です。
 社是はどちらも「創造とバランス」。
 新しい経営理念の策定にあたり、私は芝園開発の根幹である「創造とバランス」は残してほしいと次世代の社員たちに伝えました。
 どうして企業哲学を受け継いでほしかったのか。
 最終回はそのお話をしたいと思います。

道義があれば、悔いは残らない

 今、次世代に願うのは「自由にチャレンジして欲しい」ということです。思い切ってやらなかったことの後悔は長く胸に残り続けます。私自身、これまでの歩みを振り返る中でいくつかの心残りがあります。
 今でも悔いているのは、経営者として道義的責任を果たすべきところを相手方にだけ責務を押し付けてしまった一件です。
 とても経営が厳しい頃でした。そうしたところで契約上の問題はなかったとはいえ、職業倫理として「正しいことをするべきだ」と幹部を含めた社員を説き伏せられなかったことに、ずっと自分の心に負い目を感じていました。その結果、相手方とは疎遠になってしまいました。
 もし、自分が傷ついてでも相手方と信頼関係を結ぼうと努めていれば、今頃すばらしい人間関係が築いていたかもしれません。目の前で損はしなかったけれど、私はこの一件で人生の機会を逸してしまったのです。
 道義を欠くと、このように自分の世界を狭める結果になります。
 新たに経営理念をつくるとなった時、「『創造とバランス』だけは残して欲しい」と伝えたのは、このような失敗をしてほしくないからです。「バランス」は「三方よし」を言い換えた言葉です。それを胸に留めて、常に問いかけてほしいのです。「その選択は正しいのか」と。
 私の好きな稲盛和夫さんも「動機善なりや。私心なかりしか」と戒めておられます。世のための事業でなければ、永続はあり得ないのです。

社員が思い描く「ステキな社会」を書き出したホワイトボードをみつめ、思案中の会長。
コーポレートブランディング策定中のワンシーン

自由にのびのびとした創造力を

 しかし、「バランス」だけでは企業が生き抜くことはできないのも事実。企業には常に新たなものを作り出すクリエイティブな姿勢が必要とされています。それが「創造」です。思い描くだけではなく、カタチにする力が問われます。
 私が父の建設会社を離れ、芝園開発という新しい子会社を起こしたとき、「自由さ」が創造の原動力となりました。関連領域ではありましたが、建設業の父とは少し違う仕事の中、自由に発想し、自由に決められる。それは大きなエネルギーでした。次世代にもそうあってほしいと思います。「自由にのびのびと」社会のためになるサービスを提供してくれることを期待しています。
 ここでいう自由とは選び取れる選択肢を増やしていくことだと私は考えています。選択肢が増えれば自由さはどんどん広がっていくものです。目の前の事柄を「あっ、何かに使えるかも」とキャッチできる感受性が高いほど、のびのびと仕事をすることができるようになるのです。

 ひとつアドバイスをするなら、意識して物事を見ましょう。社員や従事者のみなさんも経験があるはずです。今の仕事についてから、妙に自転車が目につくようになりませんでしたか? それです。
 意識して見て、自分の選択肢を増やす。
 最初は疲れますが、習慣づけば無意識に難なくできるようになります。

 最終回なのでもう一つ言わせてください。
 社員は耳にタコができるほど聞かされているでしょうが「自分で決める」という意識が持てるかどうかで皆さんの5年後が大きく変わります。人から言われたことも、自分で噛みくだき、自分のテーマに組み込んでしまえば、実行は辛くとも、心まで辛くなることはありません。
 新経営理念も新代表の宮本と社員たちが膨大な時間を費やして作ってきました。最初は「やらされている」という感覚もあったと思いますが、仕上がったものにはみんなの理想が込められているのを感じます。この理想に向かっていけば、みんなの幸せが大きくなり、会社の存在価値も高まっていくでしょう。
 連載のタイトル「切に願うことは必ず遂ぐるなり」は私の座右の銘。かんたんに言ってしまえば、私の信条とは「決して諦めない」なのです。
 だから、みなさんも決して諦めず、楽しんで理想に向けたチャレンジをして欲しい。自由にのびのびと創造力を発揮してほしい。その結果が社会のために役立てば嬉しい。
 私は切にそう願います。


出典:社内報『きゃぷちゃー』25号_2021年6月号
writting:芝園開発㈱ 管理部 広報デザイングループ

芝園開発のホームページ
https://www.sibazono.co.jp/


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