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改宗イスラム教徒が体験した、イスラム小巡礼(ウムラ)2019の感想文

※この記事は、これからウムラに参加する予定、またはいつか巡礼に行きたい!と思っている改宗してあまり時間の経っていないイスラム教徒向けに書いたものです。なのでイスラム教徒でない方には分かりにくい部分も多いと思います。
そのような理由もあり、この感想文はベテランムスリムさん向きではありません。しっかりとお勉強している方にとっては時間の無駄になりかねないのでどうぞお立ち寄りにならず、すすすすす~と通り過ぎていただけたらと思います。

はじめに


ひえ~~~。もう3年前なのですね!!
ウムラ巡礼が終わった直後はお腹いっぱい過ぎて感想文を書いたのか、
書いていないのか、それすらよくわからないまま、世界はコロナ一色。
私もコロナに振り回されっぱなしの数年間を過ごしました。
少し時間が経ち過ぎてしまいましたが、逆に今だから落ち着いて書けることもあるようにも感じていますので早速書きはじめたいと思います。


1 ウムラってなに?

イスラム教徒は経済力や健康等の条件が整っていれば、
ハッジという巡礼をするのが宗教上の義務の一つです。
ハッジはサウジアラビアのメッカ(マッカ)という聖地へ行って行います。
日本語では「大巡礼」とも呼ばれます。
しかし、ハッジは時間もお金もかかるため入念な準備が必要です。
ハッジに行って死ぬかもしれないので残された家族がしばらくは生活していけるように、といった配慮も必要です。

一方、「小巡礼」と呼ばれるウムラはハッジほど時間もかからず、
またハッジの予行演習にもなり、義務ではないけれども行けるのなら
トライしたい宗教イベントなのです。

経済的に厳しい国から、ハッジやウムラへ参加することは大変難しく、
最近でも、家を売って、巡礼の資金としたとか、

人生のほとんどの時間をかけて
巡礼のための貯金をするという人々がいます。

しかし、私のように他の宗教から改宗したイスラム教徒には
色んな国や団体がスポンサーとなり、その貴重な巡礼の旅へ招待してもらえることがあるのです。
勿論、そんな僥倖を得られるのはほんの一部の人のみです。

私も日本のイスラム組織の先生方の推薦をいただき、主にEU諸国に住む改宗ムスリム向けの招待ウムラツアーに参加することができました。
ちなみに、サウジアラビアのイスラム教徒の聖地はイスラム教徒しか入れません。

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※早朝の礼拝(ファジュル)を預言者モスクでするために急ぐ人々

2 参加した時期とメンバー

2019年の12月11日(だと思う・・・)から2020年1月2日の
ツアーでした。まさに、世界がコロナで閉ざされるギリギリ前でした。

日本からの参加者は女性6名、男性1名。
女性チームは同じ飛行機で成田から出発。
マディーナがツアー参加者の集合場所でした。

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※預言者モスクからホテルへ戻る。
サウジアラビアでは女性は外を歩く際にはアバヤと呼ばれる黒い布でできた上っ張りのようなものを着用しなければなりません。

3 私が行っちゃっていいの?!

私は自分がウムラに行きたいなんて望むことや、
ましてやいざ行けることが決まったときも、
「私なんかが行っちゃっていいのだろうか、もっと相応しい人がいるのではないだろうか」
なんてしおらしく悩んだりしました。
自分でしおらしいと思っていたことに最初はなんの疑問も持ちませんでしたが、これはしおらしい振りした最大のおこがましさだと今は思っています。本当に恥ずかしい。

その昔、アジアの旅をしていた頃に、よく言われたものでした。
「インドはね、インドに選ばれた人しか行けない場所なんだよ」
なんだか ♪ガンダ~ラ、ガンダ~ラと聞こえて来そうですが・・・
インドに限らず、どこだって、それこそ明日、職場に無事にたどり着けるかどうか、いや、明日、無事に目覚めることができるかどうかだってアッラー次第。
1分先もどうなるか私たちにはわかりません。
だからウムラに行けることになったら、それはアッラーが「行け!」と仰ってくれたことなのですよね。

ですから、勉強が足りないから、アラビア語ができないから、
あれやこれやと御託を並べる前に、
行けるチャンスが到来したら行っちゃいましょう!
だって、私たちはいつ墓に入るかわからないのですから!!

ポイント: 選ばれたら、堂々と胸張って行こう!!

4 準備すべきこと。特に知識系!!


チャンスが来たら、行け行けGO!GO!ですが、巡礼というものは気合で乗り切れるものではありません。
勿論、気合はすごく大事です。気合という元気玉でもないと、
あの過酷なスケジュール、環境をやり過ごすことは難しいでしょう。
(アッラーに助けていただくのは勿論ですが…)
でも時間があるのであれば、
まずは知識の準備はしておいて損はないでしょう。
いや、しなきゃダメですよね。

私たちはアルハムドリッラー有難いことにN先生によるウムラ直前学習会を開催してもらいました。
いつ自分がウムラやハッジに行けるかわかりませんから、
そのような講座が開催されたら是非、
何度でも参加しておいた方がいいでしょう。
私も復習のためにも、いつか行けるかもしれないハッジのためにも
また参加したいと思っています。
インシャーアッラー。

ウムラにはたくさんのお作法のようなものがあります。
それを頭と体に叩き込んでおくだけでも、
多少、気持ちにゆとりが持てます。
あくまでも多少です。
なぜなら、マッカの圧倒的に強烈な磁場のような力、人々の熱気、人の多さ、マディーナの預言者モスクの神々しさ、ここは天国ですか?のような穏やかで平和な空気、ファジュルの空の色、ズフルの時間の強烈な太陽、マグリブの夕方の風、イシャ―の礼拝を待つ、なんだか皆が嬉しそうにしている様子、そしてやはり、砂漠は広いのですね、距離感が日本とは全く違うし、
そういう色々なものに、
「あああああああああ~~~!!!」とやられてしまうのです。
頭、まっちろです。
しかし、その、
「ああああああああ~~~!!」は喜びでもあります。

「もう、ごめんなさい、なんかごめん、ああ、もうなんか、よくわかんないけど、とにかく色々反省。んでもって、もうここで死んでもいいかも!!
しかもバキーウ墓地に埋葬されらサイコ~~~~~!!!!」

という歓喜に襲われてしまいます。
信仰してない人からしたら、うわっ、宗教キモっ!の世界観でしょう。
いいんです。信仰してない人に理解してもらえると思いませんし、
信仰しなければ理解できない気持ちなのですから・・・・。

こんな勉強も準備もしてない私でも相当に感動しました。
本当にすごいです聖地って。

私は若い頃にバックパッカーとして多少あちこち旅していたこともあって、いわゆる「聖地」と呼ばれるところには割と訪れている方だと思うのですが、いやいや、マッカとマディーナのパワーはすごい。超ド級。
レベルが違うわ。って私が言うのもなんですが、
本当にあの場所から得られる力というか影響は言葉にできません。
特に預言者モスクのあるマディーナは本当に気持ちの良い場所でした。

勿論その感覚が得られるのは私もイスラム教徒の末席に座らせてもらえているからなのでしょう。アルハムドリッラー。

そして巡礼から戻ってきたら、
こんな私でさえFacebookやインスタにカアバ神殿やラウダの様子が流れてきたりしたらウルウルしてくるのですから自分でも驚きです。
ですから、もしも私がもっと何年も前からアラビア語も含め、
しっかりと勉強をしていたのなら、
もっともっと素晴らしい感動があったのかもしれません。
そう思うと勉強不足、知識不足であることは本当に残念なことでした。

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・お作法ドアーはできる限り覚える。

・マディーナの預言者モスクは理解しやすいです。マディーナのことはISLAMIC LANDMARKS.comというサイトからダウンロードしたガイドが役に立ちました。

・カアバ神殿のあたりの地図、ホテルとゲートの位置関係について、
トイレの場所の確認。とにかく広いからまちがえると大変!

・巡礼直前詰め込み勉強会が開催されるとは思いますが、
そこで先生からいただく地図が、最初は「なんじゃこりゃ、訳わからんぞ!」と思いますが、これが現地に行くと、もう超絶役に立ちます!!
私は方向音痴なので地図をかなり頭に焼き付けておいたことで、
迷子にもならずに済みました。
現地に行って一度歩けばなーんだ、大丈夫じゃん!となるとは思いますが、なんせどこも広く大きいのでそのサイズ感に驚いてしまうかもしれません。

・そしてアルハムドリッラー我らの姉妹から提供された「ウムラガイド」が最高に役に立ちました。
なぜなら私はドアーとか全然覚えられなかったので。
私は常に持ち歩き、そこにたくさん書き込みをして自分の参考書のようにしていました。
どうしても出し入れが激しいので冊子はバラバラになってしまいました。
修繕できるような準備(セロテープ等を持参)をするか、
あらかじめ補強しておくとよいかもしれません。
インドネシアの人たちが持っていた首から下げられる蛇腹式のガイドブック(解説本)はすごく使い勝手が良さそうでした。

ポイント:勉強はしっかりしましょう!

5 言葉について

外国語、できるに越したことはありません(泣)。
私はアラビア語が全くできないので、メンバーの中にアラビア語ができるシスターかいてくれたことで大変助かりました(特に街中での買い物や博物館へ行くタクシーで)。
レクチャー等も英語で行われるので、英語ももちろんできた方が楽しいと思います。
私は楽しいと思えるほど英語もできませんが(泣)、
必死に食らいついていったという感じです。様々な国のシスターたちとの交流からたくさんの良い刺激をもらうことができました。

やはりツアー中は、共通の言語として英語やアラビア語になるかと思いますが(フランス、ドイツ、オランダからの参加者も多かったです)
せっかくの機会ですから時間のあるときには是非交流してみたらいかがでしょう。
英語が苦手な私も、最後は海外のシスターたちとハグハグ泣き泣きのお別れをしました。

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巡礼には当然ですが世界中の人々が訪れます。
たまたま隣で礼拝した方は最近、東京を旅行したばかりだという
パキスタンの人だったり、人がいっぱいで礼拝の場所がなかったけれど、
少しスペースを詰めてくれたのはインドネシアのおばちゃんだったり、
あれ、あの聞こえてくる会話はハウサ語だ、
あっちはヒンディー語?ウォロフ語?トルコ語?
あめちゃんくれたのはどこの方?
とまあ、あらゆる人々の、あらゆる言語が飛び交っています。

そして私たちが日本から来たというだけで、
本当に驚かれ喜ばれ、祝福されます。

旅をするようになってから自分がアジア人であることを
強く自覚したものですが、
ウムラでは自分が地球の半部くらいの人達と仲良くなれるパスポートを得たような、
「ああ、ここにいる人々と同じ価値観を(厳密にはそうとも言えないでしょうが・・・)共有しているのか~」
「地球の約半分姉妹兄弟かよ!おいおい、なんだかすごいことになってきたなあ」
と、そのスケールの大きさにひたすらに感動しておりました。

ポイント:コミュニケーションは勢いと気持ちで乗り切る!得意な人は少し、メンバーをサポートしてね・・

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※金曜礼拝にマッカのモスクへ集まった人々。
ず~~~~と遠くまで人、人、人、すごい数!!

6 持ち物について


 きっと勉強会に参加している先輩方から必要十分なアドバイスを頂けると思いますが、
私は旅をよくしていたことや、
学生時代に探検部に所属しており多少アウトドア用品に馴染みがあったため、それらの道具や衣類が非常に役に立ちました。
個人的によかったなあと思うことをいくつかあげてみます。

【衣類について】

〈下着〉滞在するホテルは5スターと聞き、
あ、それでは洗濯は難しいし乾かすことも
容易ではないなとピーンときました。
そこで私は少しでも乾きやすい登山用の下着(ブラも)を用意しました。
これは大正解でした。
山用の下着はご存じの方も多いと思いますが、すぐに乾かないと命に係わるので、多少濡れていても体温で乾きますし、室内のエアコンでも十分に乾きました。
たくさん数を持たなくていいというのは移動も多いので楽でした。

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※ホテルのご飯はすごくおいしい!!スイーツも毎回、どうしよう!!ってくらいにたくさんの種類があって胃袋4つあれば・・・くらいに思った。

〈防寒対策1〉マディーナとマッカ、最終地点のジェッダの気候をチェックしたところ、コンパクトになり、かつ十分に暖かいものが必要だとわかりました。
そこで肌着にも普通のセーターにもなる、薄手のウールの山用アンダーシャツを持参。これも汗をかいても洗ってもすぐに乾きますし、とても暖かいので安心できます。これは本当にお勧めです。(パタゴニアのものをチョイス)

〈防寒対策2〉ポケッタブルウインドブレーカー。
これも非常に役に立ちました。ちょっと肌寒いというとき、エアコンが異様に効いた機内や室内、上記のウールの肌着とアバヤの上にさっと羽織れる、邪魔なときは手のひらサイズになるので大活躍でした。

〈防寒対策3〉ダウンジャケット。日本を発つときも寒かったので勿論、空港までも着用して行きましたが、マディーナの朝晩はかなり冷えましたので、持って行って大正解でした。
ダウンのコートだと嵩張って邪魔になりますが、大抵のダウンジャケットは収納袋がついていますので、昼になって暑くなったときにコンパクトに収納できるものだとよいと思います。(かれこれ10年は愛用しているパタゴニアのジャケット。丈夫ですよね)

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※数日間の滞在期間中、預言者モスクに住むこの猫に気に入られてしまい、出会うと膝の上に座られるという猫好きにはタマラン瞬間。
朝の礼拝、モスクの外ではダウンを着ないと耐えられない寒さ。

〈防寒対策4&タワーフ対策〉カアバ神殿の周りをぐるぐると歩くときは基本裸足ですが、大理石の床をずっと裸足で歩く自信がなかった私は、
やはりトレッキング用の速乾性厚手ソックスを数足持参しました。
高山用の分厚い靴下でもいいかもしれませんが、ウドゥーすることや洗濯のことを考慮して、多少濡れた足で履いても問題ない、脱いだり履いたりが楽なように短めの長さで適度な厚さがあり大理石の冷たさ熱さ硬さから保護してくれるものということでモンベルの靴下をチョイス。

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※時計台の展望階から眺めたマッカのカアバ神殿。世界中のムスリムはこのカアバ神殿に向かって礼拝をしている。そのど真ん中にいることが信じられない!といった気分。

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※カアバ神殿!! 床はすべて大理石。一日に何度も水拭きするので、とてもきれい。掃除夫は皆、パキスタンやバングラデシュからの出稼ぎ。

〈靴〉2足持っていきました。
1足は雨でも安心なゴアテックスのトレッキングシューズ。
岩山に上ったりもしましたし、歩くことが多いので疲れにくくてよかったです。
しっかりと歩くときは紐をしめましたが、普段はすぐに脱げるように紐を緩めておけば、そんなに着脱も面倒ではありませんでした。
もう1足は歩きやすいバレエシューズ。
滞在が5スターのホテルであること、色々とちゃんとした行事も少なくないとアドバイスされましたので、そういうときに履くための靴を持参しました。

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※イスラムの歴史上、とても重要な戦いが行われた場所。

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※サウジアラビア版の日光江戸村的観光地の視察。昔の砂漠の暮らしやオアシスを再現。

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※サウジアラビア版日光江戸村的場所での野外ランチの様子。これでもかと至れり尽くせりのイベントが目白押し。

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※ラクダ牧場の見学。恐竜が出てきそうな広大な砂漠の中に、これまた巨大でゴージャスな建物群が。しかも個人所有の別荘だそうで・・・・・。
ラクダミルクのチャイを初めて飲みました。


〈カバン類〉
ポケッタブルの軽量ザックが便利でした。水や上着や靴、礼拝マット等々持ち歩くものは意外と多かったです。
それとは別に、ドアー集や地図等を入れる肩から斜め掛けにする薄手のショルダーポーチのようなものを常に使っていました。

〈衛生関係&雑貨〉ホテルに石鹸等ありましたが、ウムラのためにも香料のない全身使えるソープバーが一番いいと思います。
色々持っていくと荷造りも大変だし、洗面所は皆で使うので、個人のものが少ないとストレスが減らせます。
空気がとても乾燥しているので、きっと化粧水やら乳液等を持っていく方もいらっしゃるとは思いますが、匂いのあるものをうっかり使いたくなかったので、全身(リップクリームも含め)ワセリンのみで済ませました。

 洗濯用に折り畳みの洗面器を持っていきました。
なくてもいいかもしれませんが便利でした。

洗濯物を干すための小ぶりのピンチハンガーは便利ですが、そもそもそれを掛けらる場所をホテルという空間で見つけるのは至難の業。
そこで私は「細引き」と呼ばれる山用品の店で売っているロープを持参しました。洗濯ロープでもいいと思います。
旅にはいつもS字フックをいくつか持参しますが(サイズは中くらいのも)便利です。

〈非常用の食品〉体調が悪くて、ホテルの食事がどうしても食べられないということがないとも限らないので、インスタントのお味噌汁やお吸い物を持っていきました。
お湯は大抵部屋に電気でお湯が沸かせるものが備え付きであります。
疲れたときに日本のお茶を飲んだりしてました。

〈着るものの数〉これはひとそれぞれに価値観があるので、私はこうしましたというだけ。
私は常にワンピースを着用していましたが、
その替えはもう1枚のみにしました。
アバヤは3着くらいあったと思いますが、2着で十分でした。
しかも最後に主催者からのアバヤのプレゼントまでありました!

〈なぜ、モノの数や大きさにこだわったのか〉なぜモノを少なくすることにエネルギーを注いだのかというと、当然ですがこのツアーで行われることに集中したかったからです。
荷物の管理や洗濯、何を着るかといったことに時間と頭のエネルギーを使いたくなかったのです。
それでなくても要領の悪い私が、初めての国、初めての経験、そしてもう二度とないことかもしれない、そんな貴重な時間を十分に味わうためには、
なるべく自分自身にまつわることはシンプルにしたかったのです。

私はイスラムの勉強も足りないうえに、改宗してそう時間もたっておらず、蓄積した知識もなかったので、
マディーナやマッカ、預言者伝で読んだ戦いの場所等の空気や匂いや風を全身で浴びよう!
と決めて挑みました。
そんなこと意味ないと思われることでしょう、その通り。
全くお恥ずかしい限りです。

ですが当時の私には、
「この巡礼ツアーをより濃いもの、より良きものとする方法」
としてそのくらいしか思いつきませんでした。

それには自分が少しでも空っぽの方がいいと思ったのです。
だからといって何も準備しないのは違います。
些末なことに意識を向けなくて済むように、持ち物は吟味しておいたほうがいいと思ったのです。

のんびりと買い物をする時間はありませんでしたから、途中で足りないものを現地で調達するというのはあまり現実的ではありません。
最終地点のジェッダで多少、買い物の時間をもらえましたが、
それも駆け足での買い物でした!

プログラムのスケジュールはぎっしりです!
移動時間も多いですし、礼拝もなるべくモスクで行おうと思ったら
本当に時間がない。
さらに預言者モスクでは、ラウダに行くため夜中に行動しますから
慢性的に寝不足。
不真面目ムスリムの私にはファジュルの礼拝も慣れていないため、
さらに寝不足に。

(探検部の)活動に十分に集中するためには
最適な道具を準備すること、計画をしっかりたてること。
心の余裕を持つことが安全と成功につながる

ということを巡礼にも応用しました。

あ、それにたくさんのお土産をいただきますので、スーツケースはガラガラにしておいた方がいいのです(笑)。

ポイント:モノの持ち方にその「人となり」が立ち上る。
それってちょっと恐ろしい・・・・(汗)。
我が道を行くしかない。

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※マッカのデーツ屋さん。

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※ジェッダの旧市街。

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※ジェッダの香水屋さん。ここで購入した香水は礼拝マットにちょっとつけて大切に使っています。

7 最後に


 気が付けばかなり長文になってしまったので、このあたりで切り上げようと思います。
「ウムラに行きました」と書けば、ほんの数文字で済んでしまう出来事ですが、書こうと思えば、きっと延々と書き続けられそうなくいらい色々なことが詰まっているのが私にとっての巡礼の旅でした。
貴重なお時間を使い、ここまで読んでくださりありがとうございました。

そして一緒に貴重な体験を共にしたツアーのメンバーの皆さんにも
改めてお礼を言いたいです。

そしてそしてイスラム教徒として未熟すぎる私を推薦していただき、
無事に参加するまで導いてくださった先生方、関係者の皆様にも本当に感謝しております。

勿論、一番感謝しなければならないのは、こんな私にすばらしい経験をすることを許してくださったアッラーです。

さて巡礼後、少しはムスリムとして私は成長したのでしょうか・・・・。

全く自信がないのですが、伸びしろは十分にあるということにしておきます。
今年参加される皆さん、将来参加されます方も、どうぞ全身で味わってきてください。皆さまの感想も楽しみにしております。

ポイント:自分はとてつもなく恵まれていたということを改めて知った。
この経験を、どう自分の人生に生かすのか責任重大・・・でもあるな。



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