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アマゾンVSアメリカ連邦取引委員会

Jun. 22, 2023, 02:45 PM business insider

アメリカ連邦取引委員会(FTC)は、アマゾンが消費者を「騙し」、Amazonプライム会員に登録させたとして、新たな訴訟を起こした。FTCは、アマゾンが「承知の上で」プライムを解約しにくくしてもいると主張している。訴状ではAmazonプライムの会費は月額14.99ドルで、毎年250億ドルの収益があるとしている。

米連邦取引委員会(Federal Trade Comission:FTC)は2023年6月21日、アマゾン(Amazon)がユーザーを無意識のうちにAmazonプライムに登録させ、一方で解約させないために「迷宮のような」プロセスを設けているとして同社を提訴した。

FTCは、ワシントン州の連邦裁判所に提起した訴訟で、アマゾンは「何百万人もの消費者を故意に騙し、無意識のうちにAmazonプライムのサービスに加入させた」と主張している。

「厳密に言うと、アマゾンは『ダーク・パターン』として知られる操作的、強制的、また欺瞞的なユーザーインターフェースデザインを使用して、消費者を欺き、自動更新のプライム会員に登録させた」 とFTCは主張している。

アマゾンが意図的に消費者を誘導しアマゾンプライムに入会させ、なおかつ退会しづらいシステムを組んでいる事は誰もが知っている。これが悪質だという事みたいだ。

「アマゾンプライム便利すぎるから一生退会なんてしねぇよ。」という方はここで読むのをやめてほしいと思う。私はその意見に反論できない。

今はサブスク全盛期なのでどの企業もサブスクの解約阻止が優先順位のトップであることは間違いないのだけど、アマゾンはあまりにもやりすぎてしまい不快に思う人達の総数が莫大になった結末がこれなのだろう。

特に政治力のあるご老人達はこの様な複雑なシステムに対応できないばかりか、理解できないとなるとそのイライラは政府や行政にむかう。そして政治家や官僚に目をつけられると極悪企業だとレッテルを貼られてしまう。

アマゾンはFTC出身の弁護士達を大量に戦闘員として雇っているからFTCと戦ってもおそらく勝つという見立てが多い。ただ勝った時にアマゾンがさらにアメリカ国民の怒りを買う事は目に見えている。

アマゾンが社会的信頼を落としてでも莫大なサブスク収益確保に必死なのは、そうすることが企業として合理的で正解なのだと理解できる。ただその他の企業がここまで横暴にやっていいのかという疑問も残る。

アマゾンプライムの件は誰もが必然と思っていたからこそ、類似する国内企業がこの先どの様な手を打っていくのか興味深い。