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雑草だってかわいいもんだ!

「びっくり箱」ならぬ「びっくり鉢」をご存じですか?

庭の一角や近所の公園あるいは校庭とか神社や空き地など、いろんな場所から土を採取してきて植木鉢に入れて雨のあたる場所にほかっておくと、種もまいていない土からいろんな植物が芽を出してきます。

何が生えてくるかは分からないのと場所によって生えてくるものが違うので大人も子どもと一緒にワクワクびっくり!

鉢にどこで採ってきた土なのか札をつけて、どの場所にどんな植物が出てきたのかを調べてみるといろいろと意外な発見もあってより面白いです。

 この“びっくり鉢”のなかの出来事は、普段あたりまえにそこらかしこで起っていてるんですよね。

世間ではそれを雑草と呼びますが・・・

でも見方を変えてよーく観てみると雑草もなかなか面白い。園芸店では買えないような、ほんとうに綺麗な花を咲かすものもあるんですよ。

 お庭ではいつもやっかいもの扱いをされる雑草ですが、実はたくさんの役割を持っています。

例えば根を張ることで硬くなった土を柔らかくしたり、枯れて土に還ることで土を肥沃にしたり。なかには酸性やアルカリ性に傾いていた土を中性に戻してくれる働きをしてくれるのもあるんです。そして、そのような働きによって土は豊かになり土の中の微生物やさまざまな生き物たちがそこで生きていくことを可能にしてくれるのです。

雑草はどんな悪条件でも生えてきます。

人がどれだけ自然を破壊しても、そこに命が生きることを可能にしてくれるのが雑草なのです。命は食物連鎖で繋がっています。今こうして僕たちや子どもたちがここに生きていることは全て雑草のおかげなのだ!と言っても過言ではありますが(笑)、まあそんなふうに思ってみるとそんなに憎むべき存在ではなさそうです。

「とにかく雑草をなんとかしたい!」という悩みが多いこれからの季節ですが、どんな植物が生えてくるのか自然にお任せ!雑草OK!みたいな場所を庭の一角につくったり、なんとなく気になった雑草はわざと抜かずに育ててみたりして、雑草と共に暮らすなんていうのもお庭のお手入れに余裕が持てていいかもしれません。


*「にらめっこ」 2013年 3月4月号 掲載 に加筆修正

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