オーストラリア 大学2年生編 パスポートが盗まれる。

2年生になっても私は1年生の時から住んでいるアパートに住んでいた。
大学から車で15分程度のところのベッドルームが2つあるアパート。

友達はほぼ大学のシェアハウス。(一つのユニットにシャワートイレ付きのベッドルームが4部屋あって、リビング、キッチン、洗濯機は共用タイプか、タウンハウスで1階がリビング、キッチンの共有スペース、2階に3部屋あり一つはシャワートイレ付き、2部屋はシャワートイレ共用タイプ)

そんな一人暮らし派の私は大学の知り合いのオージーが移り住んだことで最悪なことが起こる。

部屋が空いていて私が一人暮らしと聞きつけた日本語を勉強している人から一緒に住めないかと聞かれた。
日本人だから人を疑うことなく、どうぞ来てください、と伝えた。今は人を疑うことも覚えたけど、当時は家賃が折半になるので、ラッキーとしか思ってなかった。
そしてその人当時ドイツ人の彼女がいました。その彼女もうちにきたことあった。ただ、休みの間彼女はドイツに帰ってしまい、夏休み明けに戻ってくるという。

ある日、そのシェアメイトに「今日は友達の家に泊まるから帰らない」と言い家を出た。女の勘とは鋭いもので、何か胸騒ぎがする。深夜0時を回り「やっぱ帰るわ」と私は車に乗り込んで家路を急ぐ。
家の電気がついている。まっ人がいればついてるよな。ただ、女とは鋭いもので、そいつが一人でいるとは思わなかったのだ。絶対女がいると思った私はガチャガチャと鍵でドアを開ける。

やっぱり。
女とタバコ吸いながら酒飲んでんじゃん。ってかさここ禁煙だけど。
そいつを呼び出し「タバコやめろや」と一言。
その連れてきたヤリマンビッチは私が寝ているのにも関わらず私の部屋に入ってきた。だめですよね、プライバシーの侵害だよ。
次の日早朝、そいつら二人は出て行くのだけど、そのアホが帰ってきた時

私:「もう出てって。出ていくまで3日あげる。あとさカーペットタバコで穴できてるから弁償してね。ってかさ彼女いるよね?」

アホ:『わかった、明日荷物まとめる』

そいつはその日から実質出ていたのだけど、荷物を持って出てくのは次の日だった。
私も会いたくないし、いない方がやりやすいと思ったので、
「私今家にいないから行っていいよ。」とSMSを送る。
これが間違いでしたの!!!

授業と授業の合間に家に帰るとドアでノックがする。
女:「私、〇〇(私にはクソ野郎と聞こえた)の姉です、鍵を持ってきたよ。あとあの子何したの?」

あら、お姉さんの登場ですか。

私:「何したって、彼女いるのに女連れ込んで、タバコ吸ってカーペット焦がして穴作ったよ」

女:「WHAT THE F*&K.弟、クソやな、ってか恥ずかしいわ。あんなに素敵な彼女がいるのに。とりあえずカーペットは弁償させるし、あとあなたもちゃんと自分のものがあるか確認したほうがいいよ。何かあったら私に電話しなさい」

頼もしいじゃん、お姉ちゃん。

そんなお姉ちゃんの確認した方がいいと言う言葉を忘れかけの時、いつもパスポートを隠していた、と言うより入れていたクローゼットにパスポートがなかった。おいおい、マジかよ。あいつはパスポートを盗んだの?私を私と証明する唯一のパスポート。家中全部出して探したけど、ない。
そして同時に他のものも無くなっていた。ってかやっぱり人はそんなに簡単に信用しちゃダメなんだ、と思った。
パスポートなんて盗んで何になるんだと思ったけど、日本のパスポートは高額で売れるらしい。

急いでブリスベンにある領事館に電話をしてアドバイスを仰ぐ。
そしたら同郷の職員さんが対応してくれて、翌日領事館に写真を持ってきてとのことだった。

翌日、領事館近くで写真を撮り、パスポートの再発行手続き完了。当時は証明写真をラミネートで貼っただけの、それこそ偽造パスポートみたいだった。

角部屋1階で窓が大きく道路に面しているところに住んでいたので、職員さんの助言もあり、すぐ引っ越すことに。
玄関の鍵を変えたとしても窓は簡単に割られてしまうから。一人暮らしのような生活に慣れてしまった私がまた一人暮らしのアパートを借りるのか、それともシェアかと考えていると、宇宙からのお告げか知らないけど、大学のフライヤー(宣伝、広告)が貼られているところに『部屋貸し出します」というフライヤーが目に入る!
急いで電話するとその日に見にきていいと言う。
行きますとも!!
オーナーは私の6歳くらい上のお兄さんで、オーナーはマスタールーム。私はコモンルームでかつ、トイレバスは専用だった。
大学までは車で5分。サイコー。いい物件。家のキッチンやバルコニーから見える森の景色が素晴らしすぎて、即決。
はい、ここに決めまーす。

パスポートは無くなったのになぜか新しい家にワクワクをしていたけど、次は家なき子になるのだった。

つづく。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?