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症状は未来からの薬である|裏の畑Body work部

月に一度のシュタイナーの絵の教室「裏の畑」の後半の部で、Body work講座を担当しています。前半の部の絵の教室はこちら↓


5月17日。

今年は十牛図を扱っていますが、今日はちょっとお休み。ここ最近体の不調を訴える声をよく耳にするのでチューニングが必要な季節なんだなと思い、この日は、昨年もやった症状からレメディ(薬)を作るワークを行いました。
昨年の記事はこちら↓


アーノルド・ミンデルのプロセスワークを用いますが、今年は2回目ということで、ワークの仕組みなんかも話してみました。

参考にした本はこちら↓

病気を患っているときのあなたは、生物学的・医学的な観点においてのみ病気なのである。しかし別の観点からすれば、病気はあなたの身体がビッグ・ドリーム、すなわち大きな意味を秘めた「夢」を抱いているということであり、(ある意味で)沈黙の力から重要なメッセージを受け取ることができる絶好のチャンスであると言える。

-身体症状に〈宇宙の声〉を聴く 癒しのプロセスワーク-より

腰が痛いとか怪我をしたといった疾患は、「今やっていること・現実」(1次プロセス)に照準を合わせると進行を妨げる邪魔なものとして、治さなくてはならない対象となります。しかし、その症状は頭では認識ができないくらい深いところにある沈黙の力(エッセンスの領域)からやってきて、現実を書き換えようとしている衝動なんだと受け取ってみたとき、症状は未来からの薬になります。

今日はまず、静かな時間をとって、次々に頭に巡ってくる言葉たちをかき分けながら、意識を沈潜させていきました。ここがものすごく大切。

その状態から出てくるものは頭では理解できないものが多い。しかし、言葉で語ることのできない体の純粋な衝動や知性、体のみが知る進むべき方向性を表す何かだったりするのです。

今日は、その体の深部から微かにただよってくる感覚を体の動きや絵を描くことを通じて丁寧に丁寧に拾っていきました。

そして最後には、お一人から出てきた絵や言葉の世界の中にみんなで入って、このメンバーに共通する「薬」を作るという意図でワークを行いました。エッセンスの領域では、お互いを隔てる境界はなく、一人の人の経験や体験はそのまま他の人の体験と結びついていると言われます。

ここから進めていく十牛図も最後にはそういう体験として閉じることができたらと考えています。はじめは個人的な「自分探しの旅」として物語が展開していきますが、牛と向き合い、交わり、社会の中で自分を表現するという段階を経て、最後にはそれぞれの体験が出会い、そして、はじめから一緒だったのだなという安心感へと回帰していく世界観がわたしはとても好きです。

わたしにとっても楽しみなチャレンジです。

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