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『十牛図のワーク・第八図』宇宙意識を旅する①|裏の畑Body work部

月に一度のシュタイナーの絵の教室「裏の畑」。わたしは後半のBody work部で『十牛図のワーク』を担当しています。前半の美術部の様子はこちら↓


2月21日。
二十四節気では立春が終わり、雨水。雪が溶け水になるように人間の体もこの頃から緩んできて、あたらしい春に開かれてゆくのを感じる時でした。冬に蓄えてきたものが良くも悪くも出やすい時期でもあるため、花粉症などの対策として、デトックスしたいことがある場合はこのあたりでしっかりやっておきたいところです。

さて、この日は十牛図第八図をワークしました。

第八図:人牛倶忘

牛とはぐれ、追い求め、対峙し、二人で協力してたどり着いた「家」という夢とビジョンが叶った世界を表していたのが第七図でした。第八図では、その家を捨てより広大な精神世界へ開かれていきます。

シンプルな円相のみで表された第八図。ここはすごく見解が分かれるところで、わたしも一番初めに十牛図を見た時いまいちピンと来なかった部分でした。けれど、地上での成功や地位や名誉などの世俗を捨て、自分の人生そのものの意味を探究し始めるというのはまさにバイオグラフィーワークだな…と思い、ここで月から冥王星までの瞑想を入れ込むことにしました。

今日はその出発点。
月の瞑想です。

この第八図の円は、第七図の牧人が遠くの山の月を見ているうちに吸い込まれてしまった、という説もあります。

第七図:忘牛存人
月の時期

月の時期とは、まだ牧人の世界、牛の世界が分たれていない子どもの世界。自分と他者の境界線がなく溶け合っていて、ある意味トランスパーソナルな領域ではあるけれど、自我は未発達です。第八図では自我を獲得した大人の意識で月を見つめてみることで精神世界への旅が始まる。そのようにわたしは解釈しています。

この日はひたすら、体を安心させてあげて、自我を緩め、やさしく内側の世界に入っていく瞑想をしました。それぞれに懐かしい記憶と大切な人との出会いがあったようです。次回は水星、金星の瞑想。太陽の方向へと進みます。

写真提供:寺子屋てらこのゆかりさん。

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