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Vol.23 クリスマスの足音に誘われてMarché de Noelへお出かけ

bonjour! 金曜日配信のフランス滞在記をお届けします🇫🇷

5月からスタートして今年中には連載を終える予定だったフランス滞在記ですが、書きたいことがありすぎて、なかなか前に進みません(笑)。まるで当時と同じクリスマスの季節が巡ってくるのを待っていたかのように。
現在、コロナウィルスによる外出制限が続くフランス。今年はどんなクリスマスになるのだろうと想像をしながら、あのクリスマス前の街の香りやざわめきを、私は忘れたくないなと思った。

2019年12月初旬。

グルノーブルの街中の教会前のもみの木は、私たちがフランスに来たばかりの頃はなんの飾りもなくすくっと天高くそびえ立っていたけれど。

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一日また一日とクリスマスオーナメントが飾られていき、もみの木はクリスマスツリーへと変身を遂げていく。これがクリスマスアドベントかぁと日毎に飾り付けられていくツリーを見上げる。

クリスマスは新しい誕生を祝うもの。他の記事にアドベントについて書きましたが、クリスマスを迎えるまではアドベントと呼ばれる期間があり、時間をかけて自分の内側に入っていきます。クリスマスを迎えたのち、そこで得た灯火をもとに外の世界へ出て新しいものをつくり出していくのです。



冬至が近くにつれ、風が冷たくなり、日中お日様に出会える時間も短くなると、外へ出る足が重たくなります。でも、街のそこここで感じるクリスマスの足音に誘われて思わず外へ出かけてしまいます。

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キノコと土の香り。ベビーカーを押して、お昼ごろまでやっているマルシェに出かける。あの頃はマスクなんてしていなくて、鼻の中に冷たい冬の空気を感じながら石畳の道を早足で歩いた。


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普段何もない広場には、クリスマス期間中だけメリーゴーランドが現れる。
イヤイヤ期真っ只中。全く歩いてくれず、すぐベビーカーに鎮座してしまう娘もメリーゴーランドに乗れるとなれば率先して広場まで歩いてくれます。よしよし。

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夕空の下のメリーゴランドはノスタルジック。


広場に用意されたMarché de Noel・クリスマスマルシェの小さな木の小屋もアドベント期間に入ると閉ざしていたシャッターを開け、クリスマスの訪れを知らせてくれます。グルノーブルのMarché de Noelはどこもそんなに大きくなく、こじんまりとした佇まいだったけれど、私たちにはちょうど良かった。

お天気の良い日には、おにぎりやバナナを持ってトラムを乗り継ぎよくお出かけしました。marchéに立ち寄ったら、私はVin chaud・ホットワインを。プラカップを購入しておくと容器代を差し引いた値段でVin chaudが買えます。

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Marché de Noel期間中、グルノーブルの街の中のmarchéではどこでも使えるので、いつもエコバックの中にプラカップを忍ばせて歩きました。プラカップはそのままお土産に持って帰ってもよいし、返却するとプラカップ代が返金されるシステムでした。私は返却せずにのちに子供の絵筆を洗うコップとして使っていました。


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夜、仕事が終わった夫と一緒に。

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パンにラクレットチーズを乗せたもの。豪快!


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休日のお昼に食べにいった生牡蠣。白ワインとともに。


「西洋人の知恵ですなぁ」
寒空の下、賑わうMarché de Noelを見ながらそう呟く夫。
本当ね。寒くなる時期こそ、内側に熱を持っていたいもの。


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夜のツリーも綺麗でした。今年もいよいよ、アドベントの季節がやってきます。


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