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047. 虹が見えるとあの頃の自分にがんばったねと声をかけたくなる。


Bonne soirée🇫🇷! 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。

今日は日中バタバタしていたので、夜ほっと一息つきながらの更新です。と、書いていながらそういうことができるようになった自分にちょっと驚いています。

というのも、途中バカンスを挟みつつ一年ちょっと前から(もう一年かぁ・・)このフランス滞在記を毎週書き続けているのですが、おなじテーマについて書き続けることが苦手だったわたしにとって、金曜日が来ることは何気にプレッシャーだったのです(笑)。

それで、一週間前からフランス滞在当時の写真を見返しながら「今週は何書こう・・」「ネタは何にしよう」と頭の中でぐるぐると考え始める。一日前には文章ができているのが理想で、遅くとも金曜日の午前中までには書き上がっていないと不安・・という状態。だから金曜日に投稿すると「あぁ〜今週もお疲れ様です」と楽しい週末が迎えられるのです。

そんなこんなで一年書いてきたわけですが、さすがにもう一年も続いているんだから『同じテーマを書き続けるのが苦手なわたし』という自己認識をそろそろ取り下げてもいいだろう。

苦手ゆえによーしとやる気を入れる、というモードもそろそろゆるめてもいいだろう。と思い始めて、前日の木曜日までフランス滞在記には手をつけないと決めた。そうしたら、それで全然問題は午前中には書き上がってしまって、今日はついに一日すっかり忙しい昼間を過ごしたのち、夜お茶を飲みながらのんびりと書いている(←今ここ)。


さて、前置きが長くなってしまいましたが、今日は虹のお話。フランス滞在中、ほんとうにたくさんの虹を観た。そしてほんとうにお世話になりました。

湿気が少ないせいか、フランスの空はいつもくっきりと鮮やかな色を映し出してくれる。わたしはブラブラ外を歩きながら空を見上げるのがとても好きで、フランスの方と会食をして「フランスの好きなところは?」と聞かれたときは、思わず「空の色が綺麗なところ」と答えてしまったぐらい。

特に、雨上がりにはっきりと虹が現れる空がとても好きだった。

慣れないフランス生活でイライラして、ついつい娘に冷たい態度をとってしまい自己嫌悪に陥っていたような時。「なんであんな風にしか言えなかっただろう」「なんて大人気なかったんだろう」とやるせない気持ちで窓の外を見つめると、そこにはちょっと前の出来事や今のこのわたしのモヤモヤとした気持ちなんてまったく存ぜぬと言わんばかりに、くっきりと大きな虹がかかっていたりするのです。

それでハッと我にかえって、過去の回想に割かれていたエネルギーがぎゅっと今に戻ってくる。まるで時計の針を合わせるかのように、ちょっと狂ってしまっていた針が、今という時間にピタッと戻ってくるかのように。

すると、さっきまでの殺伐とした空気はどこへやら。目の前に広がっているありふれた日常はまるで天国のような世界に一瞬感じられるのだ。そう、ほんの一瞬。ほんの一瞬の出来事。


今週、幼稚園から帰ってきた娘が、おやつを食べている時だったか機嫌よく鼻歌を歌っていた。あぁこの歌はたしか彼女が小さい頃よく二人で聴いていたような気がする。でもなんていう歌だっけと思って耳を澄ませていると、「ママ、この歌 にじのうた っていうんだよ。今日幼稚園で歌ったんだよ」と教えてくれた。

へぇ〜、と思い夜彼女を寝かしつけたあと、友達のさめじまみおさんのnoteを読んでいたら、なんと、みおさんのかわいいお子さん二人も一緒に夕飯の支度をしながらあの虹を歌っていたと知ってびっくり。

いよいよどんな歌だったか気になって、翌朝娘と一緒にyoutubeで聴いてみた。すると、あの時の、フランスの窓から虹を見ていた時の自分とつながって、思わずボロボロと泣いてしまった。


そして、がんばったねと声をかけたくなった。

虹はきっとあの頃の自分との架け橋だ。


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ラララ にじがにじが
空にかかって
きみのきみの 気分もはれて


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きっと明日はいい天気
きっと明日はいい天気




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