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皇の時代の羅針盤 その五

月刊プレジデントイーグル
                       vol,5 1995, 4,10

 人間心理の戦略を活かす          
      経営者は会社を伸ばす。!      

 先月のマンスリーから一カ月が過ぎました。その間に、大きな変化が起こりました。サリン事件、これはだれでも知っていますね。四月九日統一地方選において、東京では青島幸男氏が都知事に当選、大阪では横山ノック氏が府知事に当選されました。

円高は、まだまだ続いております、今日四月十日午前の始めには1ドル80円20銭と言う最高値をつけました。あまり騒がれなかった事で新潟に大きな地震がありました。本当に95年は激動の年であります。天変地異、人災、政治経済における不満の爆発、これらが解決したとき初めて平和な世の中が出来るのではないでしょうか。早くそうなることを祈る思いでおります。

 天変地異や人災(サリン)はどうしようもないことですが、政治経済は市民の手で変えることが出来ることが今回の知事選で証明されたようなものです。これは声なき声であるサイレントマジョリティーの叫び声です。

あまりにも官僚や政治家が国を思うことより政党や利権に執着したための結果だと思います。これからは多すぎる規制の緩和、人間性を重視した政治家が選ばれなければならないと思います。経営者の一人として補助金の有効な使い方を考えるべきだと思っております。此の件については、後日発表したいと思います。

 それでは、今月のテーマ黄金の国ジパングについて考えて行きたいと思います。

《黄金の国ジパングはどこに》


 この原稿を書いている今日(95年3月11日)、昨日の講演会で話したことが読売新聞に出ていたことをここに紹介致します。

一、規制緩和について、


国内規格から国際規格・基準にまで進んでいる。金融規制、建築資材、木材、化粧品の製造・輸入に関する許可制・ 表示規制に見直し、輸入手続きの簡素化、企業年金の資産運用規正の緩和、外国人弁護士による国際仲裁の自由化が上げられている。

農産物価格支持制度の廃止を含む見直しは結果的に実施困難とされた。このほか、たばこの小売価格の自由化、国土利用計画法に基づく届け出の撤廃も困難とされている。

これは、中間報告で三段階に分かれ、基本的に実施される『措置予定(措置済みを含む)』703件、『検討中』347件、 『措置困難』439件だった。

全体的に見れば不満の残るものであるが、緩和されないよりは多少にしても成果があればこれから改善され る余地があるということです。市民のチェックが必要である。

二、デリバティブ取引失敗、


日本酸素119億の損失、94年9月中間期に3億8千万の損失以来、その額が膨らんでいた。
デリバティブ(金融派生商品)は、先のベアリング社の倒産が株式市場の波乱要因となったばかりである。こ れも、このようなことが起こる可能性がいつでもあるということが考えられます。

三、円高差益の還元、時間差解消への期待、


流通、石油は早く反映。電力、ガス値下げ困難。実際に消費者が円高メリットを手にするには時間がかかるケー スが多いようだが、円高のメリットを企業が搾取しなければ価格が下がり内外価格差が是正されてくれば消費 が拡大され景気を支えられる力となるでしょう。

やはり、このようなことはだれでも考えることなのでしょうが、わたしの言うヤジロベイ的発想は間違いな かったと言うことになります。そして、日本が輸出するように他国も輸出したいのですから、必要なもので安く なるものは輸入すればよいと思います。

四、広告の欄より


最近やけに、目につくことがあります。それは、広告の中に保証という文字が多くなったと言うことです。『トヨ タの基準は安心です。』と謳い、大きく保証という字で表現しています。そのほかに、気付いたものでは『価格破壊を保証します。』とか、『信頼という品質です。』というように、いままでは考えてもみないようなものまでに保 証がついてきたという気が致します。

またこれは、今年7月より実施されるPL法に対するアピールとも取れますが、責任という考え方からみれ ば大いに結構なことです。これにより、今まで以上にオープンとなり国や大企業は責任という保証を明確に しなければならなくなります。

以上のようなことが、出ているということは本当に驚きであり良いことです。反面経済学者や経済評論家と言われる人達は何故本当のことを言わないのでしょう。現状を的確に把握して今できる改善策を取る具体的目標を決定してもらいたいものです。

黄金の国ジパングはどこに


本来、今日の新聞の内容がすべて改善されていれば日本は黄金の国であっても良いと思います。

日本は、世界有数の金の埋蔵量があることを知っている人は少ないと思います。それは、今も昔も変わりません。歴史を調べてみれば分かることです。金閣寺や金紗銀紗の織物、大判小判のことを考えただけでも分かります。

金は、太陽が爆発して粉々になったときそのエネルギーによって鉄が金に変わるそうです。このことは聞いた話ですが、そうであるならば人工的には絶対に作れない事になります。

ある意味では、神様の贈り物みたいなものですね。太陽が爆発してそのときできた金の粉が色々な物質と引き合い地球が作られたとするならば地球も生命も神様のものと言えます。

古くは、神国日本と言った時代もありますが、神の国であると言えば日本に金が沢山あっても不思議ではないと思います。こんなロマンがあっても良いのではないでしょうか。

夢やロマンが無くても事実日本には金が沢山埋蔵されているのです。これは、3年以上前からマスコミ報道されていることです。ですが、採掘されておりません。

何故なら採掘費用が高くつき過ぎるからです。これも人件費と金相場が低いからです。今日現在(3月11日)で

1g 売り消費税別 1165円、 買い消費税込み 1139円 これで6円高です。これでは、採掘するより必要な量だけ輸入した方が得です。また金が貨幣のような価値があった時代は金を集めることも必要でしょうが、今は貨幣も貨幣ではないような時代ですからただの素材でしかない金をわざわざ集めることもないでしょう。

1979年上半期ころまでは、1g1500円前後でした。80年に一挙に6500円まで達し82年半ばまでにかなりの落差をもって2600円台に下がり、83年に4000円台を2回記録して後は下がる一方です。76年以前は分かりませんが、76年から95年の現在までをグラフでみると80年から92年の12年間は1g1600円以上の値を付けていますが、6500円から下がるだけとみて良いでしょう。これは、高値で買った人が損を覚悟で少しづつ売って来たのではないかと思います。

そしてようやく在庫がはけた様な状態ではないかと考えられます。機関投資家を除いた個人は売る人は売り、買う人は買ったということになります。
ここで、金は株と違い現物がありますから持っていて加工する事ができます。ですから、素材として考えるなら安く買って加工して高く売ることも可能です。これは個人でもできます。先物取引は、プラスマイナスが大きいから素人は手を出さないことが一番です。

結論的にみると約19年で金の価格は基に戻ったということです。金価格が戻り円が高くなっているということは経済的に言えば豊かになっている訳です。

明治のころは1ドル1円位でした。昭和初期は1ドル15円、昭和15年ころは1ドル50円、昭和21年以降360円の時代が長く続き変動相場制になってから、大きく分けて250円台、200円台、150円台、120円台、100円台、95年になって99円台そして3月には88円台を記録し91円台であります。これからも多少の上下をしながら円は高くなる模様です。

昔は今と違って貨幣価値も違うから一概に言えませんが、昭和15年ころ1ドル50円であったのなら仮に1ドル50円になったとしても不思議ではないですね。 ここで早急に結論は出せませんが、1ドル360円でだれが得をしたのでしょうか。また、それは何のための保証があったのでしょうか。ゆっくり考えてみる必要があります。

これらのことを考えたとき、黄金の国ジパングはどこに行ってしまったのでしょう。日本国内におけるビジネスをみると、おもしろいことに気付きます。それは、大手大企業は色々な面で安全策と資本力を生かして独占的事業を目指しています。中小企業はその下請けとなり安全策を取ります。ベンチャー企業やアントラプルナーと言われる人達も同様なことを行います。そしてその結果、子が親をまねるように皆大手のまねをする訳です。そしてそれは最終的に割高なものを作り上げてしまうということです。

本来価格というものは、製造原価、流通費、人件費、減価償却費、資産準備金、流動費に利益をプラスしたもので良いと思います。ところが、償却しきってしまった設備や機械をそのまま使用して利益を上げても値下げしなかったり、人件費という名目で利益があるにもかかわらず価格調整で値上げをしたりします。これでは、いくら国が豊かになったとしても市民の生活は豊かにはなりません。

今この円高で安くて良いものが買える様に早くなってほしいものです。当然国内生産品でも安くて良いものを作れる訳ですからどんどんやってもらいたいものです。

衣、食、住、楽で考えてみましょう。

について、特別なものをも除いて安くて使いやすいものは輸入品でも良い。特に子供服は毎年サイズが変わる 訳だから無駄のないようにすることが良い。

について、国内品においても輸入品においても十分安くできる。例えばEM菌というバイオを使った農業を行 う。また、ミネ丸君という電気を通すセラミックボールによる畜産、養豚、養鶏による高品質低価格と悪臭公 害を同時に無くすこともできます。

 食肉屠殺についても、価格調整のためにゴミとして処分されている量は大変なものです。ただ同然の皮革につ いては、日本が輸出しているのが現状です。これは、衣の問題ですが本当の話です。

について、国産の木材と輸入木材を使用目的に分けて作る事によりコストを下げる。資材で安くて良いものは 輸入品で良い。
 今までも、資材として輸入はしていたのだからこれからは住宅全部を輸入する時代でもあります。日本でも、 四国から材料と大工さん込みで住宅を建てているところがあるくらいですからやってできない事はないはずで す。

について、レジャーやカルチャーを楽しむことです。国民生活が本当に豊かになれば自然とゆとりを持った 生活ができると思います。また、その産業にあったものが開発されてくると考えられます。個性と創造力のあ るものが必要とされることでしょう。
日本も世界もともに豊かになるような国際交流や文化交流ができて、初めて国境がなく人々が明るく楽しく元気で生活できるのではないでしょうか。このとき、黄金の国ジパングから黄金の星地球となると思います。

以上が3月11日に、今回のために作成しておいたものです。わずか一カ月も立たないうちに、金、円について言えばその方向の結果が出ています。ここで、考えなければならないことがあります。それはどう考えてもどこかで何時かは経済が破綻するのではないかということです。何故かというと、対アメリカを見たとき円安にすれば日本の輸出企業はもうかる。そうかと言って円高にすればさらに損が出るということがある訳です。

そうなると困る人がいる訳です。その人たちは、ドルを売って円を買う、買った円でドルを買うということを繰り返しながら円を高くして行きます。その結果アメリカ経済が破綻しドルが紙くずのようになったとき、大儲けする様な気がします。

ロシアにおいて今ドル又は円をもっていると金持ちです。5万円で購入した日本車を売るだけで大きなビジネスになってしまうからです。このようなことが、起こらないとは言えません。

追記1


世代を超える時間が過ぎ去り、経済も生活様式も様変わりしている今日この頃です。

変わることが進化することだが、変わらないものが、衣食住と娯楽だろう。
食う寝る遊ぶと排便が付きまとうものです。

金相場が一万三千円を超える価格をつけています。エヌビディアの資産がマイクロソフトの次になり、世界二位になった。アップルは三位です。

トヨタを含む自動車会社の不正が発覚した、過去に、三菱、日産がリコールしたが、今度はトヨタ系である何か仕掛けているように思える。

追記2

菱刈金鉱、海から金を取り出す藻の研究で、ゴールドラッシュが起こるか?

本当は起こってほしいと思う。

皇の時代が近づいている兆しです。今日本が世界で一番行きたい国になっています。
日本を学ぶ人が多くなっているという事がその証でもあります。

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