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三手 先の未来

高校生の時 必修は将棋クラブだった
負けてばかりの私に友人は
「将棋は三手 先を読むのよ」と教えてくれた
大人になってなんでも”先手必勝”と先回りして行動する私は周りにも将棋が三手先を読むように自分も三手先を読み 行動していると説明した
大概の人がすごいねと誉めてくれたが
ある人から”ヒメオウギさんは三手先は読めても自分の足元をみてないよね”と指摘された

人の事ばかり 周りの事ばかり
自分が関わらなくていいところばかり
気になってあれにもこれにも手を出し口を出し
足を突っ込んだ結果 守るべき自分の立ち位置は
元もこもなく崩れた
 輝く明るい未来を夢見 取り組んだはずだったが
人間関係は壊れ 規律を乱し それまでの思い出たちまで 気がつくとぐちゃぐちゃにしていた 
想像していた未来と実際の三手先には驚くほどの
格差が広がり収集がつかないほど…

” 読み違い” 単純に言えばそういうことだろうか

私は間違ってない

そう思い込めば 思い込むほど 勝ち筋は見えない
やっぱり将棋が強くなれないのは
先を見通す力がないからなのだろうか
四角のものは丸く見え三角のものは四角に見える 
てんで的外れ見当違いの予想達…

でもね 負け惜しみじゃないよ
私が恐れた三手先は やっぱり間違いなく訪れる 
想定の範囲内の未来なんだ
外れてるわけじゃない
予想の時期がずれてるだけ…
時空を超えてやってくる三手先の私の未来

分厚い曇天の空に刺した 一筋の光
あの時 見えた その光の中
今の私は立っている






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