模倣は心の安定剤
マネされ作家の心情日記 6
結構はじめの方の記事に書いている”模倣する側の心情・目的”ですが、
それに加えてもう一つ。
今回は、模倣を繰り返す人の心情と目的の続編です。
≫ 前回のおさらい
前に書いた模倣(マネ)する人の心情や目的をおさらいするとこんな感じでした。
楽したいから(試作とかしたくない)
アイディアがないから
盗んでもバレないから
材料費を節約したいから
売れればなんでもいいから
相手の気持ちは関係ない、自分さえ良けできればOK
それで、ここに付け加えたいもう一つの大きな模倣する人の心情(目的)は、
『(盗んだものが)もし売れなくても、自分のデザインでも、自分が時間をさいて作ったものでもないから売れなくても心は傷つかなくて済む』
という世の中からの評価や責任に関した心の動きです。
もっと細かくいうと…、
・試作の手間もいらない♪
・材料もわかっているから余計な出費もしなくていい♪
・あ~なんてラクチン♪売れたらラッキー♪
・売れなくてもそれはあの人のせいであって、自分には関係ないわ~♪
…つまりは無意識に自分を守っているということですね。
≫心の安定剤
なんで、どうしてこういったことになるんでしょう。
悪意ある模倣って本当に悪です。
自分の中からデザインを考え、色を構成し、またそこに想いをもってものづくりをされている人は、上記の模倣者の心情とは逆で、
・試作には時間をかけて、使いやすさや安全面もチェックする
・材料はある程度しぼった中から構成するが、買い足すこともある。
・ものづくりは楽しいがラクチンじゃない、悩みに悩んで色々決めていく。
・売れなければ修正したり改善策を考え、作ったものの責任は自分にあると思っている。
さて、皆さんはどちらの方から購入したいですか?
模倣を繰り返す原因は、ありのままの自分をさらけ出すことへの恐怖心が隠れていると思います。
≫まとめ
弱いものを搾取して得をするのが成功への近道ですよと言わんばかりに思える今の世の中…。
模倣と同様に虐めや嫌がらせ、差別や偏見も、バレなければいいと考える人は想像するよりもはるかに多く、また年々増えているのではないかとさえ思うこともあります。
誰かのアイディアを模倣することは、その評価が自分に向かない分、心は楽かもしれません。
上手くいけば盗んだもので購入者を騙し、売り上げが上がることもあるでしょう。
でもね、絶対騙されない人がいるんですよ。
それは自分自身。
心は守られているようでそれは本当に表面だけ。
実は模倣を繰り返すことで一番傷つけているのは模倣者本人であるとわたしは思います。
結局なにもいいことはないんですよ。
自分のアイディアで勝負しましょう。
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