㊗ニコニコ漫画月間お気に入りランキング1位を獲得した作品が本気で面白い件 『え、社内システムを全てワンオペしている私を解雇ですか?』(原作:下城米雪、キャラクター原案:icchi、漫画:伊於)主婦と生活社刊

前回紹介した作品の感想はこちらから

はじめに

本作をどこで知ったか明確には覚えていません。2択なんですよね。ニコニコ漫画かピッコマか…。本当に記憶にはありませんが、どちらにせよ言えることがあります。それは本作が「本当に面白い作品」であるということです。

あらすじ

大手だけどブラック企業、RaWiに技術者として勤め、社内の全業務を自動化する通称“オルラビシステム”を同僚、そして推しと共に完成させた佐藤愛は、働き方改革、つまり業務の再構築化を推し進め、完璧な大改革を成し遂げるための一環ということで社長の判断により解雇されてしまう…。
解雇通告をされた日の夜ファミレスで飲んでいると、幼馴染の鈴木健太と出会う。彼はスタートアップ企業を起業しており、最初は同情心から彼女を雇用しようとしていた。しかし、帰り道でオルラビシステムの話になり愛が「それ、私が作ったやつ!」と笑顔で言う。
それを聞いた彼は、「君が欲しい。オルラビシステムは芸術品。あれ以上のシステムをボクは見た事が無い。君は最高のエンジニアだ。君が輝ける場所は、僕が作る」として彼女を合同会社KTRで雇うことにした…。と言うものです。


感想

(毎度の如くあらすじが長いのは放置)
佐藤さんの上司にあたる男性は社長に対して遠回しに「気が狂ってる」と述べたり「自動化の恩恵で工数と人員は削減できるけど…「1人でまわる仕事など本当に必要か」と質問された時は、言葉を返す気力を失った。君たち(技術者)の奮闘を伝えきれなかった自分の責任だ…」と述べるシーンがあります。
現在は何かと問題点を指摘される生成AIが話題です。確かにより効率的なやり方を見つけ、実行し、その際に人員削減を行うのは経営陣として当然の判断でしょう。しかし切るべき人間や重要視する場所を間違えると、会社は簡単に崩壊する可能性があることを教えてくれる作品でもあります。
また、本作は所謂なろう系ではなく主人公や同僚、そして彼女の心の支えとなっていた推しがいたからこそ実現できた業務の全自動化システムが存在するため、決して「佐藤さんが1人で作った!佐藤さんは凄い!」と盲目的に言える作品でないことが分かります。
つい最近も某出版社がランサムウェアの標的にされたことで個人情報などが盗まれたほか、真偽のほどは社内の人間でもないため分かりませんが、犯罪組織に対してお金を支払った、と言う報道もされています。その後、会社はエンジニアなどをオープンでもクローズな場所でも雇用しようとしていましたが、求める仕事に対して給料があまりにも安すぎる、とこれまたXで話題になっていた件は記憶に新しいと思います。
私はIT系の人間ではないため、PCやシステム関係の事には詳しくありません。WordやExcel、PowerPointが使えると言っても、それは主婦層が多いアルバイト内だけの話。何なら時間がある人や意欲的に学ぼうと考えている人は、様々な無料サービスや動画を活用して積極的に学んでいます。
話を戻しますが、技術者の方々の表面的な仕事は今どきネットを駆使すれば簡単に見つけることができるでしょう。体験談などもあるでしょうし、これからの技術者が何を求められているのかが書かれた本なども多く刊行されているでしょう。ですが、どのような状況においても、どのような人間であっても、仕事をする上で軽視するべき人間はいないということです。日常生活において軽視したくなるような人間ならたくさんいると思いますけどね。優先席に座る若い人を盗撮して謎の正義感でXにさらすようなおっさんとか(笑)。
本作はRaWiを解雇後、プログラマ塾である合同会社KTR(“未経験不可、いま困っていることがある人だけに”がコンセプト)に入社した佐藤愛が今後どのようにしてKTRを訪ねてきた人たちをエンジニア、そして人としての面から助けていくのか、また彼女が退職した後のオルラビシステムやRaWiがその後どうなっていくのかが描かれていきます。まだライトノベル・コミカライズ版共に3巻まで刊行されているため今からでもその面白さの波に乗ることはできると思います。
巻数が多すぎると逆に読めないというのは分かりますよ…。私もつい最近までワンピースを読んでいませんでしたし、その理由の一つが今から追いかけるにはあまりにも巻数や登場人物が多いから…ですので。
出版社を目指す人間としてはありえない発言ですが、実際口には出さないだけでこう思っている方、意外におられるのではないでしょうか。
それはともかく、ピッコマでは2巻途中まで読めますしニコニコ漫画では最初の3話と最新2話を無料で読むことができます。一番新しい話は無料じゃないのでそこだけ誤解のなきよう(笑)

それでは、今回もここまで読んでいただきありがとうございました!やはり文章を書いている時は楽しいですね(笑)


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