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観察記録vol.1 2023.08

いよいよ8月も終わり。
夏も終わりか………
とおセンチな気持ちになりがちな時期です。
だがしかし、森の中はとってもイキイキしていますよ。

今月は雨も多く、山に行く日数があまりなかったのですが、それでも
たくさんの植物や菌類に出会えました。今回はその中からちょっと紹介。


イワタバコ 
シソ目イワタバコ科イワタバコ属の多年草
葉っぱの形がタバコの葉に似る。
花言葉は『涼しげ』


イワタバコ、好きなんですよね。
真夏に咲く。花言葉に違わぬ涼しい見た目。
子供の頃に津野町の長沢の滝に行った時に初めて群生を見ましたが、
滝の飛沫が広い葉にあたっては滴る様子が、今思い浮かべても涼しさを感じる。
水気の多い渓谷、山道によく生えています。



ハナイカダ
モチノキ目ハナイカダ科ハナイカダ属
この木の葉は珍しく、葉の真ん中に花と果実をつける。
その様子が筏に乗った船頭さんのようであるから
この名前がついた。

ハナイカダ、葉っぱは食えるらしい。山菜にありがちなクセがなく
食べやすい、とあるが、味がしないのかな。
また、書籍によっては果実は熟すと生食できるとあるが、非常に不味いとも。
不味いと聞くと俄然食ってみたくなる。
以前、食えなくはないが不味いと聞いた桜の果実を食べたが、実に不味いという
表現がよく似合う味だった。そんな感じだろうか。
ちなみに果実がついたハナイカダの葉っぱを水路に流す遊びをやってみましたが、これがなかなか沈まないで流れて行きました。途中で暗渠に入って出てこなくなった時はじつに切なかった。



ハリギリ
セリ目ウコギ科ハリギリ属
別名「せんの木」と呼ばれる。
若い木や枝には棘がある。

ハリギリ。東川地区で撮影。なぜかこの辺りでよく見る。
九十九曲峠の付近で、ハリギリの変種「ケハリギリ」も生えていた。

ケハリギリ
ハリギリに比べて葉の切れ込みが深い
※手元に画像がなかったため自分がバイオームに
登録したデータから引用。
学名をつけられたのは今話題のマキシモヴィッチ博士のようです。

しかし今思えば(この2枚とも見た目は)そんなに変わらない気もするな。
切れ込みが深い葉もあれば、そうでも無いのもあるしなんとも。
この葉っぱも山菜として食えるんですよね。僕はまだ食べたことはないです。
うまい!と書いてる人もいれば、タラの芽に比べるとアクが強いとも。
こればっかりは食べてみないとわからんね。ウコギ科だとコシアブラはめちゃくちゃ美味かったし、来年の春のお楽しみですね。




ハガクレツリフネ
ツツジ目ツリフネソウ科ツリフネソウ属の多年草
湿った山地を好む。
花言葉は「羞恥心」
ドンマイ、ドンマイ、泣かないで

ハガクレツリフネ
この花は町内の標高950mほどの位置に群生している。
初めて見かけた時が六月ごろだったか、その時にすでに花を咲かせていたから、
群生地では長いこと花を楽しめるかも。
帆掛船を吊り下げたような見た目の「ツリフネソウ」の中でも、この種は
葉っぱに隠れるように咲くことから、「ハガクレツリフネ」
なんとも渋い名前ですが、花言葉は『羞恥心』
奥ゆかしいなぁ。



タマゴタケ
ハラタケ目テングタケ科テングタケ目
広葉樹と針葉樹の混交林を好む。
名前の通り、ニワトリの卵のような球体を
割って出てくる。

タマゴタケ。仲洞地区で撮影。
美しい。絵本に出てくるタイプのキノコ。
人によっては毒々しいと思うでしょうが、これは美しい。
(このノートを開設して最初に紹介するキノコがタマゴタケってのがなんとも嬉しい。)
それでいて、なんと非常に美味なキノコとして人気があります。
お恥ずかしい話ですが、これもまだ食べたことはない。
去年も同じ時期にアカマツ林を歩いていると発見。今回発見したのはコナラ、クヌギとアカマツの混交林。
梼原に来てから、よく見かけるようになった。
どこかで食べようと思っているのですが、このキノコをどうも摘み取る気にはなれない。崩したくない……椎茸やナメコならブチっともぎ取るところですが……。
(椎茸やナメコを馬鹿にしているわけではない)
よく似ているキノコで、毒をもつベニテングタケやテングタケがあります。
迂闊に食べるのはやめましょう。


今回はこんなとこでしょうか。しかし、こうして書いてみるとなかなか楽しい。
次は9月のぶんと、その後になんかしら更新できたら良いなあ。

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