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健康の基礎知識!タンパク質の重要性

割引あり

前々回から水分補給の重要性に触れてきました、
水は人体にとって欠かせない成分であり、
私たちの細胞の大半を占めています。

今回の主題は、この水に次ぐ身体にとって重要な要素、
それは「たんぱく質」です。

これまで歯やその周辺組織、
例えば歯茎や顎骨についても多く話してきました。
それらの基盤を形成しているのが、実はこのたんぱく質です。
ですから、たんぱく質の機能と性質をしっかり把握すれば、
虫歯や歯周病に対する理解も深まると考えています。

現在も新型コロナウイルスによる感染症が問題になっていますが、
意外と知られていないことは、虫歯や歯周病も
実は感染症であるという点です。
感染症に対抗するためには、免疫力の強化が不可欠であり、
その鍵を握るのもたんぱく質です。

本日は、そのたんぱく質がどれほど重要であるか
焦点を当ててお話します。
また、
後半部分では、様々な情報源から得たプロテインパウダーの効果的な
摂取方法についても触れていく予定です。
今日の内容が皆さんの健康に役立てばと思います。

たんぱく質はしばしば「3大栄養素」の一角として語られます。
もちろん、糖質、脂質と並び、
これらが生命活動に不可欠なエネルギー源であるとの認識があります。
この一般的な考えは、古くから続いています。

しかし、私がまず強調したいのは、
たんぱく質が単にエネルギー供給の一環と考えられるべきではない、
という点です。
たしかに、
糖質は1g当たり4kcal、脂質は1g当たり9kcal、たんぱく質も1g当たり4kcalのエネルギーがあります。
それでも、本日のテーマである
「体はたんぱく質で形成されている」に照らし合わせて考えると、
たんぱく質は基本的には「構築材料」です。

具体的な例で言うと、
家を温める際に暖炉で薪を燃やすと考えてみてください。
この場合、糖質や脂肪が薪に該当します。
逆にたんぱく質を燃料として使うことは、
家の柱や畳を焼き払うようなものです。
このような視点から、
たんぱく質をただのエネルギー源として扱うのは危険も伴う場合があるということを理解していただきたいのです。

要するに、たんぱく質は身体の構造そのものを形成する
基本素材であるという認識を、最初にお持ちいただきたいと思います。

さて、歯についてですが、以前も話したとおり、
一番外側の部分はエナメル質で覆われています。
このエナメル質にはタンパク質は含まれていません。
しかし、
その下層には象牙質という成分があり、
この象牙質は約20%がタンパク質で成り立っています

さらに、歯を固定している歯茎や歯槽骨—これらは骨の一種です—も、
基本的にはタンパク質でできています。
具体的には、歯槽骨はおおよそ30%がタンパク質です。

多くの人が骨や歯はカルシウムで形成されていると考えがちですが、
実際にはそれだけではありません。
強くて健康な骨と歯の骨格はタンパク質です。
建築物を考えた場合、コンクリートだけの構造は脆い。
しかし、鉄筋を加えると強度が上がります。
この比喩で言えば、鉄筋はタンパク質、コンクリートはカルシウムです。

身体全体を見渡すと、筋肉は80%がタンパク質、皮膚も60%がタンパク質、さらに内臓は基本的にタンパク質が主成分です。
免疫応答を高める白血球や抗体、酵素、ホルモンもすべてタンパク質です。

なぜこれが重要かと言えば、多くの生理機能や健康問題も、
実はタンパク質が深く関わっています。
貧血、血圧の制御、ホルモンのバランス、細菌やウイルスからの防御、
さらには多くの内臓疾患といった問題も、
基底にはタンパク質が関連しています。

私たちの身体の37兆個の細胞は、
毎日約1兆個が新しく生まれ変わっています。
このプロセスに必要なのが、タンパク質です。
言い換えれば、タンパク質が十分でなければ、
これから説明した
多くの生理機能や健康状態に問題が生じる可能性が高いです。

食事からのタンパク質摂取が特に重要であり、
特に高齢者はタンパク質の摂取が不足しがちです。
そのため、十分なタンパク質摂取は年齢を問わずに重要です。
これを念頭に置いて、栄養バランスの整った食事を心掛けることが、
健康を維持する鍵となります。

日本は近年、高齢化社会となっており、
特に女性の平均寿命は2023年時点で約87.45歳となっています。
このような背景を考慮すると、歯、骨、筋肉などの
健康を維持するためには、たんぱく質の摂取が欠かせないと言えます。
理想としては、90歳、100歳になっても、
自力で歩き、自分の歯で食事ができることです。

たんぱく質の摂取はそのために極めて重要です。
一日にどれだけ摂るべきかというと、体重1kgあたり1グラムが目安です。
例えば、60kgの人は一日に60グラムのたんぱく質を摂るべきですが、
特定の状況下(妊娠、成長期、アスリート等)では、
その量を調整する必要があります。

食品だけでこの量を摂ろうとすると、実際には大変です。具体的には、
1日に卵を8個、500gのサーロインステーキ、
納豆を7パックも必要とします。
そのため、現代においてはプロテインパウダーなどを
効率的に利用するのが一つの解決策です。

これまでのポイントは、たんぱく質が何故必要か、
その不足がもたらす影響、そして必要な摂取量についてでした。
この話の次の部分では、どのように効率よくたんぱく質を摂れるかに焦点を当てます。

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