さらば学生の自分

今日、学生という身分ではなくなる。
一生戻ってくることはできない。
一般的な人より少し長めに過ごすことになった。

短かったとは思わないが長かったのかはわからない。
いろんな人たちに出会ってきたがみんな優しい人ばかりだった。
いじめられもしたが、逆にいじめに加担してしまったこともあった。
綺麗に生きてきたわけではない。

基本的に地元では周りはエリートばかりだった。
かといって見返してやろうと思って努力したわけでもない。
楽しかったからそれでよかった。
競争意識も結局生まれなかった。

大学で一人暮らしを始めた。
今度は能力差があまりなくなり友達の前でかなりふざけるようになった。
自分から何かを表現する機会が一気に増えた。
好きなように自分で表現できる環境が楽しかった。

院進した。もっと言うならせざるを得なかった。
就活が上手くいかなかったからだ。
そこで人間関係の難しさを知った。苦しさを知った。
何回自分の心をぶっ殺したか覚えてない。

そんな中で楽しめることをいっぱい知れた。
ライブ、ダーツ、映画あとはもろもろ。
最後までいろいろあったが無事に出ることが出来た。
この2年間は絶対無駄じゃなかったと思う。

最近は意外と自分のことを大切にしてくれる人がいることを知った。
親をはじめとして先生もそうだし、地元の知り合いとか
周りの大人も味方なのかもと思えるようになった。
自分の中で頼れるかもしれない選択肢が増えた気がする。

明日から社会人になる自分がこわい。
得体のしれないものすぎてこわすぎる。
みんな苦労してるみたいだし、いいことをあまり聞かないから余計に。
何も期待できない。それぐらいがいいのかもしれないが。

この長い学生生活に悔いはない。
別にやり直したいとか戻りたいとは思わない。
社会人になったら全然変わるだろうけど。

とりあえず学生の自分よ、これでお別れだ。安らかに眠ってくれ。
過去の存在としてこれからの自分を見守ってほしい。
だんだん学生の頃の感覚も記憶も薄れていくだろうけど。
ひょっとしたら君になりたくなるだろうけど。

さて、明日からは地獄を過ごしていきますか。

2024/03/31


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