第62話 エイトウーマン写真展2023④〜葵つかさ、美乃すずめ泣く!藤かんなチャンネル始まる!〜
4日目
「明日の写真展はある意味ターニングポイントやで。そして藤かんなのニコ生が始まる」
前日の<今日を振り返る会>で社長はそう言った。私は緊張して写真展4日目を迎えた。
新エイトマン女優は元アイドル
この日の在廊女優は『葵つかささん』と『美乃すずめさん』。つかささんの在廊時間まで来場者の数は穏やかだった。
「ちょっと中入って」
社長が私を控室に呼んだ。
そこには超美しい脚をもつスタイル抜群の女性がいた。
「エイトマンに新しく入った子。12月にデビュー作出るねん。元アイドルグループ」
社長は説明した。
”また強い歴史を持った戦士がエイトマンにきたな・・・”
私はワクワクした。
「この子な、九九言ったらすごいねん」
社長は突然そう言って、彼女に九九を暗唱させた。
非常に、すごかった・・・。
新星エイトマンに乞うご期待!
タレント、アートディレクター、日本の重要人物!目が回るようなゲストたち
葵つかささんの在廊時間になり、どえらいゲストがどしどしやってきた。
『三田羽衣さん』『デコウトミリさん』『桃乃木かなさん』『miruさん』・・・。
もう美女美女美女美女。美女がきゃっきゃと写真を撮っている様子に、会場のお客さまたちの口は半開きだった。
『秋山具義さん』。
広告や商品のパッケージ、CDジャケットのデザインなど手掛けるアートディレクターである。
マルちゃん正麺や麒麟ZEROのパッケージ、大学のロゴ、AKB48『ヘビーローテーション』のCDジャケット・・・などなど。挙げだすとキリがない。
私は秋山さんの作品は私たちが普段目にするようなものばかりで驚いた。反面、秋山さんの名前を知らなかったことを申し訳なく思った。
でもこうして名前より作品の方が有名になっている人はかっこいいと思う。西田幸樹さんも然り。
『高畑裕太さん』。
「間違って3LのTシャツ注文してしまってんけど、高畑くん着てみてくれへん」
社長はそう言って、エイトウーマンTシャツを彼に渡した。
”絶対ブカブカやわ”と思っていたのに、悔しいほど綺麗に着こなせていた。俳優にはなんでも着こなせる能力までも備わっているらしい。
「これ、葵つかさのバッグ。〇〇円もするねん」
なぜその話になったのか覚えていないが、社長がつかささんのバッグを紹介した。
「え!?〇〇円!?ちょ、ちょっと触っていいですか?」
「ええよ。その様子おもろいから写真撮らせて」
さすが俳優。エンタメ力が高い!
『井川意高さん』。
「明日、井川さんが来てくれるで」と社長に知らされた時、雑な表現をすると、”エグいっ!!”と思った。
百田尚樹さん同様、井川さんも日本を変えられるパワーを持った人だと思う。ツイッターの発言など、”そのうち誰かに殺されるんちゃうか?”とハラハラさせられるくらいパワーがある。ハラハラさせられてワクワクする。
私は1年ほど前に井川さんの『熔ける』という著書を読んだ。井川さんは大王製紙会長の頃、カジノに巨額を注ぎ込み獄中へ。地位も会社も失った・・・。そんな内容の本だった。
私はこの本を読んだときに少し違和感を感じた。著者の文章に色気を感じなかったのだ。
「別に弁解する気もないし、世間に真実を伝えたいなんて思ってないけど、出版社から書けって言われたから書いたんだよ」
そんなこと書かれていないが、文章全体がそう語っているような印象だった。だから記憶に残った。
そんな井川さんは私にとって頭良すぎてトガリ過ぎたヤクザのというイメージだった(あくまでイメージ!)。だが、実物はちっともヤクザではなかった。
”この人、敵に回したらあかんな・・・”と思わせる鋭いものは感じたが、どっしりをした重みのある濃厚な人というのが数分話しただけでもビリビリ伝わってきた。
帰り際に井川さんは「機会があれば僕のニコ生にも出てください」と言った。その言葉!録音しておけばよかった!!
感情を曝け出す2人と冷静な西田幸樹
ゲストの訪問も落ち着き、『葵つかささん』と『美乃すずめさん』が控室で話していた。話の内容はお互いがお互いのことをどう思っているか。
「葵つかさは私にとってエースだし、これからもエースであってほしいと思ってて・・・」
そう言うすずめさん。
「美乃ちゃんは私がエイトマンでずっと独りでやってきたことを理解してくれるから・・・」
そう話すつかささん。もう2人とも涙ぐんでいる。
2人の話を聞いていた西田さんは「こっちから・・・」と呟きながら2人の間に入り動画を回し始めた。私も同時に動画を回した。感情を曝け出して話す2人と、それを撮る西田幸樹を被写体に。
「私は孤独が好きだけど、本当は誰かと一緒にいたい。でも孤独にならないと幸せになれないって分かってるねん。だから孤独を選んだ・・・。そしてらすごく悲しくて・・・」
泣きながら話すつかささん。
「独りじゃないよ。でも11年間そうやって走り続けてくれたんやんな・・・」
一緒に涙ぐむすずめさん。
「私のことを想ってくれる人たちに甘えちゃいけないねん。甘えてしまうと私が幸せになれない。そしたらみんなを幸せにできないって分かってるもん。でも、でも・・・」
西田さんは右に左にカメラを振りながら、2人のことを撮影していた。私もそれに合わせてカメラを右に左に・・・。
「大丈夫、大丈夫」
西田さんはそう言いながらつかささんにティッシュを渡す。でもカメラはしっかり彼女を捉えている。
感情的な2人と冷静な西田さんのチグハグさが可笑しくて、私はつい笑ってしまいそうになった。だがこれだけ感情出してる2人を見て、笑ってはいけない!でも、でも・・・!
気を紛らわすまてに、一度視線を外した。するとそこには美味しそうな唐揚げがあった。すいません、2人の話は全身で聴いてます!でも唐揚げの誘惑には勝てまてん!
私は唐揚げをもぐもぐしながら全身全霊でカメラを回し続けた。良いもの観させてもらいました。ありがとうございました。
第1回目『藤かんなチャンネル』生配信
20時閉場。これからが私の本番。
第1回目『藤かんなチャンネル』のニコニコ生配信だ。
内容は西田幸樹さんの人生のターニングポイント写真集10冊。
写真展を閉めてから、最後の打ち合わせをしたり、会場準備をしたり・・・。
そして22時生配信開始。
どうだったのか。初めての生配信の話は、また別の機会で書くとしよう・・・
サポートは私の励みになり、自信になります。 もっといっぱい頑張っちゃうカンナ😙❤️