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[散文日記] ものづくりしたい.

何かオリジナルのものを造ってみたいと思い立った。
心に余裕があるときは、いつもアイデアが降ってくる。

午前中に太陽が差し込む窓際に、小上がりスペースと植物をディスプレイするための棚的な何か作ろうと徐にスケッチをした。

メジャーを使ってサイズを計測をして、スケッチに殴り書きし、どんなサイズの材料がどれぐらい必要でコストはどれぐらいかかるか。家具の設計に詳しい友人に尋ねる懸念点をざっとメモした。

朝からランニングをしたせいか、今日は頭が冴えている。外は雨模様でスモッグだらけだが、脳の天気は晴れだ。

人は根源的に「手を動かして何かを"つくりたい"」欲求があると風の噂で聞いたことがある(勘違いかもしれんけど)。確かに、何かを思いつき、より具体的に空想し、目に見える形に具現化するプロセスは気持ちいい。自分が知らない新しいものを思いついたときは、ワクワク度が高そうだ。きっとそれを創作とか創造とか言う。

今日は、何かをつくるプロセスがなぜ楽しいのか少し考えてみたい。

空想が楽しい

何かを思いついたときに、その着想をきっかけにどんどん頭の中で考えを進めていく。ああしたい、こうしたい、もっとこうしたほうがカッコいいかも、けど強度が心配だな…。と頭の中を猛スピードで駆け巡る思考のジェットコースターに乗っかっているだけで楽しい。

僕は調べ物をしているときなどについつい脱線して集中力が続かないタイプだが、そんな僕でも一度良いアイデアに出会うと、一定期間そのジェットコースターに夢中になってしまう。

この爽快感がたまらんのですわ。

ただ、このジェットコースターに乗れる条件がある。ストレスフリーで心に余裕がある状態であることが必要なのだ。故に、数ヶ月に1回しか乗れないのが悩みでははあるのだがそれは脇においておこう。

とにかく、このジェットコースターに乗って空想しているときは楽しい。

設計が楽しい

空想を一歩すすめるために、設計フェーズが訪れる。

空想だけで終わるアイデアも数え切れないが、具体的な構造や各部位の詳細やその作り方を計画しているときはパズルの楽しさに近い。

ジェットコースターで見た景色を、一つ一つのピースの形を決めて埋めていく。カチッとハマったときは気持ちいいし、何か違和感があるときは気持ち悪い。

気持ちいいピースを見つけて、はめていく楽しさが設計フェーズにある。

他人の空想のバトンを引き継いで、設計から入るものづくりもあるだろう。お仕事でのものづくりは設計フェーズから入るものが多そうだ。

形になるのが楽しい

世の中に出す状態に向けて、形にしていくフェーズ。

設計通りにつくっても形にしていくとなんか思ったの違ったり、つくる最中に問題にぶち当たったり。思い通りにならないもどかしさと向き合う。

このプロセスでは、いろんな人に手伝ってもらうことが多いので、コラボレーションする楽しさもある。

そんな小さな敵(課題)を倒しながら、徐々に完成形に近づいていく過程とそれを完成させたときの達成感が形になる楽しさだ。

無心になれるから楽しい

これらのプロセスは一貫して楽しい。
楽しいことには没頭できる、無心になれる。

トートロジーかもしれないが、没頭できているから、楽しい。

そういう見方もできるかもしれない。

たとえ何かをつくっているわけではなくても、没頭しているときは雑念が消えて楽しい。例えば、ランニングしているとき、それもペースを上げて余裕がないときは走ることに没頭している。僕はそれが楽しい。

ぼくはこれを、”オモロイ”といいたい

  • 空想の楽しさ

  • 設計の楽しさ

  • 形にする楽しさ/みんなでつくる楽しさ/ドラマの楽しさ

  • 無心になる楽しさ

この全てがそろう”もの(※1)づくり”を「オモロイ」と呼びたい。

※1:ものとは、物理的なものだけではなくサービスやイベントの無形のものを含む

少し話は逸れるが、「面白いね」という言葉は危険な言葉のひとつだと考えている。

アメリカ人と同僚になったことがあるが、Interesting(興味深いね)と彼らが発する時たいてい納得していない。皮肉まじりのようなニュアンスにも聞こえる。

Interestingの文脈で「面白い」という単語を使っていないだろうか?

僕は使っている。あらゆる分野に対して「面白がれる」力はある方だと思うが、その殆どがInterestingであり、Excitedではない。

Excitedなものは「面白い」の中でも特別で、身体的な反応を伴う面白さでそれは興奮と呼べる。

”オモロイ"時間を如何に増やしていけるかが心の豊かさに近づくのではないかと思う今日このごろである。

オモロイ時間の中に、Salient状態が隠れていると信じている。

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