2004年3月26日（金）

【AXIS：前田　法重・中島　一州・原田　公司・大塚　仁・中尾　智史・本田　仁・富田　剛】
「俺たちで辞める奴はいないよな」
「もちろんですよ。だって俺たちはようやくのぼりはじめたばかりですからね。このはてしなく遠い第7迷宮をよ」
「へへ、シット」
　店内に入りテーブル席に着席した後で前田　法重が発した言葉に、原田　公司が名作男坂の名台詞を引用した返事を返し、同じく男坂の迷セリフを本田　仁が続けた。ここはゲーム＆喫茶『AXIS』喫茶部。本日黒髪てへトリオ部隊の面々は、午前中に第7迷宮地下8階を無事にクリアした後、昼食を食べにここを訪れたのである。現在冒険者組織で話題になっている3月末引退の件について、何げに話題になっているのである。
「それにしても島田さん結婚するんだってね。相手って誰か知ってる？」
「いや、冒険者とか元冒険者じゃないらしです。組織の人間でもなさそうなので、名前聞いても誰も知らないってですね」
　素朴な疑問を中島　一州が発言し、それに対して中尾　智史が返事を返す。島田は13期の戦士なので、このメンバーの中では指導経験もある中尾が1番付き合いも多い状況なのだ。
「まあ幸せになって欲しいっすよね」
　こう大塚　仁が言葉を発したタイミングで本日は喫茶部の店番をしている富田　剛が料理を運んで来た。
「それではいただきます」
　いつものように原田の発声で全員が食事を食べ始める。原田も目の前に置かれたカツカレーの大盛りとナポリタンの大盛りのどちらから食べるかを悩んだ挙句、まずはナポリタンにフォークを伸ばして食べ始めたのである。